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第三十九話「逆逆」

「悪魔さん、こっちです」

リムジンからゆっくりと降りた我と血嬢に対し、

ひとみが全力で手をふっておった。

「そうせかすな、待っておれ」

「了解です」

まだ、腰が痛いからな。

ゆっくり、行かせてくれ。

「小森、大丈夫か」

「……」

返事がないな。泡でも吹いて倒れておったのか?

それはないと思うが……本当に大丈夫か?

「お嬢様、お迎えに参りましたよ」

「なぜ、血嬢様がここに」

隣に猛禽類が降りてきた小動物のように飛び起きた小森は、

深々と血嬢に頭を下げた。

「血嬢様、大変申し訳ありません。」

「いいのですよ、お嬢様。いつものことですから」

互いに深々とかしこまって、会話しておるのを見たひとみが、

我にゆったりと寄って来た。

「悪魔さん、あれどういう関係なんですか」

「少し、複雑なのだが、メイド服を着ている方が主人で、小森はその使用人だ」

「……」

まあ、言いたいことはわかるが…

「逆にしか見えませんね」

「……」

なんとなくだが、お主は口に出す気がしておった。

まあ、別に問題はないのだがな。

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