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第4話 虚実vs三浦

「三浦ってやつ強えな。」

「なんか、一瞬で片付いちまった。」

「津志田っての、倒れっぱなしじゃねえか。意識ないのか。」


「三浦さん、お腹の傷は大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」

「次の試合が終わったら僕試合なので良かったら見ててください。」

「もちろんだよ。須佐野さんが倉知さんの小回りにどう対応するのか楽しみだ。」

「ハハッ。頑張らないとですね。」


 第4戦

 金剛流 明石充 vs 白神流 出雲新太

 明石の一方的な連打で決着。


 準決勝第1戦

 総司流 倉知篤人 vs 飛鳥流 須佐野虚実

「見合ってええええええ!始めいぃ!」

 ドパァン!

「んっ!」


 ヒュウ。ドガン!


虚実は全力で踏み込んだ。


 スパ。ザシュッ!カラン。


「はっ!あ……っ。」ドサ。

「ごめん。君に一発目を打たせる勇気がなかった。その後のノンストップの連撃を止められるか怪しかったから。」虚実は肩からざっくり切られた倉知を抱えていた。

「けっ決着うううう!一振りでっ!一振りで決着うううう!勝者は須佐野虚実ぃ!!」


「今回もあいつ刀を切ったぞ。」

「いや、今回はその後相手まで切ってる。」

「ばけもんかよ。」


「すごい。凄すぎる!倉知さんは初戦、重たい攻撃を何度も受け流してきた達人。それを一撃でなんて。」

「ありがとうございます。でも、あれが受けられていたら危なかった。それほどの相手です。三浦さん、決勝で待っていますよ。」


 準決勝 第2戦

 JPN総合文化部 三浦清 vs 金剛流 明石充

 明石全力のラッシュも全て届かず最後は三浦の連撃で決着。


 東京コロッセオ 日本刀部門決勝

 飛鳥流 須佐野虚実 vs JPN総合文化部 三浦清

「見合ってええええええ!始めいぃ!」

ドッパァン!!!

「言葉はいりませんね。須佐野さん。剣で語りましょう。」

「はい。」


ヒュウ。ヒュウ。ヒュウ。


虚実が刀を振る。


ピッ。ピッ。


三浦はそれより鋭くふる。


ヒュウ。ヒュン!


虚実の刀が三浦の首を襲う。


キュン!


その刃は三浦の刃を滑るようにして上にそれる。三浦の髪の毛の先が少し切れる。


ゴロン。ビュッ。


勢いのまま地面に伏せて受け身をとった虚実が一瞬前までいたところに三浦の刀が通った。


サッ。サッ。


双方体制を立て直し、元の位置まで戻る。虚実は刀を片手で持った。


ヒュウ。ヒュウ。


軌道は大きくなる。


タッタッタッ。


軽やかに跳ねる。

「んっ!」

次は腹を狙う。


ガキィン!


ボッ!


高速の突きを放つ虚実。身を翻し躱す三浦。


ボッ!ボッ!ボッ!ボッ!


ボクシングのジャブのように素早い突きを放つ。

三浦もスウェー、ヘッドスリップで躱す。


ジャキッ。


虚実は刀を両手で持って振り上げ、倉知を仕留めたあの形で斬りかかった。


カチィン!ザクッ!


少し軌道はズレたが、三浦の胸には傷が入った。

「……っ!」

「んあっ!」


ヒュン!


下がった刃先を振り上げるようにしてまた斬る。

グウッ。腹に向かってきた刃をよけようと弓のような形になってるが、先が少し触れた。

「シャアッ!」虚実が吠える。また双方構え直す。


ボッ!

ビッ!


2つの突きが同時に交差する。


サクッ。サクッ。


ふたりの目の下に切り傷ができた。虚実の刃はすぐに回収されたが、三浦の刃はまだ顔の横にある。右手で刀を持った虚実の左に身を寄せ、振り下ろした。虚実の左肩から脇腹がざっくりと切れた。


ボッ!


しかしその最中虚実の突きが三浦の左肺に届いた。

「んーーー!!!」痛みに苦しむ虚実。

「はっ!はっ!ぜぇぜぇ。ゲホッ。」吐血する三浦。

トタトタ。虚実は距離を取る。

「す、須佐野さん。すごいな。動けるなんて。」

「喋れるんですか。」

「もう無理……です……。」そう言うと三浦は正座した。


「おい、三浦が座ったぞ。降参ってことか?」

「いや、そうじゃない。そうならわからやすくポーズするはずだ。」

「だったら何だあれは?」


「それは、なんですか?」虚実には考える余裕はない。しかし、今斬りかかっては行けない気がした。

ゾクッ!虚実の背筋が凍る気がした。三浦の殺気は今までの比ではないくらい強くなっていた。

「座っていてその殺気。まさか、居合……。」


「居合だ。三浦はもう飛んだり跳ねたりはできねえ。肺に穴があるからな。でも、居合はその場に居ながらにして死合う。最速のカウンターだ。」

「居合?そんなことができるのか?」

「心得ていると言うことだろう。」


「面白いですね。どう攻めようか迷いました。でもどれだけ考えてもこれしかなかったです。」

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