作戦会議54
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フィリアは皆を円卓に座るように促すと、精霊王らの事を話し始めた。
話を聞くうちに皆の顔色は青ざめていき、言葉は出てこない。
馬鹿げた提案だが、精霊王の言葉だ。無視できるわけもない。
精霊達がひしめくその姿、巨大な龍の出現。
この話を嘘だと言えるわけもなく、ただ信じるしかない。
国王は顔面を蒼白にしながら言った。
「それで、相談とは?」
「私としては、演じることは問題ではありません。ただ、精霊は気まぐれ。いつ本当に厄災が降りかかるやもしれません。なので国王陛下にはもしもに備えて準備をしていていただきたいのです。また、四大貴族の皆様と婚約者様に悪評がたたないよう、力を貸していただきたいのです。」
国王は頷いた。
「分かった。」
フィリアは向きを変えると四大貴族の皆を見た。
「私は全力であなた方を誘惑しにいきます。頑張ってくださいませ。」
言われなくとも、これだけ宣言されれば騙せれるわけはないではないかと思った。
しかも自分達は婚約者の事を、好ましく思っているのだ。フィリアに心を持っていかれることなど考えられない。
だが、婚約者達の表情は暗い。
それに思わずユーリは不満げな声をあげた。
「僕たちってそんなに信じられない?」
令嬢らは首を横にふった。しかし、知っているのだ。
「信じていないわけではありませんの。ただ、それ以上に、フィリアが強敵なのです。」
そう、これまでフィリアに恋愛相談をしてきたのだ。
その的確なアドバイスには助けられた。
そんな相手が演技とは言え敵になるのだ。信じていないわけではないが、もしかしたら心が持っていかれるかもしれないという不安がよぎる。
これは精霊王という、おとぎ話でしか聞かない者たちのゲーム。
そのゲームにまさか自分たちが巻き込まれるとは思っても見なかった。
「フィリア、、」
思わず名前を口にすると、フィリアは困ったように苦笑を浮かべた。
「そんな顔をしないでくださいませ。私だって、本当は、、、。」
皆はその言葉に息を呑んだ。
そうだ。フィリアだって好きでもない相手を誘惑なんてしたくないに決まっている。
しかも、その姿を好きな人に見られるなんて、フィリアはどんな思いなのかと、エマ、クロエラ、マリア、シェーラは胸が苦しくなった。
ただ、騙されてはいけない。
あぁ、本当は今年一年、皆様のラブラブうふふな姿を見つめ続けたかったのに!なんていうことなのかしら。
精霊王達に今度会ったら絶対にお説教だわ!
どこまでいっても、フィリアはフィリアなのであった。
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