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異世界病が治まらない!! 〜Infinity world〜  作者: 幼き娘のフィロソフィー
 一章 〜使者〜
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第四話 尋問会

前回のに合わせてしっかり書き上げました。


 始めに彼方を尋問しようと言い出したのは緋依だ。何でも、あんな虎を少しでも抑えていたのが凄いと言うらしい。


 いやいや、そもそも緋依の力はどう言う事なんだよ!?ってツッコミたいが、何度その事を緋依に聞いても、何故あんな事が出来たのかなんて事は分かってないらしい。確かに俺の件もそうであったし、もう一度は出来ないとも言っていた。さっきまで服の心配をしていた俺が可哀想だ。


 ちなみに、彼方は今居間の真ん中に置かれた椅子に座らされている。そして、何時の間にか『尋問会』に参加しだした咲希も居て、一番の心配はこいつだろう。咲希も彼方の力について知りたがっていたし。


「だから俺はただのヒーローだって」


 彼方は緋依達に幾ら尋問されようと、まるでどこぞのワンパンの様に「ただのヒーロー」と答えるだけで、はっきりと真相は伝えない。しかし、これぐらいで負ける緋依でもない。


「分かった。柴崎君がヒーローなのは分かったけど。その力は一体何なの?」

「俺の力か?どうしても言わなくちゃいけない?」

「えぇ、絶対!!」


 緋依の問いに、咲希が後押しする。しかし、彼方が可哀想でもあるが俺からも是非頼みたい。今後の為にも成る可くお互いの事は知っておきたいし、後で何か言われるよりも今の内にっていう方が楽だ。いつまでも楽するな、と徹には言われるが、動物は基本楽するものであり……ってこんな事考えていても俺は何も言わないんだけどな。


「うん、あれは……俺が中学3年になったとき」


 彼方は明後日の方向を懐かしむ様に見ている。


「その前から変なオーラ的なものが見えてたんだけど、それが普通だと思っていたんだ。でも、その時になってネットなどを見始めると、少し変なのかな?と思えて来た。そこで色んなオカルト筋を辿っていたら、何時の間にか面白いものに感化されて……」

「面白いもの?」

「そう、アニメ、ゲーム、漫画、ラノベ、掲示板……とにかく引きこもりになったんだ」

「ひ、引きこもり!?どういうことなの!柴崎君」

「そこからは直ぐだった。まず、闇の力とか、持たざる力に興味が湧いて」

「そ、それって中二病じゃないの!?」

「そして、なにか力が使えないか試したら、本当に使えてしまって……それでこの力の事をしったんだ」

「ふむふむ……」

「さらに、そうなってくると外に出たくてたまらなくなり、外へ出た。すると、街の所々から強いオーラを感じたんだ。それを追い、最終的にはさっきみたいなおかしなモンスターに出会った。でも、不思議と怖くなかったんだよ」

「怖くなかった?それは……」

「分からない、けど、倒せる!と思えてしまったから、殴ってみた。そしたら無駄に強いパンチが打てたし、さらに彼奴は炎を放って来たのに、俺には効き目が無い。そうして色々とやってるうちに今に至るんだ」

「ほぉ〜!」


 いや、緋依さん?あなた尋問中ですよね?普通に話を聞いててどうすんですか!てか咲希さん黙って何かあったんですか?


 俺が咲希を見ると、咲希は嫌な顔をしてこちらに駆け寄って来た。すてててて〜と走る様がとても可愛いと思うのは兄バカか?


「ひでにぃ、あのクソ彼方は嘘吐いてる」

「あ、うん……アハハハハ……」


 クソ彼方って……いつからそんなに口悪くなったんだ?


「……って、違うわ!それじゃあ根本的な解決にもなってないじゃない。どうしてそんな能力……」

「だからそれはまだ分かってないんだって」

「むぅ〜〜」


 俺から見ても、彼方は嘘を言っている様に見えるし、よほど話したくない何かがあるんだろうな。まぁ、なら仕方無いし、それ以上言うのはやめておいて……。


「とにかく柴崎君!変な真似だけはしない事、いいわね?」

「はいはい……」


 少し頼りないが、彼方だって俺等を守ってくれて来た訳だし、友達付き合いって大変だな。あ、それと咲希に……。


「なぁ咲希、後で紗綾に緋依の新しい服作って貰える様に頼めるか?」

「うん、分かった!」


 俺の友達付き合いは著しくないが、咲希と緋依はそうじゃないらしく、出会った昔から仲がいい。まぁ、昔と言っても俺が中学生の頃に緋依が俺の家に来たことがあって、あの時は事実の隠蔽に家族全員で翻弄された。


 しかし、それで咲希にまた一人友達が増えたんだから良いよな。緋依もたまに咲希と遊ぶ事があり、本当に妹が幸せで良かったよ……うん……。


「あっ!っていうか、私の制服!!まだ始まって間も無いのに……なんで……」


 緋依は叫びながら床に膝を着いて倒れ込んでしまった。虎にやられていた彼方よりも悲壮的に見えてしまうのは何故だろう。


「あぁ……黒須?まぁ……大丈夫だって」

「本当に?……神宮寺君が言うなら……」


 緋依はそう言うと体育座りをして床にのの字を書き始めた。完全にいじけているモードだ。


 暫くして、咲希が新しい女子用制服を持って二階から降りて来た。正直もう少し後でも良いかと思ったが、緋依があまりにも悲しそうだったので速攻で紗綾に作って貰った。紗綾はミシンなどの機械ですら思った様に動かせるため、そう言った事は全て御任せである。


 徹は楽をするな!とは言うものの基本的にあの人はテンプレが好きらしく、先程みたいに仲間の不思議な力なんかはあとで仲良くなった後に詳しく知るとか、そう言った意味で楽をしてはいけないという事で……つまるところ『ロマンを笑うものはロマンに泣く!』というのが我が家の教訓だ。

今後は失踪する予定……w


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