第31章:母と娘の役割
重苦しい静寂が、居間を支配していた。
四人の少女たちは沈黙に沈み、村の医者を呼ぶことなく、どうにかして弱り切った青年の意識を取り戻させる方法はないかと頭を悩ませていた。
一方、クリリーはその輪には加わらず、家の裏手で忙しく立ち働いていた。
しかし、彼女の思考はそこにはない。娘たちと共に突然現れた、見知らぬ訪問者のことで頭がいっぱいだった。
(あの客人は、一体何者なのだろうか……?)
思い返してみれば、あの薄紫のドレスを着た少女は、家主であるクリリーに一切の自己紹介をしていない。
ずかずかと上がり込んで座ったかと思えば、顔の半分を布で隠し、ヴィオラとあの見知らぬ青年に降りかかったトラブルの処理に専念しているのだ。
「さて、どうしたものかしら?」
沈黙を破ったのはクトリだった。「ただ黙って彼が目覚めるのを待つわけにはいかないわ。何か手を打たないと」
(何か手を打つ……)
その言葉がケイトの頭に重くのしかかる。結果として、彼女は自分を役立たずに見せないためだけに、深くうつむいて必死に解決策を考えているふりをした。
別の隅では、ウチがクリリーの作った紫芋の残りを夢中になってモキュモキュと頬張っていた。今朝、タカヒロが食べるはずだったものだ。
ヴィオラは自分の部屋にこもることを選んだ。木製の棚に並んだ古い本を、彼女の指先が素早く辿っていく。
探し続け、山積みの本を崩し、ついに一冊の古い薬草のガイドブックを見つけ出した。タカヒロの意識を取り戻すための処方箋を探そうと、勢いよくページをめくり始める。
「あった!」
ヴィオラは小さく呟いた。
ページを次々と繰っていくが、そこに記されている植物はどれも馴染みがないか、簡単には手に入りそうにないものばかりだった。彼女の視線は医学的なテキストの羅列を必死に追う。
その時、ドアの敷居から差し込む光を一つの影が遮った。クリリーが音もなく部屋に入り、娘の慌ただしい様子を静かに見つめていた。
「ヴィオラ……。」
かすれ声で呼ぶ。
ビクッと、ヴィオラの肩が小さく跳ねた。彼女は慌てて本を閉じ、ベッドの端にポンと置く。
「お母さん、どうしたの?」
「ごめんなさいね、邪魔してしまったかしら」
ヴィオラはゆっくりと首を横に振った。
「ううん、大丈夫だよ。全然邪魔なんかじゃないから」
クリリーはまだ入り口に立ったままだ。彼女の視線がちらりとベッドへと向けられ、色褪せた厚紙の表紙に五つ葉のクローバーが描かれた『薬草図鑑』を捉えた。
ヴィオラの言葉が宙に浮いたまま数秒が経過した後、クリリーはひときわ優しい声で再び口を開いた。
「少し、入ってもいいかしら?」
ヴィオラは頷き、ベッドの空いたスペースをポンポンと叩いた。
クリリーは歩み寄り、そこに静かに腰を下ろす。
「実はね、あなたに少し聞きたいことがあるの」
穏やかな口調だった。母親らしい温かく穏やかな眼差しでヴィオラを見つめる。
「何のこと?」
ヴィオラは間髪入れずに尋ねた。どういうわけか、急に心臓が嫌な音を立てて早鐘を打っていた。
「聞きたいことは二つよ。一つ目は、一体何があったのかということ。どうしてあの天才の青年があんな大怪我をしているの?」
ヴィオラはごくりと唾を呑み込み、母親の顔をじっと見つめ返した。
「そして二つ目は……。」
クリリーは一度言葉を切り、息を吸い込んでから、より一層圧の強い声で続けた。
「顔を隠しているあの紫色のドレスの少女は誰なの?なぜあなたたちは彼女を私に紹介しないのかしら。何を隠しているの?」
矢継ぎ早の質問が短剣のように飛んでくる。ヴィオラは顔を背け、母親の鋭い視線から逃げるように薬草図鑑に目を落とした。
「そ、それは……。」
「まさか、お母さんに知られたくない秘密を隠しているなんて言わないわよね?」
本音を言えば、今すぐにでもすべてを打ち明けてしまいたかった。だが、もし正体をバラしたら容赦なく罰を与えるというクトリの恐ろしい脅しが、今も耳の奥で生々しく響いている。
「ち、違うよお母さん!」
ヴィオラは反射的に立ち上がり、母親と向かい合った。両手を胸の前で不自然にブンブンと振る。「私は何も隠してなんかないよ!」
「それなら、どうしてそんなにおかしな態度を取るの?」
「えっと……。」
ヴィオラは再び顔を背け、全く痒くもない後頭部をポリポリと掻いた。首筋には冷や汗が滲み始めている。
ちょうどその時、泳いでいた彼女の視線がベッドの上の古い本に留まった。ヴィオラはその本をひったくり、母親の目の前へと突き出した。
「お、お母さん!誰かの意識を戻すのに役立つ植物って知ってる!?」
その本が目の前に差し出された瞬間、クリリーの動きがピタリと止まった。指先が伸び、色褪せた表紙を懐かしそうに優しく撫でる。まるでその本が、彼女を過去の記憶の底へと引きずり込んだかのようだった。
娘の質問を数秒の静寂の中に漂わせた後、ようやくクリリーは口を開いた。
「意識を戻す植物なら、たくさんあるわ」
彼女は静かに説明する。「でも、もし私がそれを教えたとしても、あなたはそう簡単には見つけられないでしょうね」
「だったら、簡単に見つかるやつを教えてよ、お母さん!」
クリリーはハッとした。自分がまだ若かった頃は、むしろ一番珍しくて見つけるのが困難な植物を探すことに燃えていたものだった。彼女は小さく微笑んだ。
「ユーカリはね、日当たりが良くて水はけのいい開けた場所に生えていることが多いわ。対してミントは、湿った土や水源の近く、少し日陰になるような場所を好むの。その二つなら、比較的簡単に見つけられるはずよ」
ヴィオラはくるりと身を翻し、それらの植物を求めて一目散に部屋を飛び出そうとした。
「ちょっと待ちなさい」
急ブレーキをかけたヴィオラは、走ろうとした姿勢のままぎこちなく後ろを振り返った。そして、ゆっくりと姿勢を正す。
「何、お母さん。なんで止めるの?」
「その植物がどんな形をしているか、あなたは知っているの?」
ヴィオラは少し口をぽかんと開け、がっくりと肩を落とした。この世に存在する無数の植物の中で、彼女が視覚的にはっきりと識別できるのはアロエとキャッツウィスカーだけだ。それ以外は全くの無知に等しい。
「お母さんが、一緒に探すのを手伝ってあげるわ」




