第十六話 マグレ
「セットし終えましたね?では、オープン致しましょうか」
「ああ、そうだな」
「セットオープン」
その掛け声と共に、俺達は自分が出したカードをめくる。俺が出したのはもちろんハートのストレートフラッシュだ。そして、相手が出したのは・・・スペードのストレートフラッシュだった。
俺の役に勝つ中で一番弱い役だ。
やられたな。だが、どうせマグレだろ?
「よかったなぁ?マグレで勝って」
「マグレ?本当にそうでしょうか?」
「あ?」
「二セット目、カードを伏せて置いてください」
マグレじゃないとそう言いたいのか?いや、そんな訳がない。一発目から相手の思考を読むなんて出来るはずがない!
焦りながらも、クラブのロイヤルストレートフラッシュを置く。
だが・・・
「セットし終えましたね?では私はこれにしましょうかね」
サイコパス野郎もカードをセットした。
「セットオープン」
相手の役は、ダイヤのロイヤルストレートフラッシュだった。
「ふざけるな!イカサマだ!」
「証拠がありませんねぇ?証拠を見せて下されば私も潔く認めるんですが・・・」
「監視カメラでも付いてるんだろ!」
「そんなものありませんよ、まああなたがそう思うなら、この部屋をくまなく探してもらってもいいですよ?あっ、私の服を脱がすとかやめてくださいねー?恥ずかしいですから」
「チッ、イカサマが見つかっても文句を言うんじゃねぇぞ!」
苦し紛れの捨て台詞を吐き、部屋の中を探す。机の下やタンスの中、壁や天井なんかも調べたが、怪しいところは少しもなかった。
「貴様が何か持っているんだろ!」
「まさか、私が何か持っていたとしても、対面にいるあなたの手札を把握するなんて出来ないでしょう?」
「くっ」
何故だ、考えろ考えろ考えろ考えろ!
「もうそろそろ三セット目、よろしいですか?」
「・・・ああ」
評価ブクマレビュー感想、それから俺の他の小説もよろしくお願いします!




