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異世界人育成ゲーム ~生贄の少女たち~  作者: 鬼影スパナ


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第29話


 狩りを切り上げてワントスの冒険者ギルドに行く。

 3人の美少女がギルドに入ると、当然目を引くようで、視線が飛んでくるのが分かる。


 いやぁー、VRモードだとジロジロ見られて注目されてるのも分かるなぁ。なにせほら、目が合うから。あっ? なに目ぇ逸らしてんだ? 我、美少女ぞ?

 あっ! ちげーや照れてるのかな、美少女だもんな!


「おぉぅ、なんか新鮮っすね」

「VRモード、意味不明だけど凄いだろ? 意味不明だけど」


 とりあえず、余ったグレートボアを納品しておこうか。

 ……おっ! ここでも受付嬢はエルフさんか。よろしくお願いしまーす。


「は、はひっ! Cランク冒険者、の、パーティー様ですね!」

「あれ、緊張してる? 新人さんだったりするのかな?」

「ひゃい! そ、そうですっ! お手柔らかにお願いしますっ!!」


 なるほど、新人ちゃんなら仕方ない。


「ペンペンちゃんみたいでカワイイね」

「ぉ? ペンペン氏とは似てないぉ?」

「ああ、アルト氏。オートモードの時のっすよ。こんな感じの子なんすよ」

「キャラの方かぉ。ボクまだ会ってないぉねー」

「じゃあ交代してみるっすね。オートモードオンっと……あ、あ、どもデス……」


 ペコペコ、と急に気弱そうになり卑屈な笑みを浮かべるペンペン。


「おっ! これがペンペンちゃんかぉ。……なんかエロくね?」

「ひっ!? あ、その、わ、私は、精霊様のモノなので……」

「ぉ? つまりボクのモノってことかぉー?」

「わ、わた、私の精霊様のモノですぅ……!」

「はいはいアルト。そういうのは止めといて差し上げろ?」


 揶揄(からか)うアルトを軽く止めつつ、


「あ、すみませんね受付さん。グレートボアの納品依頼とかあります?」

「は、はいっ、あります、が、その、もしかして、納品ですか?」

「ええ、3匹ほど。解体倉庫の方が良いですよね?」

「!! は、はいっ! た、助かりますっ!」


 無事に納品を済ませ、依頼を達成。

 グレートボアの肉は重宝されるらしく、依頼料と合わせて1体につき銀貨20枚になった。3匹分納品で3人で山分けしたので1人あたりも銀貨20枚だ。


 ちなみにこの3体の他に、ペンペンによる解体済みの肉・毛皮・骨・牙といった素材状態の分が10匹分ある。そっちはペンペンが使う予定で、この3匹は納品用で依頼があったらという分だ。


「ペンペンちゃん可愛いかったぉー。また出してぉー!」

「だめっすー。ペンちゃん怯えちゃったじゃないっすかー」

「おーい? 2人とも報酬山分けするぞー。1人銀貨20枚なー?」

「おっ!……くっ! 腹がさっき食ったステーキでいっぱいだぉ! この金でペンペンちゃんに貢いで愛でさせてもらいたかったぉ……!」

「だめっすー。おさわり厳禁っすー」

「現金を払えばいいのかぉ!? 銀貨1枚で1分!?」

「そっちじゃないっす!」


 ……うん、腹ごなしに何か依頼でも受けるのもいいなぁ。(遠い目)


 あ、まてよ? そういえば俺はこの辺りにいる大亀に用事があるんだった。

 受付嬢さんに大亀について何か情報が無いか聞いてみるとしよう。


「大亀、ですか?」

「ああ。この辺りに大亀が居るはずなんだけど、正式な名称とか弱点とかの情報があるかなって」

「うーん、分かりませんね……」


 むむ。どうやら大亀はギルドに確認されていないらしい……あ、そうだ。


「一応、子亀の死体がこちらに」

「え?……っ!?」


 おっと、ついそのままインベントリから出してしまった。それを見た受付嬢さんの顔がこわばった。


「え、あ……エ、エレメンタリオン!?」

「エレメンタリオン? ほほう、この亀、そういう名前だったんですね」

「亀、ああ、えと、確かに亀に見えますが、そちらは厄災、エレメンタリオンの一種です。比較的小型で、それで成体です」

「うん?」


 あんな大きな大亀がいたのに、こっちで成体なの?


「えーっと。エレメンタリオンってなに?」

「はい。精霊の一種とされています……あー、すみません。えっと、何かしらの現象を具現化した、概念の魔物です。天変地異を引き起こす、環境を操作する災害であることが殆どですね」

「ふむふむ。ただの亀じゃないってことか」

「このエレメンタリオンは水にまつわる現象を操るようです。呼び名というなら水のエレメンタリオン、でしょうか……でも討伐してくださっていたんですね! ありがとうございます!! さすが精霊憑き様ですね! エレメンタリオンには、通常の武器や魔法が殆ど効かないんですよ」

「あ、うん」


 普通に殴って倒せたが??? あ、トリアちゃんの手足。SP武器扱いとかなのか。それでか。

 ……ん? となるとこの亀使って作った装備、地味に凄いモンだったりする? そりゃペンペンの生産職レベル上げも捗るわ。


「……水に関する現象を操る、ってのは?」

「例えば雨が降らなくなったり、逆に大雨を降らせたりします。川や地下の水の流れも変えてしまいます。……単なる日照り、異常気象だと思われていましたが、エレメンタリオンの仕業だったんですね」


 そういえば雨が2カ月降っていないってシナリオで言ってたっけなぁ。

 そもそも大亀の仕業だったのか。


「……あの? トリア様が討伐されたんですよね? 雨、降りましたし」

「ええまぁ、大量に居て十数匹は狩ってます。でもまだ残ってるし、あと親亀がいるっぽいんですけど」

「え?」

「成体の上ってなんです?」


 エルフさんは顔が真っ青になり、白目をむいた。あれ、もしもーし?

 なんなんー? 完全体とか究極体とかー?







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― 新着の感想 ―
生け贄村の末路は閑話っぽいので書いてありましたね。飢えも乾きもない世界へ皆で旅立たれたそうです♪ヨカッタネー
もう生贄村って滅んでんだろうな… 亀の究極体の腹いせで…
厄災の上位種とか…よく逃げ切れたな、ほんと SP強化様々ってか
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