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異世界人育成ゲーム ~生贄の少女たち~  作者: 鬼影スパナ


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第22話


「おーっおっおっおっ!! 見つけたぉー!」


 そして休日の朝、同僚がついにやってきた。

 というかフレンドチャットで『もうすぐ着くぉ! 首を洗ってまってろぉ!』とメッセージが来たのでペンペンと冒険者ギルドで待っていたのだ。

 冒険者ギルドの中にずんずんと入ってくる黒髪ツインテールの美少女。


「いやー、ついに到着したぉ、ツードン! 長く苦しい道のりだったぉ!」

「おっす同りょ……いや、こっちでその呼び方はまずいか。えーっと、アルトか」

「だぉね! おっすおっすトリア! ここで会ったが百年目だぉー」

「ハハ、なんだそれ」


 ハイタッチ、なんて2人のタイミングを合わせるモーションは無いので攻撃モーションでバチンと叩く。


「ぐぼぉっ!?」


 同僚、もといアルトは吹っ飛んだ。56のダメージ表記+ダメージエフェクト。


「あ、わり。普通にフレンドリファイアするのか……そういえばペンペンは叩いたりしたこと無かったな。あぶね」

「大丈夫だぉ、こっちも鍛えてるから……とはいえ、結構痛かったぉ。仕返しだぉ、えいえい!」

「あはは、HP削れてる削れてる」


 ガォンガォンと銃でブン殴られた。銃というかほぼ大砲サイズなわけで、かなり勢いがある。

 でもダメージはショボい。12ダメ、12ダメ、11ダメ、13ダメ。ノックバックもしない。

 ふはは、こちらは防具がいいからだな。あと格闘スキルの差。


「……ん? でもダメージで数値が出てるのは初めて見たな」

「それはLv25で解禁された『ダメージ表示(数値)』だぉー」

「そんなのあったのか、見落としてたわ」


 なんと、そんな機能が解禁されてたのか。気付かなかった。あとで設定しておこう。

 というか相手が有効にしていたらこっちにも見えるようになるんだ。バグかな?


「んし、挨拶は済んだから回復魔法だぉ! ヒールっ」

「お、サンキュー。回復魔法覚えてるんだ、いいね」

「ソロでここまで旅してきたからぉー、途中で見つけて買っといたぉ」


 回復エフェクトと共にお互い全回復。これも数値付きか。いいなこの表示、分かりやすい。

 あ、そういやこの町の魔法屋でも回復魔法売ってるんだろうか、すっかり調べるのを忘れていた。


「で、そいつがペンペン氏かぉ?」

「そっす! よろっす、アルト氏!」

「!! 二人称が被ったぉ……! まぁオタク勢にはよくある呼び方だからいいかぉ」

「っすねぇー!」


 にこやかに挨拶を交わすアルトとペンペン。


「借金王だってぉ? トリアから聞いたぉ」

「あ、もう5割返済っすよー。商人さんもビックリしてたっす!」

「一週間目の定期回収を待たずして半額返済だもん、そりゃね」

「ぉっぉっぉ! 借りは忘れないうちに早めに返すに限るぉー。というわけでハイこれ」


 どさっ! とアルトはギルドの床にレッサードラゴンの死骸を取り出した。銃で倒したのか、頭に岩がめり込んでへこんだような跡がある。

 デカいなー。軽自動車くらいのサイズ感。詰めたら4人乗れそう。


「おー! これが話にあったレッサードラゴンっすね! くぅ、燃えてきたぁ!」

「ちょ、ちょっとあの! こっ、ここで戦果を広げないでくださーい!」

「ぉ?」


 受付嬢のエルフさんが慌てて声をかけてきた。

 確かにこんなところでこんなデカいもの置いたら邪魔になっちゃうか。


「おっとすみませんね受付嬢さん。ペンペン、早くしまっちゃって」

「りょ! んじゃお預かりするっすねー。ひゃっはー! レッサードラゴン素材っすー!」


 しゅるんとレッサードラゴンの死骸はペンペンに引き取られた。


「ペンペン氏、素材とか余ったら全部あげるぉ。だから今作れる最高の品を頼むぉ!」

「マジで!? やったっすお任せあれ! ちなみにデザインのお好みは?」

「アルトちゃんのぷりちーなおへそが出ててスマートな感じがいいぉ。色は黒」

「原作再現方向っすね、わかったっす!」

「お! 原作知ってたかぉ! なら心強いぉー……あ、でもちょっと変えてほしいぉ。公式に怒られないように。上半身ビキニは防御力も少ないかもだしぉ。まぁメインはコートだぉ!」

「お約束っすねぇー、まぁ原作よりお胸あるし。了解っすよー」


 るんるんと嬉しそうなペンペン。生産職は装備のデザインもできるのか、ホントこのゲームやれる事多いな。


「……あ、あのー」

「ん?」


 エルフの受付嬢さんがそっと話しかけてきた。


「すみません、邪魔でしたね」

「い、いえいえ、滅相もない。その、先ほど来た新しい精霊憑きの方は、お知り合いで?」

「ええ、友達です」

「…………そうですか。……あ、討伐依頼などの報告があるようでしたら受付まで、とお伝えください」

「はい」


 ここまで来たら自分で伝えたらいいのに。と思いつつ受付に戻るのを見送った。

 うーん、こんな会話イベントも発生するんだねぇ。


「ぉ、それじゃトリア。ペンペン氏が装備作ってくれてる間にひと狩り行くかぉ!」

「いいぜ。そうだな、このあたりの良い感じの狩場は……リザードマンの出る沼地がいいかな?」

「沼地でリザードマンどもをつるべ撃ちだぉー!」

「あとその前にこの町に来るまでの討伐依頼分を報告しといたら?」

「それもそうだぉね。インベントリに採取品もあるし、納品しちまうぉ」


 アルトは受付へと向かった。

 受付嬢さんがせっせと依頼達成を確認して報酬を渡している……うーん、美人エルフのNPCが働いてるのは見ていてなごむなぁ。可愛い。





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そのNPC、本当にNPCですか?www
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