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異界神話 サブストーリー マリーのお話  作者: レバニラ蒸し
第3章 幸せへの道

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47話 裏切り

ギルドハウスを爆破し目眩ましに逃げてきた。


威力は押さえた、誰も怪我してないと良いが…


本当に馬鹿だな、私って。自分を殺しに来た人に手加減するなんて。でも、傷つけられなかった。一年間の思いでは本物だし、秘密を話したときに受け入れてくれた、これは嘘じゃなかった。後悔は無い


肩の傷から血が止まらない。毒の可能性を考え治癒魔法と解毒魔法を並行してかける、多少流れる、血の量がマシになった。


壁を越え森へ出る。隠れるなら人混みが最適だが、逃げるなら森へ入るほうがいい。毒の巡りが早い、解毒魔法も効いてない、頭がぼんやりしてくる。このままだと魔法が使えなくなるのも時間の問題だろう。


シュンッ


弓兵も出始めた、木を操り射線を塞ぐ。


「ゲホッ、ゲホッ」


口元を抑える手に血がついた、毒で内臓がやられたか。足も力が入らなくなってきた、木で補強、無理やり動かす。


ジュンッ


防御に使っていた、木が消し飛ぶ、神聖魔術、教会騎士団が動き始めたか。


毒の回りが加速度的に早くなる


この毒はなんなんだ


シュイン


多重積層魔法陣、すぐに横へ飛び退く、直後魔法陣が収縮、地面が衝撃で凹む、クレーターができる。


ドォン


衝撃で弾き飛ばされる。


木に体を強く打ち付けられる。腕が折れた、回復魔法がほとんど機能しない。どうにか自分が動ける程度の魔法は使える


走る。が、身体強化も無し、無理やり動かしているので効率も悪い。対する相手は、全力で神聖魔法で強化してくる、すると何が起きるか


バシュゥン


矢が迫る気配、木で防御をする。防御した木が消滅、矢が背中へ突き刺さる


深い、肺まで刺さっている


「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ」


息ができない、空気を吸ってはいるのに空気が取り込めない。苦しい、魔力の統制が乱れる。


体から力が抜ける、眠い。腕を見るといたるところに痣ができてる。


髪を掴まれ持ち上げられる、最早痛みも感じない。


剣を首へ当てられる。


これで、おしまいか。


まぁ、色々あったけど悪くはない人生だったかな…いろんな人に会えて、いろんなものを食べて、いろんな事をして。パパ達は私が死んでも私の事を探し続けるだろうか…


会いたかったな。


剣が振り上げられる。魔力の密度が上がる、神聖魔法も併用しているのだろう


良かった、一撃で首が落とされそうで。最後まで苦しいのはさすがに嫌だ。


剣が振り下ろされる


なんだろうか、とっても周りがゆっくりだ


首へ刃が食い込む


実際に時間が遅くなっている訳ではないので痛みはない。


本当に死ぬんだな


『生きて』


いつだったかパパ達から言われたこと


嫌だな


死にたくないな


もっと生きたいな


生への執着、全ての生き物が持つ根本的な性質。最後まで残る純粋な願い


『汝は何を望む?何を願う?』


なんだ、大きな狼?シュバルツとは違う、シュバルツは禍々しい黒い魔力だが、この狼はなんというか明るい、優しい魔力をしている


「私は…死にたくない」


『そうか、その願い聞き届ける』


剣が首を通り抜け、首が落ちる


人間は首が落ちてもしばらくは意識があるらしい。体内の毒を隷属、分解。首の修復を瞬時に行う。どうにか少しの間生きれる程度の修復しかできなかった。


追っ手の頭に触れる。人体を隷属、意識を飛ばす、殺してはいない。


大丈夫、まだ動ける。


神聖魔法が飛んでくる。触れると消し飛ぶはずだが、その前に隷属、その魔力を利用し残りの怪我の治癒。さすが神聖魔術、治癒力が段違いだ。


木に触れる、木から木へ、木から土へ、木から空気へ隷属範囲を広げる。この範囲内の魔力は統制が取りにくくなるだろう。


魔法は私に触れると掻き消える、矢、剣はこちらの魔法で防がれる


追っ手は残り100と少し、地面を隆起させ飛び出す。触れれば意識を飛ばせる。


半数以上の意識を飛ばした時、体に異変が起こる


高熱があるかのような症状が出始めた、頭がぼうっとする、足どりがふらつく、吐き気もある。怪我ではない、まだ動ける


ぼやける意識の中、全ての相手を昏倒させた。まさか、ここまで殺したい相手に初手から全兵力を使わないってことはないだろう、追っ手はしばらく来ないと見て街から離れる


頭の痛みが増してきた。木の根元に座る、これ以上動けば転倒などの二次被害もあるからだ。隷属した魔力を四方八方に放ちながらきた、距離もある。よほど魔力感知が得意か、私のことを知らなければ辿り着けないだろう。


ガサッ


茂みが動き、人が現れる。メギさんだ。一年一緒にいれば見つけられるか、手には抜き身の剣を持っている。ハウスに居なかったと思ったが、逃げた時ように見張っていたのか


逃げようにも体が思うように動かない。


「今…動けないから殺すなら今のうちだよ」


メギさんは、私が話す前から耳や尻尾のことは気づいていたのだと思う。バレそうになった時に止めてくれたりしていたからだ。私は何度も助けてもらっていたということだ


そんなメギさんに殺されるなら、まぁいいかな


なんかもう、疲れちゃった。バレないかビクビクしながら過ごすのとか、命を狙われるのとか


メギさんが、剣が届く間合いに入った。


走馬灯かな、パパとママが見える。この世界には転生というものがあるらしい、先に逝くことになっちゃったけど、また生まれ変わったら会えると…いい…な…


それを最後に私の意識は消えていった

裏設定


マリーが食らった毒はヒドラの生毒というもので、ヒドラが確実に殺さなければいけないという相手に対してのみ使う希少な毒。体内の免疫細胞を毒として注入することで、数時間から数日、対象を喰らいつずけるというもの。魔力を与えると分裂が早まるので解毒魔法や治癒魔法は厳禁。神聖魔法の治癒系統魔法で治しながら、毒の自然消滅を待つのが対処法。保存方法が難しいこともあり滅多に出回らない


メギが気づいた時、隣町へ助けにいったときにマリーを抱き抱えた時感触でなんとなくわかったらしい


最後の眠気の正体は体が能力へ追いついていなかったため、体力を消耗したのが原因

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