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第25話「焼き切れたフィルム」
白黒の映画がたれ流れる光景を片目に、
我ら三人はポップコーンを食べておった。
「これは何をしておるのだ?」
「……」
「等実様がこちらを見るようにと」
等実のやつめ、またわかりにくい真似を
もっと、簡潔に伝えられないのか。
「等実様が言うには、研修ビデオのようなものだそうです」
「そうか」
まあ、いつものことだな。
小賢しい等実の手に乗せられるのは。
『私は殺していない、あれは、事故なんだ』
『きっと、そうだ、人間は不滅、不滅だ』
カラー画に入れ替わった映画は、クライマックスを迎えておった。
戦争時、いじめっ子たちの復讐に囚われ、
隠れ家に爆弾を落とさせた主人公が未来で苦しむシーン。
「愚かだな。責任の所在などお主以外にないだろうに」
「……」
脚を組み直した我は、左腕から滴る血を
口に含んでから、少しばかり不機嫌になった。
「我に嫌悪感を味合わせるとはな…」
人間はつくづく嘘つきで、自己中心的すぎる。
「そろそろ芝居はやめにしないか、管理人」
「?」
すまないな、ポップコーンはお預けだ、遊鬼。
「……」
「高く売れると思っていましたのに、まあ、うれしい誤算でしょうか」
やはり、警戒しておいて正解だった。
等実め、やはり、お主は抜かりがない。
だが、ひとつだけ旧知の仲として言いたいのだが、
いささか部下の扱いが粗末なのではないか?




