第十九話 夢
「セット致しましたよ、さあ、私の役を見破ってください」
「ああ、お前置きにきてるだろ?」
「それはどうでしょうか?」
表情を見て、相手の思考を読む。だが、そんなに簡単に相手の思考は読めない。だから・・・
「お前、夢はあるか?」
「夢ですか?」
「ああ、こんなふざけたゲームをして、何が楽しい?お前、人を喜ばせるようなことで何かしたいことは無いのか?」
「ふむ、私はもう夢が叶っていますよ、このゲームの館でデスゲームをすること、それが至高の喜びであり、私の夢ですねぇ」
「ああ、そうかよ。人類の恥さらしだな」
「それはあなたも同じでしょう?両親を殺したあなただって、人類の恥さらしと言えるのではないでしょうか?」
「あいつらはお前と同じくゴミだ、死ぬべき人間だった」
「そうですか、じゃあそんなあなたにも夢はあるというのですか?」
「当たり前だ」
「お聞かせ願えますかねぇ?」
「いいだろう、耳の穴かっぽじってよく聞きやがれ!」
「それは楽しみですねぇ」
「俺の夢はこのふざけた世界を乗っ取ることだ。いわゆる世界征服だな」
「世界征服ですか、とても面白そうだとは思いますが、そんなこと出来ないでしょう?」
「出来るさ、金さえあればな」
「ほう、興味深いですねぇ、具体的にどうするつもりですか?」
「日本政府を買収して、アメリカに喧嘩を売る。そして俺が全世界のトップに立つ。そこからは俺の独裁政治の始まりだ」
「日本政府を買収ですか、面白いことを考えますねぇ、ですがそんな金どうやって稼ぐつもりですか?」
「そんなもん決まってるだろ、日本政府からふんだくる」
「はっはっは、君は本当に頭がおかしいですねぇ!」
「貴様に言われたくないな」
「はっはっは、これは失敬、叶うといいですねぇ、その夢」
「ああ、お前に勝って夢を叶えてやるよ」
「まあ私に勝つことは出来ないでしょうがねぇ?」
「そんな軽口いつまで叩けるかな?」
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