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第6話 ヴェルデ
アルバーナからヴェルデまでは、街道を南へ、徒歩で四日の道のりだった。
澪は、旅のあいだじゅう、よく喋った。
ギルドの見習いの日常。
冬の祭りのこと。
同期が作った、一度も動かなかった自走式の鍋。
それに対して、渉は相変わらず一拍遅れて、短く返す。
けれど、その一拍が、日ごとに少しずつ短くなっていくのを、私は見逃さなかった。
「ヴェルデってね、アルバーナの胃袋なの」
歩きながら、澪が言う。
「胃袋?」
「アルバーナで食べるものの七割は、ヴェルデから来てるんだって。
山の上じゃ畑は作れないから。あっちが麦と豆を作って、こっちは機械と部品を作る。
持ちつ持たれつってやつ」
「街の人は、どれくらい?」
「二万人くらいかな。でも、街っていうより、ほとんど畑。農家がぽつぽつ、広い範囲に散らばってて、真ん中に市場と役場があるだけ」




