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異世界転生したらメカ少女になっていた!! ~アーマード・コンフリクト~  作者: 藤谷 葵


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第49話:敗北

 砦に向かい走っていく。

 砲台を先に破壊したいところだが、敵のロボットたちが出てくる。

 見たことない敵はカブトムシ型とクワガタムシ型ロボット辺りかな?

 そんなことを考えていると佳那子ちゃんがわくわくした感じで声をかけてきた。


「うちはカブトムシ型と力比べしてみたいから、クワガタムシ型を花鈴がよろしく!」


 それだけ言うとカブトムシ型に向かって行った。あたしはチラリとクワガタムシ型ロボットに目を向ける。左右の角に目を向けると、チェーンソーのように歯が回っている。ノコギリクワガタでもいいから、せめてチェーンソーじゃなくてノコギリ程度にしてほしかった。などと思いつつも左腰の剣を引き抜き向かって行く。

 剣の硬さには自信があるので、角を斬り落としてしまおうと思いあえて角の内側に入り込む。左腕側の角はシールドで抑えて、右腕側の角を剣で斬り落とそうとした。しかしチェーンソーの勢いに負けて刃が通らず火花が散る。


「ぐぎぎぃ!!」


 堪えるも段々と角の幅が狭まり、このままでは斬られてしまいそうだ。せめてアクチュエーターYタイプでも装備していれば、良くて押し返し、悪くて均衡くらいには保てただろう。

 段々と狭まる角の幅。そして削られつつある片手剣。無理と判断してバックステップで回避しようとした。しかし、回避しきる前に剣が切断されて、さらにあたしの右腕も切断された。

 あたしは切断された右腕から溢れ出る赤い冷却液に恐怖を感じた。敵に背を向けて近くの岩に隠れ込む。そして急いでリペアキットを切断面付近の皮膚から注射をした。

 切断面から白い泡がブクブクと出てきて、そのまま右腕が再生された。だが右腕のアーマーはない。

 佳那子ちゃんの方に目をやると、カブトムシ型とパワーが均衡している。アクチュエーターYタイプなのに……いや、多少押されている感じである。

 あたしはカブトムシ型に向けてグレネードランチャーを撃ち込んだ。佳那子ちゃんとカブトムシ型が爆煙に包まれた。風ですぐに煙が消え去るが、そこにはほぼ無傷のカブトムシ型ロボットが佳那子ちゃんをじわじわと押している。どうやらカブトムシ型ロボットは重装甲のようだ。当然重さで相手を押し潰すというのも攻撃手段の一つであろう。

 あたしの方にクワガタムシ型ロボットが、まるでとどめを刺さんとばかりに余裕をかました感じで向かってくる。別に敵は余裕を見せて馬鹿にしているわけではないだろうけど、あたしは頭にきてグレネードランチャーをクワガタムシ型ロボットに撃ち込んだ。煙が晴れると、無傷のクワガタムシ型ロボットがいた。

 あたしは焦る。とりあえず斬り落とされた右腕から、アーマーを回収することにした。敵の攻撃を回避しつつ、自分の腕を拾う。そしてアイテムボックスにしまおうとするが入らない。腕がアイテム扱いされないのか? そう思い、アーマーを斬り落とされた腕から外して、急いでアーマーをアイテムボックスにしまった。そんなときに通信機から連絡が入った。


「あたいと梓だと、砲台までの距離があって、砲台を破壊できないぞ!! 誰か砲台を破壊できないか?」

「あたしと佳那子ちゃんも新型のロボットがいて、前に進めないよ!!」

「私と綾乃さんも新型を倒すのを手伝います」


 そしてすぐに綾乃ちゃんと真夕ちゃんが来た。


「綾乃ちゃん!! クワガタムシ型ロボットの角をマジックソードで斬っちゃって!!」

「あら? そんなことしなくても胴体を斬ってしまえばいいだけでは?」


 そう言うと綾乃ちゃんがマジックソードで斬りかかった。


「斬れない!?」


 綾乃ちゃんが驚いている。マジックソードで斬りかかった所を凝視すると、じわじわとだが斬れてはいる。なぜか切れ味が悪い。クワガタムシ型ロボットは角を振り回して抵抗した。綾乃ちゃんはクワガタムシ型ロボットから離れた。

 あたしは唖然とする。攻撃が通らない。ふと佳那子ちゃんと真夕ちゃんが心配になり、視線を向ける。

 真夕ちゃんもマジックソードが完成していたらしいが、やはりカブトムシ型ロボットも、切れ味が悪いようだ。


「一時撤退しよう!!」


 あたしは前線にいる三人はもちろん、後方にいる二人にも聞こえるような大声をあげた。


「「「了解!!」」」


 全員の返事が聞こえたところで、あたしはグレネードランチャーを撃ちまくり、爆炎を作りまくった。敵が温度でこちらを感知していても、グレネードランチャーの爆炎で少しは混乱させることができるであろう。

 そしてあたしたちは、砦の防衛ラインと思われるところから離脱した。

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