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第話二十四「天使のきまぐれ」
おにぎりを与えた天使が、
想定していたよりもスマホとやらにくわしかったおかげで、
我はすんなりと目的地まで来ることができていた。
「助かった、ありがとう」
「こちら、感」
「……」
そういえば、こやつ、行く先がなさそうだな。
天使ではあるようだが…
この感じからして、複雑な事情のあるのだろうな。
なら…
「お主、一緒に来ぬか?」
「……」
「はい」
「そうか…なら、我は遊鬼と呼ばせてもらおう」
温厚な天使どものいざこざはめったに起きぬことだからな、
名も伏せておいた方がいいのだろう。
まあ、これは我も推測にしか過ぎぬが。
「お待ちしておりました。悪魔新統轄長。」
「これから世話になる。悪魔だ。」
申し訳ないのだが、こやつも一緒にいれてはくれぬか。」
「それはかまいませんが…」
天使とはわからぬだろうが、抵抗はあるだろうな。
「責任は我が取る。そう恐れるな。」
我は管理人の肩に軽く手を置いてから、
地下へと下っていった。
「おは」
「おは?」
「いくぞ、遊鬼」
急に管理人に絡むでない。困っているではないか。
古株売れ残りコレクションの投射場になっている映画館で
我らが目にするのは……




