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おっさんが異世界でチートする話だったのに  作者: 陰キャきっず
新世界1 ポケプロクンパワット
45/122

その15

「ナローボット……まさか完成していたとは……」


「知ってるのぼっちゃん?」


 天から現れた巨人について何か知っているらしいぼっちゃん。


「ああ。人型二足歩行兵器の試作型だ……出力不足が問題になって計画自体が凍結されていたはずなのに……」


 ぶつぶつとつぶやきながら考え込んでしまう。


「それを可能にさせたのが私の研究だ」


 そんなぼっちゃんをあざ笑うかのように

ナローボットの肩に乗るじっちゃん博士は口を開いた。


「どういうことだ!」


「《完全超能力者》を操縦者兼パーツにすることによってサイコパワーで出力不足を補ったのだ」


「な……!」


 衝撃の事実。超能力者はこの兵器のために造れられたというのだ。

あとサイコパワーというのは便利すぎませんか。


「我が研究資金のために優勝賞金を狙っていたのだがな……まさかこんなところで計画が狂うとは」


 あごひげを触りながら色々と事情を説明してくれるじっちゃん博士。

そんなことのために野球チームまで作ったのか……。


「こんなもん今更個人で作って何するつもりだ!」


「世界征服だよ……」


「なんだと……」


 突拍子もない目的に俺たちは言葉を失う。


 マッドサイエンティストというのは何か

そうしないといけない使命感でもあるのだろうか。


「そのために一千万が必要なのだ!行け!びっちゃん!」


『OK!じっちゃん!』


 じっちゃん博士は誰かに命令を出す。

そしてそれに答える声にはどこかで聞き覚えがった。


「この声はあの時の刺客!?」


「そうよ!そうよ!」


 昨日俺たちを殺そうとした《完全超能力者》が

あのロボットに乗っているのか。


「ワーワー!」


 あまりの事態に混乱していくナロナロズの面々を

何とかしなければ!。


 しかし、あのロボットの前からどうやって逃げるべきか……。


「くっ、おい!お前ら!とっとと避難しろ!」


「ぼっちゃんは!?」


「なんとか時間を稼ぐ!おっさんはみんなを頼むぞ!」


「ちょっと……!」


 責任感を感じているのか一人

でおとりになりに行くぼっちゃん。


 追いかけようとするが、みんなのことを思い出し

立ち止まる。


「ああ、もう!みんな落ち着いて球場の外へ!」


 まずはメンバーの安全を確保することが一番だと思い、

ぼっちゃんの言う通りみんなを先導して

球場から脱出するのであった。





「はぁはぁ……みんな大丈夫?」


 無事、ぼっちゃんを除くメンバー全員を

球場の外へと連れてくることができた。


「はい……なんとか」


「ああ……」


 試合の疲れとあまりの事態にみな息も絶え絶えのようだ。

けど俺にはまだやることがある。


「くっ、ぼっちゃんを助けに行かないと……!」


 今だ球場でナローボットと戦っている仲間が待っている。

まったく、いつも一人で厄介ごとを片付けるんだから。


「待ってよおっさん!」


 球場の中へ戻ろうとする俺を

佐井ちゃんは引き留めようと手を伸ばしてきた。


「佐井ちゃん……ぼっちゃんは大事な仲間なんだ。だから行かないと」


 その意思は固い。

俺は佐井ちゃんの手を引き離そうとする。


「そう。だから私も一緒に行く」


 けれど伸ばされた手に込められた力が緩むことは無かった。


「えっ……危険だよ!」


「もう逃げるのは終わり……ここで決着をつける!」


 俺が仲間のことを大事に思っているように

佐井ちゃんもそうなんだ。


 そして、自分の運命さえも変えようと覚悟している。


「……わかったよ。一緒に行こう!」


 ならばもう何も言うまい。

それに彼女がいればどんなに心強いことか。


「ショーくん。悪いけどみんなを頼むよ」


 あとのことはキングオブチート野郎に任せるとしよう。

みんなのことを彼に託す。


「覚悟は決まっているようですね……ではこれを」


「これは……?」


 彼はなにやら手のひらサイズのリモコンみたいなものを

差し出してくる。


「お守りです……できれば使いたくはなかったんですけどね」


「?」


 どこか憂いを帯びた目でこれを見つめるショーくん。

なんなのよこれ。


「使いどころは見極めてくださいね」


「なんだかわかんないけど……ありがとう」


「いえ。ご武運を……」


 とりあえずお礼を言い、俺たちは走り出す。

待ってろよぼっちゃん……!。


 今だ戦闘音が聞こえる球場に俺たちは舞い戻るのであった。

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