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異世界人育成ゲーム ~生贄の少女たち~  作者: 鬼影スパナ


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第26話



「あ、アルト氏。装備渡すっすねー」

「ぉ、ペンペン氏ありがとうだぉー! 早速装備変更だぉ!」


 と、受け取った服に着替え始めるアルト。


「ちょ、ココで脱ぐな!?」

「……」


 アルトは俺を一瞥し、気にせず脱いだ。うおっ!? 謎の白い光!!

 そして着替え終わる。あ、ベルトは使いまわすのね。


「おー、カッコいいぉ! それでいてキュート……いい仕事だぉペンペン氏!」

「おまえなぁ。無言でいきなり脱ぐなよ。ビックリしただろ」

「え、脱いだのかぉ……? ああ、また意識カットかぉ。ならアルトちゃんだぉね」

「あー。装備変更、そういうことになるのか」


 つまり、着替え始めてこちらを一瞥したのは同僚じゃない方のアルトちゃんということだ。オートモード時の。


「トリアちゃんには着替えは人前でしないようにしてもらおうかな。普通に」

「ぉっぉっぉ。アルトちゃんも今後そうしてもらおうかぉ」

「ん? なにかあったんすか?」


 ペンペンはボクセル表示だからなぁ。


「ペンペン氏、良い装備だぉ!……ところでペンペン氏はいまLvいくつかぉ? よければレベリング手伝うぉ!」

「私は27っすね! じゃあ色々と珍しい素材アイテムくれたりっすか?」

「それもいいぉが……ワントスの町に行くぉ! いい狩場があったんだぉ!」


 ワントス? どこにある町だろうか。

 この町を拠点にしてるから近場だといいけど。


「ちょっとボクのマップ見せるぉ。ギルドの地図だと正確性にかけるからな……っと。マップ共有有効にしたけど見れるかぉ?」

「お。見れる見れる」


 そう言って料理を片付けたテーブルにマップを表示して見せるアルト。

 そういう機能あるんだ、使いこなしてるなぁ。


「ここがツードン、この町だぉ。んで、ボクはこっちから来てて、ここにあるのがワントスだぉね」

「ふーん。……あ、ちょっとまって、俺もマップ共有して重ねて見ていい?」

「いいぉいいぉー」

「共有なんてどうやるんすか? あ、あった。これか、私もやるっす」


 と、3人のマップを重ねてみた。

 俺とペンペンはツードン周辺が充実していてほぼ同じ活動領域だ。が、俺は山を越えていた部分がある。


「……あー、俺、初期地点からだとここよりワントスのが近かったなぁ」

「もしかしたらトリアはここが初期拠点にすべしというおススメの町だった可能性あるぉね」

「まぁそれで私と出会えたワケっすから、むしろプラスっすよー!」

「それはある」


 最初からアルトと合流しようとしていたらツードンは逆方向だ。会わなかった可能性が高い。

 生産職とタッグ組むことで成長速度爆上がりした感あるもんな。……ん? でもソロでそれと同じレベルに育ってるアルトって。


「ボクはこういうゲームも慣れてるからぉ? こう、操作やレベル上げのコツというものがあるんだぉ。エイムも得意だしぉ!」

「さすがゲーマーだな」

「だぉ! ちなみにここだけの秘密だぉ? この世界、落下ダメージが半端なくてぉ……デカいモンスターなんて特に、高台から落とすと飛べない奴はほぼ死ぬぉ。生き残ってたら上から銃でトドメだぉね」


 え、空を飛んでる大型モンスターも翼を撃ち抜いて落とせば死ぬってコト? うわ銃強い。すげぇなぁ。


「アルト氏の装備は銃なんすか。トリア氏殴ってたの、ただのそれっぽい鈍器じゃなかったんすね」

「だぉ。SPのリストでこれを見てアルトちゃんをデザインしたと言っても良い、実はある意味本体ともいえる銃だぉ! あ、強化とかできるかぉ?」


 銃を出し、ペンペンに見せるアルト。


「うーん。SP装備っすね。私じゃ強化できないっす。強くするには少なくとも強化用のSPアイテムが必要なんじゃないっすか? レーザーサイトとかで命中率アップとか?」

「うーん、そもそもスナイプするときでもスコープしか使わないぉ。レーザーサイトは敵にバレるから目つぶしか威嚇にしかならんぉねー。多分アルトちゃんの目を強化するほうがいいぉ」

「うわぁガチ勢っす。ガチ勢が居るっす」

「戦闘スタイル的にガンカタが近いからいちいちサイト合わせる余裕もねーしぉ。欲しいのは攻撃力だぉね。属性攻撃とかフォームチェンジとか」

「空きスロットにカートリッジ挿せばいいんじゃないすか?」

「マジかぉ? カートリッジで性能チェンジは浪漫だぉ! っていうかそんないかにもなスロットあったのかぉ!?」


 生産職なだけあってアイテム鑑定能力がペンペンの方が上なのか、アルトには見えていなかった性能を見抜く事ができたようだ。やはり生産職はこういうの強い。


「あ。というか普通にゲームの話してしまったぞ。おいアルト、俺達はペンペンに聞く事があっただろう」

「そうだぉ! そうだったぉペンペン氏! たのみがあるぉ! 色町に行きたいから商人を紹介してくれぉ!!」

「ええ!? えっちなお仕事するんすか!? まぁそこは個人の自由っすけどぉ、私はご一緒しないっすよ?」

「違うぉ、遊びに行くんだぉ! あ、そうか。ペンペン氏にLv30で解禁されるVRモードについて言ってなかったぉね」

「VRモード?」


 こてり、と首をかしげるペンペン。


「おっとそうだった。ペンペン、今俺達は……端的に言って、ゲームの中に入ってる」

「なんすかそれ。ああ、VRっすもんね……あ、そういやボクセル表示以外もできるんだったっすよね。なるほど、私達の収入なら、そんなキャバクラで豪遊もできると!」

「それだけじゃないぞペンペン。さっき俺達は肉を食べてただろ?……味があったんだよ。そして、満腹感も」

「……は?」


 目を見開くペンペン。


「冗談きついっすよ。VRで満腹感弄れたら現実で餓死者が続出するっすよ? 技術的に不可能だし違法っす!」

「違法なのは他にもあるぉ。実は、意識カットされてるみたいなんだぉ、さっき装備変えたんだけど、ボクはその間の意識がカットされてて、トリアはそれを観測してたぉ。……ちな、電脳接続した覚えはないぉ?」

「はぁ!? え、意識切断に接続記憶も消されてるってことっすか!? ガチ違法っすよそれ!」

「しかも驚けぉ。そこのトリアはVR機器を持ってなくて電脳でもなく、携帯端末プレイだぉ。なのに、同じ状況だぉ」

「………………………………ありえない」


 だよね。俺もそう思う。

 でも現実そうなってるんだよねぇ。少なくとも俺の認識では……


「ありえないっす。嘘っすよね、トリア氏?」

「あんな美味い天然肉を毎日腹いっぱい食べられるなら、嘘でもいい気がする……あ、ゴメンさすがに毎日だとキツイかも。メニューは日替わりで頼むわ。野菜や穀物も大事だって思い知ったよ」


 未だパンパンのお腹をさすりつつ、俺は答えた。




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― 新着の感想 ―
超技術ってリアルだとホラーやんねぇ 実際に異世界転移したらどうしよっかな(笑
怪奇現象とか思わないのは技術が進んだ世界なのか? それとも既に脳を……
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