45話 願い
「おばさん、こんにちは」
「あら、こんにちは」
あれから、みんなに話してから、新しい町に来てから、世界は少しだけ変わって見えた。
「今日はトマトに良いのが入ってるよ」
「じゃあそれと、大豆と…キャベツもください」
「はい、まいど」
少しだけ、人との関わりが増えた
「ありがとうございます」
「よぉ、ゴルちゃん。今日はブラッドブルが朝入ったんだ。買ってかねぇか?」
「お願いします。あっ、あとロックバードもあれば」
「はいよ、いっつも家で買ってくれるからな、少しおまけしといたぞ」
「ありがとうございます」
メギさんたちっていう、前例があるから、少し不安がやわらいだからだろう。
少し歩くとこっちの街のギルドハウスが見えてくる。こっちに来てから借りた前より一回り大きくなった家だ。
「ただいまー」
声をかけるが返事がない、それもそのはず。今頃全員クエストを受けに行っているからだ。全6人中一人がハウスに残り掃除や食事の準備なんかをして、残り5人がギルドでお金を稼ぐ、それを日替わりで回して最後の1日は全員お休み、それで一週間。
今日は私が担当の日だ。
「確か玉ねぎはあったはずだから…」
今日の夜ご飯はパンとトマト煮込み、それと蒸し鶏だ。
ガチャッ
誰か帰ってきたみたいだ、師匠かな?師匠以外は誰もいなくてもただいまと言うし。
「ただいま」
やっぱり師匠だった、師匠は帰ってきて人にあったときに言う癖がある。
「お帰り」
「手伝う」
「ありがとう」
師匠が隣に立ち、調理を始める
「今日は師匠だけ早いね」
「みんな、クエストの報告に行った、私だけ先に帰ってきた」
「ただいまー」
足音と気配が2つ
まだ、ダリアさんとメギさんは帰ってきていない、なにかあったのかな?
「師匠、ダリアさんとメギさんって…」
ザクッ
「えっ…」
右肩にナイフが刺さっている。師匠が刺した。
結構深い、回復魔法が効かない、なんだこれ。
地面に魔方陣が現れる、神聖魔法だ。後ろへ逃げる
「みんな、目を覚まして。本当のみんなはもっと優しくて、こんな、わたしでも受け入れてくれて…」
きっと誰かに操られているんだちがいない
「違う‼私たちは、そんな聖人じゃない、これも私たち自身が考えてやったこと」
嘘は無い、そうか残念だな




