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異世界人育成ゲーム ~生贄の少女たち~  作者: 鬼影スパナ


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第68話


 翌日、改めてペンペンのホームに集まった。


「いやー、しっかし昨日は大変だったぉ……10SPだと割りが合わないヤバさだったぉ」

「そうなの? あ、こっちは緊急依頼で時間制限付きだったよ」

「こっちは時間制限はなかったけど、ほっとくと汚染が広がるから結局急ぐ必要があったぉ。知ってるかぉ? 穢れは手で触れても不味さが口の中に広がるんだぉ……!」


 何それ怖い。


「ニカちゃんは半年の訓練を経て手とか地肌で触っての浄化もできるようになったんだけど、その時もなぜか舌が苦味とエグ味を感じてるんだぉね。多分拒絶反応が味蕾(みらい)に出てるんだぉね……」

「それは……なんというか、御愁傷様?」

「こんなこともあろうかと、ペンペン氏から貰ったステーキが無かったら耐えられなかったぉ」

「お役に立てたようで何よりっす!」


 なるほど、あらかじめ口直しを用意しておいたんだな。


「でも手だけで浄化するのは時間がかかるんで、食べて浄化しようかとも思ったほどだぉね。口に含む方が浄化効率がいいんだぉ」

「おいおい、土なんて食べてたらお腹壊すだろ」

「『穢れ』で微生物や細菌は死滅するからそこはあまり問題ないぉ。ただ味と食感と水分の無さが最悪なだけで……泥水をすする方が何百倍もマシなだけで……打消すために体力と気力を大量に消費するだけで……」


 それは死ぬほど問題なのでは? だけだけ言って問題が積み上がってるの俺らの務め先みたいだよ?


「おかげで半径2メートル範囲の土地を浄化しきるのに3日くらいかかったんだぉ。ペンペンから貰ったホットケーキがインベントリに入ってなかったら耐えられなかったぉ……な、ニカちゃん」

「そうだね精霊様。ペンペン様は命の恩人だよ……! 精霊様の次に尊敬できるよ」

「ああ、二人とも依頼終わるまでに1日かかってたっすもんね。あ、トリアちゃんもアルトちゃんも『今日は精霊様に呼ばれてる』って言って消えてそっち行ったっすよ」


 ……そういやリアルではともかくこっちでの経過時間調べてなかったな。


「こっちは体感数時間だったよ? 時間のズレがあるの、そろそろ慣れてきたようなそうでもないような……」

「なんかニカちゃんのイベントは時間加速率高い気がするぉ……! そして苦行率も高ぇんだぉ……!」

「楽しい時間は早く過ぎ、苦しい時間は長く感じるって言うっすもんねー」

「物理学の敗北だぉー」

「過去未来に跳ばないだけまだ科学で説明できてるよ……たぶん」


 たぶん。とんでないよね?

 この後リアルで同僚と話したらあっちはまだ昨日の依頼中とか言わないよね?


「そっちも『1人目』、アルトちゃんを依頼に呼んだんだよな?」

「だぉ。浄化中にモンスターが襲い掛かりまくってきたから護衛が必要だったんだぉ。しかもそいつら穢れでボロボロのゾンビ状態だから素材もとれねぇんだぉ」

「激マズ『穢れ』の浄化してさらに素材にもならないモンスターの襲撃……いろんな意味でマズかったんだなぁ」

「お疲れっすねー。はいニカちゃん、ホットチョコレートっす」

「ありがとうございますペンペン様。嬉しくて涙が出ます」


 俺達の分はある? あるんだ、さすがペンペンだぜぇ!


「ちなみに今日は私も試しに冒険者ギルドのSP依頼を受けてきてみたっすよ」

「お、受けてきたんだ。……今日受けてきたんだ?」

「お早いお帰りだぉ」

「まぁそれこそいつもの時空の乱れっすね。薬草の採取と納品だったっす」


 ギンちゃんでキマイラの住み着いた洞窟の奥にある希少な薬草をコッソリ採取して、薬草の下ごしらえをペンペンでやって、納品。

 病気の幼馴染を助けるために頑張る錬金術師のお手伝いだったそうな。


「これで5SPっすから多分美味しい依頼だったっすよ!」

「いいぉねー。ウチももっと低報酬簡単依頼を受けてぇぉ。簡単なのを回す方が絶対効率いいぉ」

「提示されてるのニカちゃん関連の依頼多そう」

「特異技能っすもんね、『穢れ』の浄化できるの」

「独占禁止法だぉ!! おめぇらもやっていいぉ、浄化依頼!!」


 無理だよ。俺ら『穢れ』浄化も消化できないもん。


「でもなんやかんや、俺らができる依頼がSP報酬の依頼として回されてきた感じだよな」

「ギルドの受付嬢さんが紹介してくれる依頼ってフツーそういうもんっすよ。スキルに合わせて適切にお仕事を斡旋。ギルドの本領っす」

「ぉぉ……それもそうなんだけど、ギルドはギルドでどうやってボクらの技能を把握してるんだぉ? 『穢れ』をどうにかできるのは依頼受けるまで特に報告した覚えなかったぉ」

「まぁそこはゲームだからね」

「そうそう、忘れがちっすけどゲームっすから」

「……そうだったぉね! ボクも若干ゲームと現実の区別がついてなかったぉ、あぶねぇあぶねぇ」


 主人公のステータスとか多分勝手に共有されるよね、ゲームなんだから。

 丁度いい依頼があっても困るってワケじゃあるまいし。


 さーて、今日も依頼やってこうかなー。アルトはホーム取得を目指して頑張ってね。何気に倉庫とか無茶苦茶便利だよ。






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― 新着の感想 ―
そうだったわ 五感再現とかできてたけどあくまでVRでゲーム内のキャラに憑依してるって事になってるんだったね
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