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第八話「裏側と秘密」
B級映画の撮影日
「本日は施設を貸していただき、誠にありがとうございます。」
「こちらこそ撮影に使っていただき、ありがとうございます。」
賃借料を多少もらえるのは我も助かる。
「私の求めていた通りの場所で、今日はいい撮影ができそうです」
「それはなにより」
映画の撮影にここが最適である理由が我にはわからぬが
何かあるのだろう。
ここに訪れたということは
…聞いてみるか
「ノマーべ監督はなぜここを撮影場所に選ばれたのですか」
「なんとなく、ここが秘密の地下をもっていそうだと思いまして。」
「……」
???
「日本でのワンシーンを使いたかったのもありますが。私は日本が好きでしてね」
「そうですか」
こやつ、ここの地下に気づいておるのか?
ただの偶然だと考えたいところだが、
B級映画の監督ならぶっ飛んだ発想を持っていてもおかしくはない。
最悪の場合を想定しておかなければ
「日本の何が特にお好きなのですか?」
「私は食事ですかね。できたら、いいお店を紹介してくれませんでしょうか。」
こやつ、ぐいぐい来よる。
まあ、こちらとしても都合がよい、話に乗るとしよう。
おいしいものを食べれば、頬だけでなく口もゆるむだろう。
「いいお店がありますよ、場所は……」




