10.希晶化の存在
少し文字を増やして変更しました。2026.6.9
何!?
ポケットの中に入れてる物が何か思い出す。
入れてたのは神具の欠片と神格カードと何か分からないキノコぐらいだ。
だけど、動いてる方のポケットにはキノコしか入ってないはず…
えっ、この世界のキノコって動くの?
恐る恐るポケットの中に手を入れる。
痛っ!
ポケットから慌てて手を抜いた。
今、何か刺さった…
いやいや、そんなはずはない。
キノコに尖った部分はないはず…
一体、ポケットの中に何がいるんだ!?
もう一度覚悟してポケットに手を入れる。
明らかにキノコではない何かを握った。
掴んだ瞬間…
モゴモゴと動いた。
う…
なんかザラザラして気色悪い。
ポケットから出してみる。
尖った爪に目がギョロッとしていて、尻尾はクルクル回っている。
これってカメレオンだよな?
知っているカメレオンと違い真っ白な色をしていて額には四角い透明な宝石?の様な物が付いている。
そして、15cmくらいの大きさで手の平に乗る程小さかった。
『ほぅ、お主地球と言う所から来たのか。ふむ、面白そうじゃ…』
カメレオンが喋った!?
というか、今地球って言った??
「何で…?」
『何で知ってるかは双葉がどういう人間か分かったらその時教えるとしよう。』
「なんで名前も…って俺に付いてくる気?」
『面白そうじゃしな。ワシがいて損はないと思うぞ?』
カメレオンはペロンッと舌を出す。
「だが断る!」
この言葉一回言ってみたかったんだよな。
『そうじゃろう、そうじゃろう。ワシ程のミラブルは中々いないからのぅ!って今断ったじゃと!?』
「そうだけど!」
『何故じゃ!?ワシは凄いんじゃぞっ!!』
凄いって言われても何が凄いのか分からないしなぁ。
「だったら、ある条件をクリアすれば付いてきてもいいよ。」
『本当か!?なんじゃ、その条件とは!』
何故か、カメレオンが興奮しながら言い寄ってくる。
「これ知ってる?」
最後の1本のラムネを見せた。
『なんじゃそれは?』
「これはラムネって言う飲み物なんだけど、これを飲んで欲しいんだ。」
『いいじゃろう!ちょうど喉がカラカラだったからのぅ。』
「でもこのままだと飲みにくいよね?」
『持っといてくれたら大丈夫じゃ。』
ラムネを開けてカメレオンの顔に少しずつ傾ける。
瓶の底を持って傾けるとカメレオンは前足を上手いこと使ってラムネ瓶の上部分を持った。
カメレオンが一口飲む。
水だと思ったのか、なんの躊躇もなく飲むと、、、
『なんじゃこれは!?シュワシュワするぞ!!』
カメレオンの目が今までよりギョッとした。
「それは炭酸っていってそういうもんなんだよ。」
『炭酸…初めての感覚じゃ、これは美味いのぅ。』
あまりにも美味しかったのか全て飲み干した。
その身体の大きさの割に何処に入ったのかあっという間だった。
『これで付いて行っても大丈夫じゃな!ゲプッ!』
そりゃあ、そんなに一気に飲んだらゲップも出るだろう。
「まぁ、いいけど…なんて呼べばいい?」
『好きに呼べばいいがな、ワシは希晶化の幻影蜥蜴そんじょそこらにいる奴とは違うから尊厳ある名前にして欲しいのぅ。』
「んー、ならレオン爺で。」
『何故、爺なのじゃ?』
「だって話し方がうちの爺ちゃんみたいでさぁ。ダメなの?」
『駄目なことはないが…まぁ、良かろう。』
なんか渋々オッケーしてくれた感じだけどいいなら良かった。
しかし、それよりも気になる事があった。
ミラージュレオンってのは種族だと思うけど・・・
ミラブルって何!?
アンブルに似てるけど何かが違うんだろうか。
レオン爺に聞いてみる。
「レオン爺、ミラブルって何?」
『まぁ、知らぬのも無理はないのぅ。闇の生物とは違い、この世にほとんど居ない結晶化した生物を希晶の生物と呼びその現象を希晶化と呼ぶのじゃ!』
「へぇ〜、そうなんだ。」
『そうじゃぞ!ワシは凄いのじゃ!!それに希晶化は固有種能力とは別に特殊能力を一つ持っておる。それはまだ秘密だがのぅ。』
固有種能力と特殊能力か…
固有種能力はその種に特化した能力だと思うけど、特殊能力は何があるんだろう。
俺が持つ神力の光みたいなものだろうか。
だけど、カメレオンの能力って言ったら体色が変わることぐらいしか知らないんだよな。
いや、待てよ…ここは異世界だから俺の常識は通じない可能性がある。
どうやってレオン爺がポケットに入ってたのか考えた。
ポケットにキノコしか入れてなかったのにレオン爺が居たということはキノコの色に変わってた?
でも、それならカメレオンの形は変わらないよな…
だとしたらキノコに化けてたとか?
普通ならありえないけどここは異世界だしありえるかも知れない。
「そっか、でも固有種能力なら予想だけどなんとなく分かった気がするよ。ズバリ、レオン爺の能力は変化じゃない?」
『ほぅ、何故そう思ったんじゃ?』
「俺が住んでた世界にもレオン爺と似てる生き物がいたからそこから連想して予想しただけなんだけど…」
『そうか、惜しいのぅ。変化ではなくて変身なんじゃ。』
「そっちか〜。」
でも、変化と変身って何が違うんだろう。
あっ!!
こんな事考えてる場合じゃなかった。
「レオン爺悪いんだけど、今ある試練をしてる最中で説明する暇がないんだけど手伝ってよ!」
『試練じゃと?よぅ分からんがいいぞ。』
レオン爺は手から肩に移動する。
『ここなら景色が良くて見やすいのぅ。』
まぁ、重くはないからそこでもいいけど。
「落ちないでよ?」
『このワシが落ちるはずなかろぅ。』
それならいいけど、心配だ。
とりあえず、ラムネはレオン爺が飲んだ1本で終わりだからクレーンゲームをしてコインを稼がないといけない。
時計を見る。
時間は8時間が経っていた。
急いでクレーンゲームの前に行く。
動く度にラムネを飲み過ぎてお腹がタプタプする。
苦しいけど、我慢すらしかない。
クレーンゲームをして、貯めれるだけコインを手に入れよう。
そうと決まれば、ひたすらクレーンゲームを繰り返す。
…4時間後
時計は12時間を経過した。
残りは半分の12時間。
4時間ぶっ通しして、得られたコインは32枚。
やっぱり、少しずつ確率が下がっていく中で入っているコインも多くて10枚少なくて1枚で4時間してもそこまで溜まらなかった。
32枚と元あった6枚で手元には38枚。
これでガチャをする。
次の必要コイン数が8枚なのでコインを8枚入れた。
次は何が出てくるんだ?
カプセルの中の紙を見る。
りんご飴2つ食べろ!と書かれていた。
2つか…
今までよりハードルが低いので楽勝だと思った矢先…
りんご飴を見た時の反動が凄かった。
ラムネと同様台の上に出てきた時、まずボリュームに驚いた。
今までりんご飴を見た事が無かったからかこんなに大きいとは思ってもいなかった。
見た感じ、手の平サイズはある…
あれを食べろと?
そもそも飴だから舐めるんじゃないのか。
舐めたとしてもどれぐらい掛けて舐めなければならないのか。
と頭に過ぎる。
それに二つもある。
一つは俺が舐めるとして、もう一つレオン爺が舐めてくれないかなと肩にいるレオン爺を見る。
レオン爺は目を閉じて寝ているように見えた。
時々、目を開けてボーッとしている。
『…ん?なんじゃその目は?』
「今、寝てなかった?」
『ね、寝る訳がなかろう。双葉が試練をしてるというのに…』
「正直に言っていいんだよ?ラムネ飲んだから眠くなったんじゃないの?」
『なら正直に言うが、少し眠いのぅ。で何か用じゃったのか?』
そう言って、目をパチパチさせる。
「これって食べれる?」
りんご飴を持って見せた。
『むむ!それは美しくて美味しそうじゃのぅ。』
「はい!その言葉待ってました!!はい、これ!持っとくから食べて!」
『なら遠慮なく。』
あ″ーんと大きく口を開けてりんご飴に噛み付いた。
『お主、これ甘くて美味しいが中々硬いのぅ。』
「それは噛むんじゃなくて舐めるんだよ!」
『そうか、そうか、舐めてみよう。』
レオン爺が次は舌を伸ばして舐め出した。
『お、これは美味いぞ!』
左手でレオン爺のりんご飴を持って右手で自分が舐めてりんご飴を時間掛けて食べ切る事にした。
続




