8.クレーンゲーム、ガチャガチャの次は◯◯!?
大きいカプセルの中にはポツンっと小さいカプセルが宙に浮いていた。
こ、これどうなってるんだ?
原理がどうなっているのか気になるがそんな事を気にしている場合ではなかった。
時計は動き始めてから既に15分が経っていた。
試練というより遊んでいる感覚でいた。
遊んでいれば時間が過ぎるのはであっという間だった。
小さいカプセルを手に取る。
中はカプセルが黒一色で見えなかった。
開けると、中には鞄マークのコインが2枚入っていた。
おっ、ラッキー!
1枚かと思っていたけど2枚も入ってるなんて得した気分になった。
その2枚のコインを持ってガチャガチャの前に行く。
コインの投入口の上にはコイン1枚の文字がある。
1枚で一回回せるから2回は回せる計算になる。
まずは1枚入れてみる。
ハンドルが少し大きいから両手を使って回す。
ガチャ、ガチャ、と回す度に音がする。
この音がガチャガチャを回してるなと感じてる瞬間だった。
取り出し口にストンっと角が丸く四角い真っ赤なカプセルが落ちて来た。
何だこれ!?
普通の丸いカプセルかと思っていたから驚いた。
何かとカプセルを取ると鞄をモチーフにしたカプセルだった。
そういえば、最初の扉もチャックで鞄を開けた様なデザインだった。
この試練の神は鞄に関係してる神なのかも知れないな…
そのカプセルを開ける。
一発で出るといいんだけど…
ハズレの時、どんな罰ゲームがあるのかと心配になる。
開けると、白い紙が入っていた。
当たりが出ますようにと願う。
紙を開いて中を見ると、射的で当たりを狙え!と書かれていた。
ハズレかぁ…
下を向いて前を向いた瞬間…
ビクッと肩が上がり、驚いた。
目の前が一瞬で変わり、いつの間にか射的会場にいた。
ここは射的をする場所!?
何で?いつの間に?
前には長机があって、その上に射的の銃と10個のトルク弾が置かれていた。
その5m先には的がある。
的は赤い字で当たりと書かれたマッチ箱くらいある大きさの木の板が回転寿司の様にぐるぐる丸を描いて回転する動く台に置かれていた。
まぁ、いい。
射的をクリアすれば問題ない。
考えを切り替えて、射的をクリアする事に専念する。
あの当たりを落とせばいいのか…
だけど、動いてるからなかなか難しそうだ。
それに外した場合、当たりの向こうにある的に当たりそうだ。
的は当たりだけではなかった。
動いてる当たりの他には様々な的があった。
当たりの的の右から的が大きくなる、弾10個追加、銃が8倍スコープ付きスナイパーライフルに変更、10m伸びる、台の動きが止まる、当たりの的が増えるの6つの的があった。
銃を手に取ると、優しそうな顔をしたおじさんが何もない所からポンっと現れた。
「いらっしゃっい!ここは国作射的だよ。当たりを落とすとクリアだから頑張ってね!」
「おじさん、国作射的ってなに?」
「いらっしゃっい!ここは国作射的だよ。当たりを落とすとクリアだから頑張ってね!」
同じ言葉を繰り返す。
何だこのおじさん?
ずっと同じこと言ってる…
まるでゲームの中にいるNPCみたいだ。
とりあえずやってみよう。
おじさんを無視してトルク弾を銃にセットする。
左手を長机に置いて体を安定させる。
一発目…
狙いを定めて当たりの的が前に来た時に打てるように集中する。
当たりが目の前に来た瞬間っ!
銃の引き金を引いた。
トルク弾が当たりに向かって飛んでいく。
弾は的の下の台に当たって落ちた。
「残念だねー!」
おじさんが笑いながら喋る。
違う言葉も話せるのか。
しかし、失敗してるのに笑いながら言うのには腹が立った。
まぁ、落ち着こう。
ただのNPCだ。
今のは下過ぎたからもう少し上か…
二発目…
次は軌道を修正して少し上を狙う。
狙いを定めて引き金を引いた。
弾が当たりを目掛けて飛んでいった。
すると、次は当たりの左上の端を掠って斜め上に飛んでいった。
「残念だねー!」
おじさんはまた笑いながら同じ言葉を言った。
惜っしぃ〜!
後、数ミリ右だったら落ちてたのに…
絶対次は外さない。
三発目…
狙いは悪くないはずだ。
次も同じ感じで狙って、引き金を引いて弾を飛ばす。
弾は当たりをスルーして、右側後ろの的に当たって落ちる。
当たった的はそのまま後ろに落ちた。
あっ…
「当ったり〜!」
チリンっチリンっ!
おじさんは笑いながらベルを鳴らした。
落ちたのはいいとして何が落ちたんだ?
おじさんが落ちた板を見ると、急に長机と的な距離が5mから15mになった。
いやいやいや、遠くない?
完全にハズレじゃん!
どうやら、落ちた板に書かれていたのは10m伸びるだったようだ。
四発目…
どうやればあんな遠くの的が狙えるのか考えた。
普通にやれば弾が的に行き着く前に失速して落ちる。
軌道を的より少し上向きで大体で的を狙う方法しか浮かばなかった。
こうなったら意地でも何か当ててやる!
そのやる気で弾を飛ばす。
弾は円を描き意外にも的の奥まで飛んでいった。
あれ?
これ思ってたより飛ぶわ。
普通に狙えば良かった…
五発目…
次は確実に狙う。
これを外せば、残り半分しか弾がない。
弾が無くなるごとに段々とプレッシャーが掛かってくる。
この五発目で当たりを落としたい。
次こそはと狙って撃った。
弾が的に到達する時には当たりは過ぎて違う的に当たって落ちた。
「当ったり〜!」
チリンっチリンっ!
おじさんはまた笑いながらベルを鳴らした。
次は何が落ちたんだ?
おじさんが落ちた板を見ると、普通の射的用の銃が8倍スコープ付きスナイパーライフルに変わった。
落ちたのは銃が8倍スコープ付きスナイパーライフルに変更だったみたいだ。
おっ!
これだったら当てれそう。
でもゲームだったら使った事あるけど実際に使った事ないからそこが心配ではある。
横にはなんか見た事あるスナイパーライフルに付けるアイテムがあった。
カメラで使う三脚のような物でスナイパーライフルの固定に使う二脚だ。
どうやって付ければいいのか分からないのでとりあえず置いておく。
ライフルを持ってスコープを覗き込む。
十字の線の先に的が見えた。
これは凄い!
すぐそこに的があるみたいだ!
これなら簡単に的に当たりそうだ。
これさえあれば当たるのも時間の問題だ。
だけど、コルク弾の装填の仕方が分からなかった。
多分、ここに入れると思うんだけど引いても押してもカチャッカチャッとなるだけだった。
NPCおじさんに聞いてみる。
「おじさん、これどうやって装填するの?」
「はい、これ見て!」
おじさんから本を渡された。
なになに?
表紙を見るとスナイパーライフル取扱説明書と書かれていた。
おっ、これがあれば分かるじゃん!
1枚捲ると、目次がある。
えーっと、装填の仕方は・・・と。
あった!8ページか。
8ページまで捲る。
何々…なるほど。
こうして…これを引くと、お、ここで弾を入れて…と。
最後にこれを戻すと、出来た。
中々、慣れれば意外と簡単そうだ。
更に安定させれば次に撃つ時に調整しやすくなるので2脚の付け方も調べる。
えーっと、2脚はっと・・・
それっぽい名前が見つからなかった。
1ページずつ探しながら捲る。
20ページまで捲ると、それっぽい絵が載っていた。
タイトルがバイポットの付け方と書いてあった。
これバイポットって言うのか…
名称が分かった所で本を見ながら付けていく。
カチャカチャっとネジを緩めて付けて締めていく。
あっという間に付け終わった。
長机に乗せて安定させる。
やっぱり、こっちの方が安定感抜群だ。
よし、的を狙ってと。
とりあえず、どんな感じか撃ってみる。
六発目…
スコープで狙ってトリガーを引いてバンっと音を立てた。
トルク弾なのでそこまで音はしなかったが見えない早さで飛んでいく。
弾は的に当たらなかった。
「残念だねー!」
おじさんは笑いながら言う。
その言葉にイラっとするがNPCだから同じ言葉は仕方ないとして、そう上手くはいかないか…
だけど感覚は分かった気がする。
少しずつ調整すれば当たるはずだ。
七発目…
感覚を頼りに動いてる的に当たるように弾の速度、的の早さ、狙う場所を自分なりに計算して弾を撃つ。
すると、当たりの的にスパンっと当たった。
「大当たりー!!」
その言葉で目の前が一瞬で変わり、ガチャガチャの前に戻って来た。
やっと当たった〜!!
地面を見ると、スナイパーライフル取扱説明書が落ちていた。
何でこれも付いてきたのか分からない。
まぁ、いいかと時計を見ると2時間が経過していた。
やばい…
射的に割と時間を取られてる…
急いで残りのコイン1枚をガチャガチャに入れる。
ガチャ、ガチャ、とハンドルを回した。
しかし、カプセルが落ちてこない。
何でだ?
コイン返却ボタンを押して、カランっと返却口に戻って来たのをまた入れ直す。
ガチャ、ガチャとまた回す。
しかし、落ちてこない。
あっ!
ふと視界に入ってきた文字に驚いた。
続




