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異世界病が治まらない!! 〜Infinity world〜  作者: 幼き娘のフィロソフィー
 一章 〜使者〜
3/11

第三話 驚愕な力

前より短いです。

ていうか、受験が辛くて全然書けてません。

 緋依が襲われた事件の次の日、俺達はその説明に戸惑っていた。


「何なのよ、ドラゴンって!? ふざけないでくれる?」

「いや、だから嘘も偽りもないって言ってるだろ?」

「そ、そうだよ委員長」


 あの日、寝ていた緋依が起きるとまず状況説明をした。何でも緋依は、俺と歩いている最中に何かが体に当たって、そこからの記憶が無いのだとか。俺等は一瞬都合がいいかと考えた、が、寧ろ状況は悪かったのだ。


 緋依とはいえ適当にあしらえるかと思っていたが、緋依は追求ばかりを繰り返し、結局無理矢理家に帰して終わってしまったのだ。そして、結局本当の事を話してもこの有様であって流石にお手上げである。


「ねぇ、何があったの?」


 もう嫌になってきた。俺と彼方は二人とも机に伏せ合い、横から飛んで来る言葉に耳を抑えている。


「あぁ、もう分かったよ! 今日の放課後な? ……それなら根拠あるから、今は黙っとけ!!」


 俺は非常に大きな声で叫んでしまった。教室は静まり返り「なになに?」「えっ?」などの声が次々と挙がっている。さらに、それは緋依に怒鳴りつけた事だとも分かって余計に女子達の視線が……。


「あっ、いや、その……」

「う、うん……」


 男子は皆苦笑いをし、彼方は未だに伏せている。普通に関係ない様にしたいらしい……が。


「ねぇ? 柴崎君も——」

「あぁ!? いや、俺は関係ないから……」


 とにかく視線でSOSを送って来る彼方に対し、ニヒルと嗤い返した俺は、取り敢えずこの状況を何とかしようと緋依に話し掛ける。


「それじゃあ放課後は空けといてな? 別に知りたくないなら良いんだけどよ」

「わ、分かった……」

「それじゃあ」

「うん……」


 緋依はステステと自らの席に戻っていく。俺と彼方はそれを見送りもせずに、最早頭を打とうとしてるのではないかと思われる程の勢いで、再度机に顔を伏せたのだった。


 今日も平和だと良いんだけどな……。


 ===============


 結果、全く平和じゃなかったのだ。目の前では鱗の様な物に身を包んだ虎の様な生き物と彼方が対峙しているのだから……な。


「なんでこうなったんだぁあぁぁああ!?」


 後ろで身構えている緋依を庇いながらも、俺は心からの叫びを声に発する。そして、その言葉が引き金になったのか、前の二体は激しくぶつかり合い、周囲に大きな衝撃波を発生させた。


 よく考えれば分からなくもない。此間だって彼方は「何度も事件が起こるのは異常だ」って言っていた訳であり、一応何があっても対処出来る様に心の準備はできていた筈なのに……。


 本当に……順応性が大事と現日本社会では言うが……全く……慣れれるわけないだろ。


 とにかく事の始まりは、緋依がしつこく着いて来た事からだ。


 〜〜〜〜〜学校が終わり〜〜〜〜〜


「着いていって良いでしょ〜?」

「お前部活無いのかよ」

「……無い」

「そうか……」


 緋依は何度でも真相を聞こうとして離れず、挙げ句の果てに下校に付き合わされる羽目となった。正直、ドラゴンに襲われたのはそれ以上でも以下でも無い訳で……って……もう! 面倒くさい!!


 兎に角一緒に帰る事になった(なってしまった)のだが、結局世間話だけを延々と聞かされ、話に対し俺も何となく盛り上がってしまった。っていうか、そういう風に見せて話を出さない様にしているだけなんだがな。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 あぁ、途中までは本当に上手くいっている。だが、何故だろうか先程から嫌な予感をびんびん感じる。気のせいだと本当に良いんだが、俺の脳裏には前回のドラゴン事件が浮かんで来る。前も今居る様な人気の無い路地であったし……。


 俺は半分話を聞きながらもずっと考え込んでいた。それも下を向いて顎を支え、まさに考える人の様に。すると、運は悪く、隣の緋依は声にならない叫びを挙げた。まさかっ……!!


 前よりも速く顔を向けるが、そこにはちゃんと緋依が居て、さらにその向こうには大きな虎が居る。ふぅ……一安心といえるだろう。緋依は無事で何も起こってはないではないか……ないか……なっ!!


「誰だぁぁああぁお前ぇぇええぇえぇえぇ!!!」


 コンクリートの地面に強く頭をぶつけ、半分予想済みであってもありえない事態に俺のSAN値は大きく削れてしまったようだ。あっ、ちなみにその虎は一瞬ビビっていた。


 〜〜〜〜〜元に戻る〜〜〜〜〜

 

 こうしてこうなった。間の事は聞いてはいけない……と言いたい所だが、敢えて言うと、何故か偶然居合わせた彼方がこうして助けてくれた訳だ。


 今緋依は俺の背後に居るのだが、そこに居られても俺にはどうする事も出来ないのだ。だが、何故こんなに信頼されているかと言うと、現在進行形で戦闘中の柴崎君は、緋依からしてどうも胡散臭いらしい。まあ、俺でもその考えは分からなくもない。

 

 そもそも彼奴は何故戦ってるんだ? 考えられる一つヒーロー気取りと言う事だが、それは少し違う気がする。何か、正義とか莫大な事ではなくもっと分かり易くて……それでいて……っ!! って、いきなり虎から大きな光が飛んで来た。いや違う……鱗だ! あの虎は鱗を飛ばしているんだ!


 どうやら彼方は無数に飛んで来ている鱗を一つ一つ弾き飛ばしながら攻防しているらしく、今のは流れ弾の一つだった。少し考え事をし過ぎたのかもしれないな。俺は緋依の安全を確認した後、しっかりと戦闘態勢に整えた。何? 戦闘態勢とはって? そんなん気持ちの持ち様だ!!


「ねぇ神宮寺君、柴崎君ってあれ戦ってるの?」


 そういえば、緋依にも少し説明を入れた。ここが異世界であり、彼方はそいつ等と戦っていて、今は絶賛戦闘中。勿論、これで何となくドラゴンの事も分かってくれたらしいが。


「柴崎は慎重なんだよ。相手の手札をある程度見てからの戦闘を心掛けてるみたいな、な?」

「ふ、ふぅ〜ん」

「なんだよふぅ〜んって……あ、やばっ」


 本当にここが戦場という事を忘れた会話の中、遂に彼方が膝を地面に着いてしまった。


「柴崎! 無理をするな!!」

「お前だって無理してたくせに!!」


 た、確かにその通りではあるが……って、違う、違う!!


「柴崎、本当に大丈夫かぁ〜!?」

「あ、あぁ、その事な……無理かもしれない地味に今までで最強な件……フフッ」


 はぁ!? 『フフッ』じゃねぇよっ!! 何でこんな時に限って最強格何だよ!!!


 俺の心の叫びも虚しく、彼方は地面に膝を着いたまま、もう攻撃する事を諦めたらしい。嘘だろ……じゃあどうすれば良いんだよ?なぁ、ここじゃ俺の家族も呼べねぇぞ?


 どうする? どうする? どうすれば良い? 彼方はもう戦えない……なら此間みたいに俺が……いや、やり方が全く分からない。しかし、一か八か試してみる価値が……よしっ!


「俺が戦う……」

「え? 秀春? だめだって!」


 真っ先に食い付いたのが緋依で少し嬉しい。しかも昔の呼び方で……だが、それくらいで俺の決意は揺らがない。某ゲーム程の決意で俺は満たされているのだから。絶対に俺が倒す。俺が……俺が……俺が……倒す!!


「うおぉぉおおぉぉぉおお!!」

『グゥルゥアァァァァァ!!』


 俺と虎の咆哮がぶつかり合う。そしてそれとほぼ同時に放たれた虎の鱗を、俺は前の様なイメージでどうにかする……って前の様なイメージ? やばい! 忘れてたんだった!! ほ、本当に詰んだかもしれない。あぁ……ダメだ、目の前には緋依が……これは走馬燈か。その緋依が体に炎を纏って、さっきまであった筈の飛来する鱗達を焼却している。いつだっけな……これはあの暑い夏の日の……?


 ま、まさかとは思うが走馬燈ではなく現実? な、なんだかデジャブ感が半端ないんだが……あれ? ひ、緋依さん?何をしてらっしゃって……。


「彼方は私が……守る!!」

「あれ……」


 その場で力が抜けて転がる俺、その俺を喰おうとした虎、そして最後に緋依が焼却している図が見えた。え〜っと、どこぞの食物連鎖的な何かでしょうか?


「うりゃぁぁぁぁああああぁぁ!!」

『キャ、キャン!!』


 虎がもう火達磨なんですけど!? どうゆうこと? 何があった? この炎……見覚えが……あ、前回のドラゴンの炎か? もしかしてあのドラゴンの炎を使う……的な能力を緋依が貰ったとか……何だかラノベ感が凄いっすね。


 目の前は惨状だ。どんなに速く、力強く動いても、その性能は炎と言うチート能力によって掻き消されてしまう。もしかしたら、あの虎も炎が苦手なのか炎に包まれた瞬間の怯え様は結構なものだった。これが過去形なのも、丁度虎が焼け焦げてそこに倒れているからである。


 彼方は「倒したかったな〜」とか言いながらいつの間にかそばに居た。こいつ懲りずにまたしばかれたいのか? それより、緋依は……って、うわぁ〜。


「ひ、秀春っ!! みみみ、見ないでぇ〜〜!!」

「見たくはないが……どうするんだ?」

「見たくないぃ〜? どう言う事!?」

「何なんだよ? もう……とにかく俺の体操服と制服の上着でも着とけっ」


 緋依は自分のだした炎のせいで服が焼け消え、素っ裸となってた。それで、至急支給品をあげたのだが……。

 

「も、もぉお〜〜」

「こっちのセリフだ。何なんだ?今のは」


 これまたデジャブ。


「普通に、出せた。もう一回見る?」

「嫌だ、俺の服が焼ける……って、おい! やめろって言ったよな?何で今身構えた?」


 俺が不本意にいちゃついてると、彼方が俺達によって話し掛けて来た。


「二人とも、これ以上いちゃついてると取り残すぞ?」

「あぁ〜、ごめん柴崎……って、いちゃついてなんかないから!」

「……」


 何故か緋依黙っている。そんなに気に入らないか?


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 その後、無事元の世界に帰れた俺達は、なんだかんだで俺の家に来た。俺の家は不良が集まるコンビニか!!


「それで、柴崎君……あなたは何者なの?」

「俺は正義のヒーローだって」


 そして、緋依による尋問会が開かれた。俺の家族同行で。

前書きのは言い訳ですが、実は構成を詳しく練っていたというのもあります。

月一とかになってしまう……。

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