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おっさんが異世界でチートする話だったのに  作者: 陰キャきっず
終章 ナロナロク・オンライン・プロファイル
27/122

ナロナロクにて その1

新章突入

「もう一度《転聖戦争(ナロナロク)》について説明しておく」


 あれから落ち着ける場所に移動した俺たち。


「といってもそれほど難しくない。

 簡単に言えば神々によるトーナメント戦だ」


 王道だった。


「基本は神々に選ばれた転生者同士による

 3体3の代表戦ってわけだ」


「代表戦か……」


 胸が熱くなるな。


「これは熱いですね」


「ふん、別にどうとも」


 各自反応はそれぞれだった。


「それとショーは諸々の事情で戦いには参加できない」


「?どういうことだよぼっちゃん?」


 見たところショーくんは別にどこか具合が悪そうでも

怪我をしているようにも思えない。


 口を開こうとするぼっちゃん。


 しかし、それをさえぎってショーくんが一歩前に出る。


「それは俺自身から言うよ。俺はかつておっさんとの戦いの時に

 《エターナル》を通じて世界の真実を知った」


 そうだ。あの謎空間で謎パワーがうんぬんで

 ショーくんと分かり合ったのだった。


「けど、世界と繋がりすぎた俺は、むしろ神側の存在に進化してしまったんだ」


 何ということだ。

もはやチートを飛び越えていたなんて……。


「ああ。だからショーは参加できない。お前たちのバックアップに回す」


「直接戦ったことがあるからショーくんの

 実力は知ってたんだけど……残念だな」


 ショーくんとの戦いはまさに互いのすべてを出し切った

これ以上ない激戦だった。


 だからこそ、その力に信頼を寄せていたのだが

そういう理由では仕方がない。


「すまねえ……」


「大丈夫ですよショーさん」


「まっ、ありじゃないか?」


 意外にも、あの二人は人を思いやれる優しさが

あった。


 二人も成長したということか……。


「話を戻すぞ。戦いのルールは毎回変わることもある。

 1対1だったりバトルロイヤルだったりだ」


「だから個々の力が強くてもチームワークがお粗末では

 話にはならんが……」


 ちらりと俺を横目に見るぼっちゃん。


「問題はない。そうだろう?おっさん」


 へっ……。


 ぼっちゃんからの厚い信頼がひしひしと伝わってくる。


「そうだね。俺はぼっくんとも暮人くんとも一緒に戦ったことがある。

 俺が間に入ってなんとかするさ」


 今までの経験から他人との連携には自信があった。


「……問題なさそうだな。以上で説明は終わりだ」


 少し重かった空気が軽くなる。


「質問がなければこれで解散だが、どうだ?」


 他の三人はそのまま沈黙する。

そこで、少し間をおいてから俺は手を上げる。


「ぼっちゃん。一つ聞いてもいいか?」


「なんだおっさん」


 一番大切なことを聞きわすれていた。

そう、この戦いに意味があるかどうかを。


「ナロナロクに勝ったら俺たちにいいことがあるのか?」


「ああ。最高神ナ・ローから俺たち全員分の願い事を1つだけ叶えてもらえる」


「まじかよ……」


 結構いいことがあった。


「やる気がでたか?」


「へっ、当たり前だろ?」


 不敵に笑い合う俺とぼっちゃん。

どこか懐かしい気分になる。


「ふっ。期待しているぞ」


「ああ」


 以上で会議は終わりなようだ。

ぼっちゃんは用は済んだとばかりに、

早々とドアのぶに手をかける。


「今日はもう解散だ。各自、休息は十分とっておけよ。

 長い戦いになる」


 それだけ言い残して、ぼっちゃんは部屋から出ていった。


「願いだって。……何がいいかな?」


「ハーレムとかか?」


「ええー僕ゲイだし……」


 千年たっても子どもっぽいところは変わらないんだな。

とんでもないカミングアウトはスルーしよう……。


「おっさんは叶えたい願いはあるんですか?」


 急に話を振られて、俺は考える。


(そうだな……俺の願いは)


 いつだっただろうか。

幼き日に描いたあの夢。それが叶うとしたら―――。


 俺は静かに口を開く。


「俺の書いた小説が本になる、ってことかな」


 これからの未来への期待とともに俺は夢を語った。 






 そう、これは来るべき《転聖戦争(ナロナロク)》の始まりに過ぎない。

物語は続いていく。そしてそれは神様の数だけ続いていく。

永遠に続いていくトライアルアンドエラーなのだから―――。


おっさんが異世界でチートする話だったのに 完








 ※まだ続きます。

読んでくれた方、ブクマしてくれた方、評価してくださった方

本当にありがとうございます……。

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