2.ある物を探せ!
白い狐をジーッと見ていると、向こうも首を傾げながら見てきた。
「ワイの顔を見て、どうしたのん?」
どうしたのん?って、狐だし、喋ってるし、浮いてるし、語尾変だし額に何故か太陽の模様があるし色々ありすぎて脳が追いつかないんだよ!
はぁ…
疲れてんのかな…
「ため息なんか吐いてどうしたのん?」
「いや、色々思う所があって…ってそうじゃなくて他の人はいない?」
「ここはワイしかおらんのん。」
えっ!?
って事はこの狐が店長?な訳ないか。
でもこの狐しかいないし、聞くしかないか…
「えーっと、狐くん聞くんだけどここから元の場所に戻る方法ってない?」
「あるのん、でも狐くんって名前やないのん。ワイにはこんちゃんって可愛い名前があるのん。」
おいおい!
自分で可愛いって言うのかよっ!!
それにワイって言う割にほんとに可愛い名前だな!
っと、つい心の中でつっこんでしまった。
ふぅ〜、平常心…平常心…
「さっきから変だのん?」
「ごめんごめん!こんちゃんここから出る方法を教えてほしいんだけど。」
「いいのん!でも、タダでは教えれないのん。ワイの問題に答えられたら教えるのん。」
問題!?
「その問題って何?」
「その問題はこの店の何処かにある神様に携わる物が置いてあるのん。それを持ってきて欲しいのん。」
えっ、神様の携わる物って…
それって普通に凄い物なのでは!?
一旦、部屋中を見渡してみる。
「んー、色々ありすぎて分からない。それにそんな凄そうな物があればすぐ分かりそうだけど。」
「ワイはここにいるから探して持ってくるのん。」
「まぁ、サクッと探してくるか!」
仕方なくここから出る為にとりあえず、近くにある陳列棚から探していく事にした。
んー、神様の関係してる物っていっても色々あるよなー。
でも、連想していけば分かるかもしれない。
まず一番上の段の一つ目は、急須か…
錆びついててなんか歴史がありそうだけど、見た目だけだと分かんないなー。
でも意外と神様と関係してたりするかも。
そっと、持ってみた。
しかし、特にこれといって分からなかった。
うん、これ探すの難しいかもしれない。
次に隣にあるのは金色の鍋か。
でも、鍋とか神様と関係なさそうだし新品そうだからこれは違うよな?
それにその隣にあるのは熊?のぬいぐるみだよな。
これもなんか違う気がする。
あー、わっかんねぇー!
とりあえず、何か持って行かないと!
一通り部屋中の物を見て行ってそれっぽい物を絞っていこうと思った時、目がある物に釘付けになった。
おっ!
下の段に木で出来たRPGのゲームに出て来そうな見た目をした杖があった。
えっ、これは!!
神様が持ってそうな気がする!
そう思った俺は早速、その杖を持ってこんちゃんの所に持って行った。
「こんちゃん、持って来たよ!」
「それなのん?」
こんちゃんは不思議そうな顔をしている。
「そうだけど。」
「自信満々で持ってきたから言いづらいけどそれは違うのん。」
「違うだと!?」
いかにも神様が持ってそうなのに…
「それは肩叩きなのん。」
「肩叩き!?これが?」
まぁ、確かに先が大きく丸い所が肩を叩く部分と言われれば分からなくもないような…
って分かるかっー!!
っと心の中で思いつつも顔には出さずにいた。
「後、言うの忘れてたのん。」
「何が?」
「今一回間違えたから後2回しか答えられないのん。」
えっ?なんて?
「初耳だし、そう言うのは最初に言って欲しいんだけど!!」
「ごめんなのん。今言ったから許してくれなのん。」
こんちゃんは宙に浮いてる状態で頭をペコペコと下げた。
それを見たらなんかじいちゃんの家で飼ってる犬のペコに見えた。
ペコはいつも頭を何回もペコペコ下げるから名前もそれが由来だ。
そんなペコに見えたからこそ全然許せた。
「しょうがないけどさぁ、後2回とも間違えたらどうなるの?」
「それは…」
ゴクッと息を呑む。
「…それは?」
「天罰が下るのん!!」
こんちゃんはテンション上げて叫んだ。
「それにしても、天罰って入口の張り紙にも書いてあったけど何が起こるの?」
「それは…ワイにも分からないのん。」
って知らないんかいっ!!
こんちゃんといたら心の中でのツッコミが止まらない。
「そっか、分からないんだ…」
「次探すのん。」
どんな天罰が下るのかモヤモヤしながら他の物を探した。
一通り見て、それっぽい物を選別していく。
端から端まで陳列棚や壁にある物はあらかた見たけど、特にこれっと言った物は無かった。
ほぼ日用品か雑貨なんだよな…
でも後2回しか提出出来ない。
どうしたらいいか…
悩んで下を向くと、一瞬キランッと何かが光った。
床の板と板の間の溝になにか落ちている。
よく見ると、ビー玉のような透明な丸い玉が挟まっていた。
それを拾って観察する。
まさか、これじゃないよな?
でも他のはあまり考えられないし…
一か八か持っていくか、まぁ間違ってもまだ後一回残ってるしいいか。
そう思い、こんちゃんの所に持っていく。
「こんちゃん持って来たよ。」
「持って来たのん?次間違えたら後一回しかないのん。いいのん?」
「んーーー、大丈夫だと思う。」
こんちゃんの言葉で少し考えたが直感を信じる事にした。
「今回は自信があまりないのん?」
「自信はないなぁ、落ちてたの持って来たから。」
すると、こんちゃんの耳がピクッと反応した。
えっ、何その反応…
今ピクッて耳動いたけどもしかして当たってる?
「それ見せるのん。」
手に握ってた透明の玉をこんちゃんに見せた。
「あっ、これは違うのん。」
「えっ、違うの?でも耳反応してたよね?」
「え、してないのん。」
「嘘だ、してたって。」
「してないのん。」
こんちゃんとの押し問答が続いた。
これは無意味な言い合いをしている気がする。
「こんちゃん、分かった。してないでいいから。」
「やっと分かったのん?しつこかったのん。」
それはお互い様だろって言いたいけどまた言い合いになったら面倒くさいからやめた。
「それよりそれは何なの?」
「これは鍵なのん。」
「鍵?」
こんな丸い玉が鍵って何処かに丸い凹みがあるんだろうか…
「そうなのん。でも後一回失敗したら天罰なのん!」
そうなんだよな…
後一回って事で頭の中が天罰の事しか考えられないんだよ。
その時、ふと思った。
「あっ、ヒントってないの?ヒントッ!」
「ヒントはなしなのん。これ返すから頑張るのん!」
「頑張るけど、ヒントはなしか〜。」
こんちゃんは鍵という丸い玉を返してくれた。
でもあれだけこの鍵を見てピクッてしたから関係してると思うんだけど…
ふぅ〜、頑張るにしても店の物は全部見たしその中で宝箱のような箱は置いてなかったし。
気になるのはこれが何処かの鍵って事だけど、どこの鍵だよ!って話なんだよな。
こんな丸い鍵初めてみたし、これが入る溝があればすぐ分かるとは思うけど…
とりあえず、この店の何処かに丸い凹みがないか探してみる。
陳列棚には無いとして、店の壁を見ていく。
上から下まで隅々まで見た。
順番に壁に立て掛けてある物も移動させて見ていくと、鈴が沢山入った段ボール箱を避けたら壁に白い紙が折り畳まれて貼ってあった。
その紙を開いて見ると、『水筒の中』と書かれていた。
水筒の中…?
水筒の中という事はそこを見ろという事か。
確か水筒…あった気がする。
急いで水筒のあるレジの横の陳列棚に向かった。
やっぱりあった。
棚の上に銀色の水筒が置いてあった。
早速、水筒の蓋を開けて中身を確認する。
すると、次も折り畳まれてる紙が中にあった。
次は何だ?
開けて中身を見ると『鏡の下』と書いてある。
鏡……もあそこにあるな。
壁を順番に見ると、鏡が壁に掛けてある。
鏡の前に来て下を見ると、木箱に砂の様な物が入っている。
砂?
えっ、これをどうしたらいいんだ?
でも、他に紙は無いよな?
近くに紙がないか探して木箱を取ると、裏に紙が貼ってあった。
やっぱりあった…
だけどこれっていつまで続くんだろう?
その紙を開いて見ると、『額縁に入ってる白い紙に当たるように砂を上から落とせ!』と書かれていた。
次は白い紙か…
続




