その4(終)
「びっちゃん、ちょっとぼっくんと一緒にクラスの奴らに復讐してくるね」
「えっ、うん」
俺は戸惑い気味のびっちゃんに挨拶をしてから
ぼっくんと共に復讐の旅へと赴くであった。
それがまさかあんな結末を迎えることになるとは
露ほどにも思わなかったのだ―――。
「どうやら彼らは王様に呼ばれたらしいね」
「召喚場所ずれすぎでしょ」
いろいろ雑な展開に呆れながらも
俺たちは王城へとスキップするのであった。
するとそこには、ぼっくんと一緒に召喚されたと思われる
少年二人と少女一人がいた。
「よく来た魔王を倒してくれ!これステータスと神武器」
「はい!困った人は放っておけませんから」
簡潔に説明され、それをすぐに快諾する三人。
しかし、それがぼっくんの怒りを爆買いした。
「じゃあなんで僕のことは置いていったんだ!」
ぼっくんの怒声が響き、一斉に振り返るクラスメイトたち。
その顔はどれも驚愕の表情をしていた。
「!!??ぼっくん!?」
「生きていたのか!?」
「探したのよ!」
「うるさい!使い方次第でチートアタック!」
「ぐわあああああ!」
有無を言わせずクラスメイトにチートを叩き込むぼっくん。
傍若無人なその行為に、俺はかなりドン引きした。
「や、やめてくれ!悪かった!」
「許して!お願い!」
ボロボロになり涙を流しながらぼっくんに許しを請うクラスメイトたち。
「……!?」
すると、何か足りないことに気付いたのかぼっくんが俺の方を向く。
「おっさんちょっと奴隷買ってきて!」
いきなりお使いを頼まれた。
「え、うん」
まあ、それぐらいならとパパッと買い物を済ませてくる。
「買ってきた」
「ご主人様の恨みー!」
「ぐわああああ!許してぇぇぇぇ!」
奴隷による追撃でダメージが加速した。
もう一回ドン引きドン。
「いいんだ。みんな心細かったんだよね。僕だけが苦しいわけじゃなかったんだ」
「ぼっくん!」
ハーレムができそうで気を良くしたのか
一瞬で心変わりしたぼっくん。
お前それでいいのかお前。
「いいんですか?ご主人様?」
「ああ。僕も大人げなかったかもしれない気がしないこともなかったから」
奴隷をなでなでしながらそれっぽいことを言い出す。
まさに雨降って地固まるといったところだった。
「人間の……鑑!」
「あの私ずっとぼっくんのことが……!」
俺は目の前の光景に困惑することしかできない。
「やれやれ置いてかれるのは好きじゃないんだがな」
「若いっていいね!」
話しに置いていかれた俺と王様であった。
そしてそれは、《真実》へと向かう長き旅路の始まりにすぎないことを
この時の俺は知る由もなかったのだ―――。
新章へ……!!!




