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11.大量の鞄!?

最後だけ変更しました。2026.6.17

やっとの事で2人でりんご飴を食べ終わった。

レオン爺は器用に長い舌で舐め終わったけど、俺の方が時間が掛かってしまった。


『これはもう無いのかのぅ…』

「もう無いってさっきから言ってるじゃん。」


レオン爺は舐め終わった後も何度も聞いてきた。

そんなに美味しかったんだろうか。


「ラムネとこのりんご飴どっちが良い?」

レオン爺に聞いてみる。

『そうじゃのぅ。ラムネのシュワシュワも良かったが、やはりこのりんご飴かのぅ。このなんとも言えない樹液みたいなのがたまらんのぅ。』

「樹液かぁ〜、舐めたことないけどベタベタ感は似てるかも。」

と言っても、りんご飴の方が圧倒的に甘いと思う。


あと残り時間は・・・


確認すると、14時間が経過していた。

もう時間が半分を過ぎてしまって猶予があまりない。


色々して疲れたし、飴を舐め続けたせいで口の中が甘ったるい。

ガチャガチャはランダムだろうし、流石にそんな簡単に新しい能力は手に入らないのだろうか…


残りコインは30枚。

次で5回目か。

ガチャガチャにはコイン16枚と書かれていた。


16枚は多すぎる。

って事は、次は32枚だろ。

でその次が64枚…

いや、もう無理かも知れない。

32枚で4時間掛かったのに残り10時間もないから計算上頑張っても後2回しか出来ないし…

頼むから当たり来てくれっ!


願いながらも内心諦めかけてガチャを引いた。


しかし、今までになかった変化が起こった。

ガチャからテンションが上がる音楽と共にカプセルが出てきた。


え、何?当たり!?


急な音楽と当たりかも知れないという高揚感によって心拍音が早くなる。

期待を胸に出てきたカプセルを見た。

 

…え、普通なんだけど。


期待とは外れてカプセルは何ら変わらない普通のカプセルだった。

しかし、カプセルを開けるとおっ?と驚いた。

それは紙の色がいつもと違って銀色だった。

まさかの中身が予想外で期待が高まる。

でも、銀色って…普通こういう時当たりの相場だと金色の方が多いけど銀色は中々珍しい。


期待と何処か不安を胸に紙を開いた。

紙には、、、

大チャンスッ!!?

と大きく書かれていた。

すると、また一瞬で何処かの会場に飛ばされた。


えっ、何これ…


余りにも不思議な光景で思わず驚愕した。

見える範囲に鞄がフワフワと浮いているではないか。

どう言う原理なのかキョロキョロと周辺を見て観察する。

広い会場には沢山の種類の鞄が浮いていた。

リュックサックにショルダーバッグ、トートバッグにボストンバッグ等様々な鞄がある。


次はこの大量の鞄で何をさせられるんだ?

そして、何が大チャンスなのか…

それにしても、ここの会場は広過ぎる。


広さは今までの会場で圧倒的に一番広い。


見渡す限り、鞄だらけだしこの中からお題に沿った鞄を探せとかじゃないよなぁ?

ん?あれって…


明らかに鞄ではない何かを浮いてるのに気付いた。

様々な鞄の中に一つだけ大きさと形が違っていたのですぐ分かった。

近くまで行くと、白い封筒だった。

その封筒は横長の洋風な封筒で珍しいシールが貼られていた。

そのシールを見た俺はある推測をする。


は?

いや、って事は・・・

見た方が早いか…


よっと!


軽くジャンプして封筒を取った。

中を見ると紙が入っていた。

紙には挑戦者へと書いてあった。


やっぱりか…


最後の所を見ると鞄の神よりと書かれていた。


俺の推測は当たっていた。

封筒に貼ってあったシールは神という文字だったのだ。


内容を確認すると、

鞄の中に一つだけ特殊なコインが入っている。

その鞄を手に取ればクリア!他の鞄を取れば失敗。

取れるのは1回のみ。

もし、クリアできれば次のカプセルトイでそのコインを1枚入れるだけで当たりの能力が出るようになっている。

さぁ、君は見つけられるだろうか??

と書かれていた。


これが本当なら確かに大チャンスだ。

しかし、こんなに大量の鞄からコインが入った鞄を一つだけどうすれば見つけられるのか…

もはや、運で当てるしか方法が分からない。

何かコインが入ってそうなヒントはないか歩きながら探した。


何処を見ても鞄だらけでフワフワしていてなんか酔ってきそうだ。

特に歩いた所で現状ヒントになりそうなものはなかった。

体力が消耗しただけだ。

次に光の神力でどうにかならないか考える。


発光、灯、浄化、こんちゃん商店…

可能性としてあるのはこんちゃん商店だけど、何が欲しいか分からないと意味がない。

それに次の交換はそれなりのものでないと交換してくれないかも知れない。


うーん、

透視能力があれば楽なのに。

でも能力なんて売ってないはず…

と思いながらもこんちゃん商店を使う。


ノートパソコンが出てきたので検索欄に能力と打ち込んでみた。

検索すると、ヒット数0と書いてあった。


やっぱりか…

分かっていたけど現状をどうにかする為にあれば良かったのにと思ってしまった。


他の方法を考えるしかないとそう思った時、


『ふ、双葉、ここは何処じゃ?』


ふと肩から声がした。

肩の方を見ると、レオン爺が起きたようだ。


「今試練を受けてて!コインが一つ入った鞄を見つけないといけないんだ。」

『そうか、だから大量の鞄が浮いておるのじゃな。』

「そうなんだよな。レオン爺は分かったりする?」

『わかるのぅ。そんなのは簡単じゃ!』


適当に聞いた言葉がレオン爺の一言によってこの試練に希望がみえた。


「えっ、分かるの?」

『分かるって言ってるじゃろう!』

「だったら教えてよ!」

『そうじゃのぅ…ならば、見つけたら美味しいご飯でも作って欲しいのぅ。』

「分かったから早く教えてよ。」

『このみえてる範囲にはないのぅ。』

「なんで分かるの?」

『ワシの特殊能力じゃ。』


どうやって確定で無いと言い切れるのか分からないがレオン爺の特殊能力を信じて移動する。


「こっちは?」

『無いのぅ。』

「あっちは?」

『無いのぅ。』

「そっちは?」

『無いのぅ。』


無いしか言ってないけど、本当に分かるんだろうか?

雲行きが怪しくなってきた。


「ねぇ、本当に分かるの?」

『無いから無いと言っとるんだが、本当にあるのかのぅ?』

「俺にもよく分からないけど紙にはあるって書いてあるからあるんだと思う。とりあえず探すしかないか。」


レオン爺とひたすら見て回る。


そして、遂にこの時が来た。


「ここは?」

『お、あったぞぅ。そこの黒いリュックサックというやつじゃのぅ。』


これか…

それにしてもなんでレオン爺はわかったんだろう。

言い方からしてリュックサックの事も知らなそうなのに名前は知ってたし。

レオン爺の事は信じたいけど、何処か不安があった。

特殊能力があるとはいえ、証拠もないし簡単に信じられなかった。

だけど、これといって他に探す方法もないのも事実だ。

レオン爺を信じるしかなかった。


「本当にこれだよね?」

改めて確認する。

『間違いないのぅ。』

「分かった。」


レオン爺の言葉を信じて黒いリュックサックを取った。

会場からカプセルトイの場所に戻ってくる。


ここは・・・戻ってきたのか…

って事は当たったのか?


ファスナーを開いてリュックサックの中身を確認する。

そこには金色のコインがキラキラと輝いて光を放っていた。


これが特殊なコインか。


「それにしてもレオン爺!その特殊能力凄いよ!」

『そうじゃろう!、そうじゃろう!ワシは凄いんじゃ!』


褒めたせいか凄い上機嫌で肩の上で暴れだした。


痛くはないんだけど、やめてほしい…

まぁ、レオン爺がいなかったらクリア出来なかったから我慢してあげるか。


時間を確認する。

前見た時間から5時間は経っていた。

カラオケをオールしたと思えば1日くらいなんともない。


早速、金色のコインを持ってガチャの前に行く。


これでコインを入れるのも最後か…


金色のコインを投入口に入れた。

何も起こらずにカプセルが出てくる。


あれ?当たり確定だよな?


演出が欲しいわけではないが無かったらなかったで不安になる。

カプセルを開くと金色の紙が入っていた。


この紙に能力が書いてあるんだよな。

何が貰えるんだろう?

色んな想像をする。

火とか水とかだったら生活に役立つし、それに物作り系の能力でも嬉しい。

とにかく、生活の基盤となる能力だったら何でもいい。


開いて確認する。


挑戦者よ!試練のクリアおめでとう!!

忍耐と知識と運を持つ其方(そなた)にその鞄を送ろう。

とだけ書かれていた。


その鞄ってこの黒いリュックサックだよな。

貰えるもんは貰うけど、それより能力をくれるはずだったのに何の説明がないのはおかしい…


下に(うつむ)いていると、レオン爺が聞いてきた。


『何じゃ、なんて書かれとったのじゃ?』

「いや、このリュックサックをくれるみたいなんだけど…」

『じゃが、何故そんなに不満そうなのかのぅ。』


どうやら、俺の顔が不服そうに見えていたようだ。

流石長生きしてそうなだけはある。


リュックサックに今までの罰ゲームで得たアイテムをリュックサックに詰め込んだ。

すると、出口だろうか…

来た時と全く同じチャック付きの扉が現れていた。


これで試練も終わりか。

長かったような短かったような試練だった。


その扉を通ってもといた場所に戻ってきた。

戻って来た事で欲の扉は終わりを告げるかのようにゴゴゴゴゴッゴゴゴゴゴッと地面に下がって行った。



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