第50話:作戦会議
不本意ではあるが、街の方向である東側に戻った。本来ならば街でない方向におびき出す感じで逃げるべきだろうが、逆に砦と街の間の防衛がなくなってしまう。
敵が追ってくる様子はない。防衛用のロボットたちなのだろうか?
「前線はどうだったんだ?」
後衛だった恭子ちゃんが聞いてくる。
「新型の敵が硬くて、攻撃が通らないよ」
「新型?」
「そう、カブトムシ型ロボットとクワガタムシ型ロボットがいたんだよ!!」
「な、なんか硬そうなイメージですね」
「そうなんだよ!! カブトムシにはグレネードランチャーが利かないし、クワガタにはあたしの剣を斬られちゃったよ」
「綾乃はマジックソードを持っていただろ? 斬れなかったのか?」
「斬れないというよりは、切れ味が悪い感じですわね。剣の刃がなかなか通らないような……」
そんなことを話していたら、異世界知識を持つ真夕ちゃんがその原因を答える。
「どうやら敵に耐魔法コーティングされているみたいですね」
「「「耐魔法コーティング?」」」
みんなで真夕ちゃんに視線を向ける。
「それってもしかして魔法を無効化するみたいなんか?」
佳那子ちゃんが質問をする。真夕ちゃんは首を横に振りつつ再び回答をする。
「いいえ、無効化ではないです。魔法耐性を上げるためのコーティングされた素材で作られているだけですね」
「え? それじゃあ物理も魔法も利かないってことじゃないですか?」
梓ちゃんが不安気に答える。真夕ちゃんはその言葉にも首を横に振った。
「いいえ、ジェネレーターを上位のものにすれば、マジックウエポンの出力が上がり、火力も上がります。火力が耐魔法コーティングを上回ればダメージが通ります」
「今はジェネレーターYタイプですけれども、この上位だとXタイプですかね?」
「そうですね」
「今まで通り戦っていれば、Xタイプはドロップするのか?」
恭子ちゃんが疑問を口にする。もしも同じ敵を倒しているだけで上位パーツがドロップするのならば、極端な話ではあるが、最強装備と思われるAタイプが出てもおかしくないはずだ。
「強い敵の方が上位装備のドロップ率は上がります。ただ弱い敵でもドロップ率はかなり低いですが、稀に上位装備が手に入ることもありますね」
世の中そんなに甘くないようだ。敵の強さでドロップ率が変わるとはどんな仕組みになっているのか疑問である。
よく異世界転生のお話を聞くと、神様とかが転生をさせたりするけど、それならこの世界を救うためにどんな装備でもドロップ率を100%にしてくれればいいんじゃない? と思ったりするが、この世界に神はいないのだろうか? それならば誰がこの世界にあたしたちを転生させた? ということになるが、今はそのことは置いておく。
「それでしたら、ここら辺で街を襲撃しようとする敵を待ち伏せした方がいいですわね?」
「そうだな。砦の敵を倒してドロップしようにも、それ以前に敵が倒せないんだろ? なら地道にコツコツ装備を整えるしかないな」
そうと決まり、この辺でくつろぐ……もといあたしたちがここで街の防衛ラインとなる。




