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女性が消えた世界で幽霊も女性だと気付いた俺は幽霊ハーレムを作るべく心霊スポットを巡る  作者: 黒飛清兎


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2話 男の娘



 20XX年、この年は人類にとって最悪の年である。

 そう、女(・)性(・)の(・)消(・)失(・)現(・)象(・)が全世界で起こったのだ。

 それにより、世界中で大混乱が起こった。

 女性が社会において担っていた役割は大きく、女性が消えたことにより様々な問題が発生した。

 しかし、人類はしぶとく、それらを乗り越えて男性だけの社会を何とか作り上げた。


 そんな中で、当時高校1年生だった俺、鈴木 誠(すずき まこと)は窮地に立たされていた。

 父を早くに亡くし、母に育てあげられた俺にとって唯一の家族であった母を亡くすということは何よりも辛い出来事だった。

 それこそ、世界中で女性が消えたことよりも、母が居なくなったという事実の方が俺にとっては遥かに大きな問題だった。

 当然だろう、唯一の家族が突然居なくなってしまったのだから。

 

 しかも、母が居なくなったことによる問題は精神的なものだけではなかった。

 そう、生活費だ。

父が亡くなってからというもの、我が家の収入は母の稼ぎだけで成り立っていた。

 そのため、母が消えてしまったことにより、俺は収入源を完全に失ってしまったのだ。


 だがしかし、そんな俺にも機転が訪れる。

 それは高校2年生の頃だった。


「誠……俺と付き合ってくれ!」

「……はぁ?」


 そう、告白である。

 クラスメイトであった男子から突然告白されたのだ。


「いや、俺男だぞ? お前別にそういう感じじゃ……」

「……この世にはもう女子は居ない、それなら残っているのはお前みたいな可愛い男だけなんだよ! 頼む、この通りだ!」


 土下座をする同級生を前に、俺は巨大なビジネスチャンスに震えていた。

 確かに俺は可愛いタイプの男だ。

 身長も女子よりも小さかったし、顔立ちも中性的で体つきも細身だ。

 そのせいで中学生の頃まではちょっとしたいじめにあったり、女子からは恋愛対象にはできないと言われ愛玩動物扱いをされていた。


 だが、女性が消えてからその扱いが変わった。

 初めは高校生になり、そういう事をする人も居なくなったのだと思うようにしたりしていたが、今回の告白で俺は確信した。


 俺(・)は(・)可(・)愛(・)い(・)


 そうと分かってからの行動は早かった。

 女性が居なくなったとしても、その動画などが消えた訳ではない。

 そのため、メイク動画や美容関係の道具は未だに残っていた。

 俺はそれらをかき集め、必死でメイクを勉強し、体型維持や、仕草の研究に尽力した。

 その結果……。


「誠……俺と付き合えよ」

「え〜、どうしよっかな〜?」


 めっちゃ告白されるようになった。

 ここまでとはさすがの俺も考えてはいなかったのだが、どうやら俺はマジで可愛いみたいだ。

 その頃にはいわゆる俺のような男の娘もかなり増えてきてはいたが、そんな中でも俺は上位に入るほどに可愛いと自負していた。

 そして、そんな状況で金も無い、学もない俺がすることといえば1つだ。


「ねぇ、じゃあさ……」


 俺は俺に告白してきた同級生に耳打ちする。


「お金くれたら……デートしてあげてもいいよ?」

「っ!?」


 そう、売りだ。

 俺に告白してきた男に片っ端から声をかけ、金銭を条件に関係を結び、リ(・)ン(・)として活動していくことにしたのだ。

 そして、それは非常に上手くいった。

 女性が居ないこの世界で俺のような人間は貴重な為か、多少法外な値段をふっかけても喜んで支払う奴が後を絶たなかったのだ。

 勿論、俺にだって最低限のプライドはある。

 いくら金を積まれたからと言って、誰彼構わず何でもするという訳ではない。

 あくまでもデートだけだ。

 手を繋いだり、腕を組んだりするくらいなら許容範囲だが、それ以上は流石にお断りである。

 まぁ、それでも十分すぎるほどの金を稼ぐことができたのだから、俺としては文句のつけようがなかった。


 しかし、金を持てば当然欲も出てくる。

 初めは生活費を稼ぐために始めた商売だったが、気がつけば俺の貯金は膨れ上がっていた。

 既に大学に進学するための資金も確保できているし、当面の生活費に困ることもない。

 つまり、俺は金銭的な問題から解放されたのだ。

 そうなれば、当然次の欲求が出てくる。

 そう、恋愛だ。


 俺はこれまで、金を稼ぐために何人もの男とデートしてきた。

 だが、別に男が好きな訳ではない。

 どちらかと言えば、いや、はっきりと言ってしまえば、俺は女の子が大好きだ。

 これまでの人生で女性にモテたという経験が無い分、女性に対する執着は人一倍強いのである。

 お金ができた今、俺はついに俺自身も男の娘とデートすることにした。

 しかし、その結果は悲しいものとなってしまった。


 俺(・)の(・)方(・)が(・)可(・)愛(・)い(・)のだ。


 悲しきかな、俺は可愛くなりすぎていた。

 そのため、そこらの男の娘と遊んでも楽しさを感じなかったのだ。

 なまじ研究をしてしまったばかりに男の娘の男の部分が良く見えてしまい、どうやっても女性とデートしている気になれなかったのだ。


 俺は悲しみにくれた。

 このままだと俺は女性と一生デートすることはできないのだと。

 そして俺は求めた。

 本(・)物(・)の(・)女(・)性(・)を(・)。

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