その2
「こ、ここはどこだ!」
異世界の原っぱに学生服の少年三人、少女一人がいた。
なにやら、なぜそこにいるのか混乱している様子だった。
「私たち学校にいたはずなのに!」
「みんな落ち着け!」
なんか叫んでる少女とまとめようとするイケメン。
「とりあえずお前気に入らないから置いてく!」
いきなりいらない宣言をされる普通の少年。
「そんな!復習します!」
「字が違うよ!」
「アベンジ!」
結局意味を間違えている少年をよそに
今ここに復讐の物語の幕が上がった―――。
などと、壮大な物語が始まりそうな回想をしながら、
そんな風に小一時間前に追い出された僕は
失意の中、あてもなくさまよっていた。
「置いてかれた……。ん?あそこに村があるぞ」
気が付けば相当歩いていたようで、周りの風景も
結構変わっていた。
ここからちょっとしたところに村が見える。
「ようこそここはチッカークの村です」
村に近づくと、なぜか入口で中年男性が出迎えてくれた。
「あ、どうもこんにちは。いい天気ですね」
不審者かな?と思いつつ、それをおくびにも出さず
適当にあいさつする。
「そうですね。学生みたいですけど今日は学校は休みなんですか?」
クソブサおっさんのくせに痛いところを突いてくる。
「あ、いえ。そういうわけではないんですけど。まいったな」
どう答えようか迷っていると……。
「ああ、サボタージュですか。わかります」
色々と察してくれたようだった。
「えへ、実はそうなんです」
照れ隠しに、首を横に倒し、軽く拳を回して頭にコツンする。
キモ……というつぶやきが聞こえたような気がした。
気がした。




