23話
「ねぇ、ローズ。最近変わったことなかった?」
「変わったこと?特には」
「エド君に会ったりした?」
「ええっ、1人でいる時にけっこう会うんですよ」
「何か言ってた?」
「う~ん。特に変わったことは無いけど…そういえば、1度好きな人が居るのか聞かれたわ」
「な、なんて答えたのよ」
『おう、びっくり!オゼットが食いついてきた』
「居ませんって答えたわ。そしたら…」
「そ、そしたら?」
「良く分からないの… 狙ってもいいんですよねって。何を狙うのかしら?」
「貴女ね!!何を言っているのよ!!貴女狙われるのよ。小さい子どもだと思って油断したわ。わたくし行かなきゃ… 行く所が出来たので、お先に帰りますわ」
「お、おう…」
「オゼットどうしたのかしら?」
『多分アンソニーの所へ行ったな… この後どうなるんだろう…』漫画とは違う展開にドキドキと興奮が止まらないマリーであった。
◆◆◆
「ちょっと聞いてますの!」
「ああ、ちゃんと聞いているよ」
「このままじゃ… わたくし達の計画が」
「しっ!それは言わない約束だよ。誰が聞いているか分からないからね。大丈夫だ。もう、全て把握済みだ」
「信じますわよ」
「私が君の期待を裏切ったことがあったかな?」
「今の所 な…いわね…」
「君は変わったね。いい意味でね」
『今の君とだったら… いや、やはりローズしか考えられないな…』変わったのは自分もなのでは と思うアンソニーであった。
◆◆◆
「こんにちは、先輩方」
「エド君、久しぶりね。元気してた?」
「はいっ!実は先輩方をぼくのうちの夜会に招待したくて」
「夜会?」
「はいっ、メイルーク伯爵家で行われる仮面舞踏会に参加して欲しくて今日は招待状を持ってきました」
「まさか、仮面舞踏会って…あの…」
青ざめた顔をしたオゼットは少し声が震えている。
「やだなぁ、オゼット先輩が考えているようなものじゃありませんよ。ごく普通の仮面舞踏会です。来てくれますか?」
上目遣いで見詰めてくるエドワード。『流石ね…』
「ええっ、行ってもいいわ。私、仮面舞踏会って行ったことないの。」
「ちょっ… ローズ!」
「では、皆さんお待ちしておりますね」
エドワードは3人分の招待状をローズに押し付けるとさっさと帰っていった。
「ねぇ、オゼットどうしたの?さっきから変だよ?」
「貴女達知らないのね… 」
「何を?」
「仮面舞踏会はね、誰とでもかまわず淫らな行いをしてもいい場とされているのよ。参加したらどうなるか…」
「ま、まさか… エド君だよ?そこまでするかな?」
「そ、そうです。何かの間違いですよ」
「まあ、わたくしも噂でしか聞いたことがないから」
「行くの止めよっか?」
「ええっ、エドワード君には悪いけど、少し怖くなっちゃった…」
「いや、その話のってください」
「「「えっ!」」」
振り向くとそこにはアンソニーが立っていた。
「これは一網打尽にする絶好のチャンスですね。会場では貴女達に1人ずつパートナーを付けます。ですから、安心してください。それと、舞踏会で使うものは全て王家で用意しますよ。仮面もね。どうだろう?全てマルクス家に贈って置くよ。オゼットに令嬢の事は任せても?」
「任せて」
アンソニーは不適な笑み浮かべていた。
『ど、どうなっちゃうの~』余りにも漫画とは欠けはなれたストーリーに進み始め、マリーは1人困惑していた。
◆◆◆
「ちょっ…ちょっと待って!納得いかない!」
「何よ、往生際が悪いわね」
オゼット家でドレスに着替え、準備を終わらせたマリー達はアンソニーが用意してくれたパートナー役を待っていた。
「む、無理だよ!分かるでしょ?私のパートナーがリード様?あり得ない!途中で倒れたらどうするの!」
「あらっ?じゃあ、わたくしのパートナー貸しましょうか?」
「ジョルズ様がいいなんて言ってないでしょ!そんな野暮はしないわ」
「では、私のパートナーと交換しますか?」
「ア、アンソニー様!?絶対に無理です」
「じゃあ、アルフリードしかいないじゃない!それに、会場には何人も龍騎士がすでに潜入しているそうよ。安心しなさい」
「だ・か・ら・私が言ってるのはそう言うことじゃなくて、倒れちゃうって言ってるの!」
「会場には勝手に使っていい部屋が何部屋もあるんですって。そこを使えばいいじゃないの」
「リード様と部屋で2人きり!?バッカじゃないの!」
「馬鹿とは何よ!」
「まあまあ、2人とも… もう、みなさん待たせてるようだし行きましょう?」
「あんた、自分が狙われてる事忘れるんじゃないわよ」
「そうだよ!絶対に1人にならないでよ!」
「一応分かってるつもりよ…」
さぁ、いよいよ仮面舞踏会へ出発だ…




