その2
「ここが王都の商人ギルドです」
やっとのことで俺たちは目的地にたどりついた。
元気よく俺はその扉を開く
「すいませんチートがうんたらでこれを買ってください!」
「こ、これは貴重な金属だ!金貨50000000枚出そう!」
「まいど!」
なんやかんやあって俺はチートにより事なきを得た。
「すごいですよ!これだけあれば一生遊んで暮らせます!」
「やった!」
これで目的のスローライフができる……!
そう思った時だった。
「大変だ!モヨリーの街がドラゴンに襲われて壊滅したようだ!」
「なんだって!」
どうやら近くの街がドラゴンに壊滅させられたそうな。
そして、その事実は何故か俺の心を大きく揺さぶる。
「なんだこの胸騒ぎは……」
指先がじんじんし、口の中はガラガラで、目の奥が熱くなっていく。
「う、頭が……」
俺は意識を保てずに倒れこんでいく。
「おっさーん!」
俺に駆け寄るロリ少女をよそに
俺の目の前はまっくらになった。
「ハッ!」
気が付けば俺は見知った場所にいた。
そこは、異世界で初めて俺が目を覚ました場所だった。
そしてげっそりする感覚が俺を襲う。
まるでパズルのピースが一気にはまっていくように
俺はすべてを理解していく。
「どういうことだ!?俺は同じ時を繰り返しているというのか!?」
そうだ、俺は何度もこのような経験をしていたのだ。
スローライフ。ハーレム。
クラスメイトへの復讐。勇者召喚。
「目覚めれば俺はここで異世界にやってきたと実感する」
「そしていつも、ここで王都へ行くかチッカークの村まで行くかお城に行くか
選択するんだ」
繰り返される世界。その事実に気付いた俺は
何かが俺を動かそうとする絶対的な意思を感じたのだ。
「いったいどうしたらいいんだ……」
まるで迷宮に迷い込んだような状況に
俺はなすすべもな―――。
「―――いや、待てよ」
俺はわずかに引っ掛かりを覚えずにはいられなかった。
そうだ、あれはいつ、どこで何があった。
「これまでのループで大事な要素があったはずだ」
記憶の底から今までを振り返っていく。
「思い出せ……」
おっさん……。スローライフ……。ニート……?。
「!!!?まさか……」
そこで俺は気づいた。
そして俺は永遠にも思える真実への旅が、
ようやく終着点を迎えることを
確信したのだ―――。




