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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 不死人と謎の教団  作者: 橋本 直
第二十六章 金の存在しない国から来た巡査
115/117

第115話 不死身のヤンキーを訪問する

「そう言えば島田先輩は今日無理に隊に出てきてたけど……大丈夫かな?いくら不死人だからって無理したら回復が遅れるのに……ただでさえ今週は隊長の『武悪』の調整があーだこーだ言ってたんだから」


 目の前のこの寮のオーナーのかえでの指示による誠特製の夕食のすっぽんのスープを飲み終えると誠は食堂から一回奥にある島田の私室を目指した。


「島田先輩……居ますか?」


 誠は島田の部屋をとりあえずノックした。


『おう!神前か!良いぞ入れ!』


 普段の元気そうな島田の声が響いたのを確認すると誠は部屋に入った。


 島田の部屋には先客がいた。


「ああ、来てくれたんだ。誠君。正人、人望有るんだね♪差っすが私の彼氏!」


 嬉しそうにそう誠を迎えたのは島田の彼女であるサラだった。


「ああ、サラさん来てたんですか?看病……でも島田先輩は不死人だからほっといたら直りますよ」


 壁一面に立てられた棚にはバイクの部品が所狭しと並べられているのを見ながら誠は布団の上で胡坐をかいてサラと談笑していたらしい島田に目をやった。


「なんか、オメエにゃ迷惑をかけてるみてえだな。俺の命を狙うなんざふてえ野郎だ。地球人の連中、後でひどい目に遭わせてやるから覚えてろよ」


 布団の上で島田はそう言って人を殴るようなポーズをして見せた。その様子はさすがに不死人だけあって元気そのものに見えた。


「隊に行ったってことはひよこちゃんに現在の回復状況とか聞いたんですか?それとこの寮には医者のリンさんも住んでるんですから何かあったら言ってくださいよ」


 誠は暴力は振るうものの何かと自分を気にかけてくれている頼りになる先輩である島田に向けて心配するようにそう言った。


「ああ、ひよこちゃんには今日は飯は食うなと言われた。おかげで腹が減って仕方がねえや。明日の朝飯は大丈夫みたいだから……おい、神前。オメエはシェフに気に入らてるだろ?なんとか俺も明日はオメエの食ってるどう見ても精力増強のための料理を俺にも出してくれるように頼んでくれねえかな?俺もすっぽんとかマカとか効果があるのかどうか試してみたいんだ……ああ、誤解するんじゃねえぞ!俺は『純情硬派』が売りのヤンキーだから結婚するまで最後の一線は超えないんだからな!」


 いつものペースの島田に誠は安堵して静かにうなずいた。


「ほんとに正人は無茶ばっかして。確かに身体は平気かもしれないけどまたあの変な地球の宗教の人達が襲ってくるかもしれないのよ。帰りはパーラに許可をもらって私が送って来たから良いけど、しばらくはバイクは禁止!明日もちゃんと私が朝に迎えに来るから」


 サラはピンク色の長い髪をかき上げて心配そうな目で島田を見つめた。

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