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第257話 かなめの暴走!チーム崩壊の危機!

「そうなると……私が『四番サード』が出来ない現状でチームにとどまる理由はなくなる訳ね……かなめちゃん、そう言う理解で良い?」


 そこに割り込んで来たのはビールですでに出来上がっているアメリアだった。


 チームの要のサードで打撃も良いアメリアの言葉にかなめは思わず葉巻を落としそうになる。


「そうだな、レギュラーである私がいない間の専門の選手がいるということは……私がチームにとどまる理由もなくなったわけだ……この私の理解も正しいんだろうか?」


 こちらは烏龍茶しか飲んでいないので素面のカウラが真顔でかなめに迫った。


 かなめは意外な人物の意外な反応に頭を掻きながら言い訳を考える。


「いいわけあるか!オメー等はレギュラーだ!オメー等に任務がねえ時はまずは試合が優先だ!それに、今度のサードは守備はいいが打撃は駄目だ。それと、ショートが出来るのは3人いるがどいつもカウラほどの守備範囲じゃねえし送球が雑!それにカウラ……オメエもいつも言ってるじゃねえか。自分が入った後で神前がファーストに回ってその後にパーラが入るわけだが、パーラの守備は自分ほどじゃないって……」


 主力選手のいきなりの離脱表明にかなめは誠が見ても分かるような焦りの表情を浮かべていた。


「仕方がないんじゃないかな。姉さんの人望はその程度だったということさ。まあ、僕は誠君とバッテリーが組めればそれで良いんだけどね……それにラビロフ大尉の守備が心配ならリンをショートに回せばいい。リンなら何でもうまくこなしてくれると思うよ」


「心得ております、かえで様。セカンドからショートへのコンバートはプロではよくある話です。丁度、セカンドでは私の肩が生かし切れていないと不満に思っていたところですので……まあ、お二方ともそれだけ誠様とは距離をおとりになりたいということですね?よくわかりました」


 そこに当然のような顔をしてかえでとリンが手にワイングラスを持ったまま割り込んでくる。


「何よ!リンちゃん!確かに……かなめちゃんは誠ちゃんを嫌でもレギュラーで使って試合に来ないと射殺するから……誠ちゃんがその時間にフリーになることはあり得ないわけだし……」


 リンに指摘されてアメリアは我に返ったようにそうつぶやいた。


「神前の後ろを守るのは私だ。それは決定事項だ。先ほどの言葉はただの西園寺のわがままをいさめる為の冗談だ。本気にするんじゃない!」


 照れた調子でカウラはそう言った。二人が帰っていくのを見てかえでは大きくため息をついた。


「所詮姉さんは一人では何もできないんだね……選手の補強をすればすでにいる選手に不満がたまる。そんな事は誰にでも分かることだよ。僕のフォローが無ければチームはバラバラだった……少しは感謝してほしいものだね」


 そう言うとかえでは身を乗り出して誠に何か言おうとする姉であるかなめを引っ張って自分の席に戻っていった。

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