作戦会議53
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ことが大きくなり過ぎたことから、フィリアは、決断を下すことにした。
それを相談した時、グリードはいい顔をしなかったが、ロードは娘の決断に頷くしかなかった。
三人は王宮に足を運び、ハロルドに謁見を求めた。
フィリアの名前を出すと、ハロルドはすぐに時間を作ると連絡をくれ、半刻を待たずして会えることとなった。
「何か、あったようだね。」
ハロルドと向かい合って座った三人は、切羽詰まった表情を浮かべている。
フィリアはにこりとほほ笑むと言った。
「昔の言葉を覚えているかしら。」
ハロルドは手を組むと、頷いた。
「あぁ。忘れるものか。できる事ならば、なんでもしよう。」
「ならば、国王陛下に謁見させてくださいませ。国が滅ぶかどうかの一大事です。」
その言葉にハロルドは目をまるくしたが、近くにいた従者に声をかけ、何かを話し合った後に頷いた。
「時間をもらうが、いいか?」
「はい。ですが、できる限り早くお願いいたします。また、その謁見には、四大貴族のご子息方と、婚約者様方もいれてくださいませ。許可が取れ次第、グリードが連れてきます。皆様には先程手紙にて伝達はしてあります。」
その言葉にハロルドは動揺を見せず、ただ頷いた。
それからしばらく経った後に、謁見の了解がとれ、グリードは皆を瞬間移動で集めた。
皆は一様に驚いたようであるが、緊迫した空気に口を開けるものはいなかった。
謁見の間では、国王が王座に腰掛けてこちらを見下ろしていた。
その横には第一王子も控えている。
皆が王に頭を垂れる。
ハロルドは一礼すると頭をあげ言った。
「国王陛下、時間を作っていただき、ありがとうございます。」
「ん。して、国の一大事とは?」
ハロルドははっきりとした声で言った。
「以前より、ロード男爵家が何かしらの加護を受けているのではとの疑惑に関係しているものと思われます。」
「ほう。そんな疑惑が、確かに六年ほど前に上がったが、その真相がわかったのか?」
「その真相も、今回明らかになるのではないかと思います。」
まっすぐにフィリアを見据えるハロルドに、なるほど、だからこんなにも早く謁見が可能になったのかと腑に落ちる。
ロードは顔を青ざめさせながらも娘をかばうように立った。
それに少し驚きながらも父の肩に手を置き、首を横に振った。
10歳の時のお茶会にはなんらかの意図があるのではと父も言っていた。
それはフィリアも分かっていた。ここでハロルドが話題に上げないほうがおかしい。それに謁見というこちらの願いは叶えてくれているので、文句はいえない。
王家がいくらこちらを調べようと、今までは何も出てこなかった。その真相がわかるチャンスを見過ごすわけがない。
だが、フィリアは、王家に屈するつもりはない。
フィリアはにこりと優雅にほほ笑むと先手必勝とばかりに打って出た。
「この度は時間を作っていただき、ありがとうございます。ですが、殿下、陛下、私をなめてもらっては困ります。」
「なんだと?」
「あくまで、この国の民そして貴族として礼をつくしておりますが、全てを手中に収めようとはなさらないことです。」
「不敬だな。ここで切り捨てることも出来るのだぞ。」
「おごってはいけませんわ。私は相談に来たのでございます。こちらを見下してもらっては困ります。」
「なんだと。」
兵士らが微かに剣を構える動きをしたとき、空気が変わった。
皆が四方を見つめる。
ざわりざわりと何かが揺れ動くのが分かる。そして、次の瞬間、部屋いっぱいに精霊達は姿を現した。
『フィリアをいじめるやつがいる。』
『嫌い。』
『キライ、キライ。』
『けす?』
『けそう。けそう。』
数百という声が入り交ざり、そして、極めつけにグリードの背から大きな翼が生え、そして姿を変えていく。
禍々しいまでに大きな口からは赤い舌が見える。
その黒黒とした体からは災の魔力が炎のように揺れ動く。
恐ろしい姿に、皆が息をするのすら忘れる。
「さぁ、御相談してもいいかしら?」
可愛らしくフィリアから放たれた言葉に、皆がこれは脅しだと悟った。
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