秋の季節39
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フィリアはグリードと分かれるとカフェへと向かった。
カフェにはすでに3人が集まっており、フィリアはにやにやをどうにか堪えた。
「皆様、お待たせいたしました。」
「いいえ。あの、、今日からよろしくお願い致します。」
マリアがそういい、フィリアはにっこりと微笑んだ。
「とても嬉しいですわ。よろしくお願い致します。それでは、今日はまずマリア様のお話から伺いましょう?」
それからは一気にガールズトークの始まりである。
マリアはロイについて話し始めた、皆で意見を出したり、共感したりしながら話は進む。
こういう時、女子に生まれて良かったなと思う。
そして話の中で思ったのは、マリアはやはり頭がよく、ロイの考えなどお見通しだなということであった。
「ロイ様はよくも悪くも教科書通りの人なのです。それが悪いとは申しませんが、分かりやすいだけに、あぁ、またかと思ってしまう自分が悲しいのです。」
そう言うマリアに、エマとクロエラは涙を浮かべて聞き入っている。
フィリアは、心の中でロイに、ほら見ろ!全てお見通しだぞと言ってやりたかった。
「フィリア様。何か良いアイディアはないでしょうか。どうにかして、ロイ様を振り向かせたいのです。」
瞳が微かに潤み、必死な様子のマリアにフィリアは頷きにこりと笑った。
「もうすぐ、秋の紅葉狩りがありますわ。そこでロイ様と一緒に運営委員になってみてはどうでしょうか?」
その言葉に3人は瞳を輝かせた。
「良い考えね!」
「たしかに、それなら一緒にいる時間が長くなるわね。」
「ですがロイ様は委員になるでしょうか?」
不安げなマリアにフィリアは頷いた。
「責任感の強いロイ様ですもの。しますわよ。」
フィリアがそういうとそうなる気がするから不思議だと3人は思っていた。
フィリアはゲームの流れを知っているから確信を持っていっているだけなのだが、3人の中では少しずつ恋愛マスターのような位置にフィリアがなってきていた。
ただ一言言っておこう。
フィリアは生まれてこの方、グリードという大きな壁のおさげで普通の令嬢よりも異性との関わりがない。
はっきり言って、全くない。
あるのはゲームの知識のみだ。
それでもこの時に限ってはフィリアの知識はとても有用なものである。
「皆様、幸せになってくださいませね。」
3人はフィリアの言葉に頬を染めて頷いた。
ただ、先程のロイの姿を思い出すと頭が痛くなってくる。
だが、そんな腑抜けたことを言えるのは今だけである。
秋の一大イベントである紅葉狩り。この高感度が上がれば平静ではいられなくなるだろう。
フィリアはほくそ笑んだ。
ロイ様。
先程の言葉、しっかり手のひら返しのして下さいませね。
フィリアは心の中でそう呟いた。
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