第十五話 ダンジョン災害
ソラ「やる事ないなぁ、暇だなぁ」
王都に来てマリアーノ達と別れてから3日が経つ。
毎日ギルドの掲示板を確認しているが、
一向にマリアーノからの伝言は無かった。
にゃん吉「暇なら、冒険者らしく依頼でもこなしてれば良いじゃろ」
ソラの肩に乗った襟巻き状態のにゃん吉が耳元で話す。
ソラ「そうなんだけどさぁ、なんかワクワクするような依頼が無いんだもん」
王都のギルドでは、警備やペット探し、掃除というような依頼ばかりで、ソラが求める、いわゆる冒険者らしい依頼は無かった。
それと言うのも、基本的には王都の守りは騎士団や衛兵が担ってる為、冒険者の出る幕は殆どないというのが、ギルドの説明だった。
ソラ「まぁ、とりあえずまたギルド行こうかな」
ソラは既に王都を散策しているので、
特に見る物もなく、
ギルドに真っ直ぐ足を運んだ。
掲示板を見る。
ソラ「ん?なにこれ?」
ふと、おかしな張り紙が目に入る。
「ああ、それな、馬鹿がいたもんだ、来るわきゃねーのにな!わははは!」
横で一緒に掲示板を見ていた冒険者が張り紙を見て言った。
ソラ「あはは、そうですねぇ」
にゃん吉「行くのか?」
ソラ「行かない訳にもいかないでしょ、きっとあの3人組だよ」
ソラは素知らぬフリでギルドを後にした。
張り紙にはこう書いてあった。
"駄々っ子ハンターへ、お前の正体は知っている。バラされたくなかったら俺たちと勝負しろ、噴水で待つ。"
………………………………
噴水の広場に行くと、
やっぱりいた。
あの3人組だ。
にゃん吉「どうするんじゃ?」
ソラ「話そうかと思うんだけど」
にゃん吉「勝負しろって書いてあったじゃないか」
ソラ「勝負もなにもさ、あの人達テイマーだよね、従えてる魔物居ないよ。それにあの人達なんか面白いんだよね」
にゃん吉「確かに、根っからの悪者ではなさそうじゃ、一人はソラに気があるようじゃしな」
ソラ「うへ、それは微妙に嫌なんだけどねぇ、あとマリーさんが怪我させられた事もあるから、お仕置きはするかも」
そう言いながら、ソラは噴水へと近づいて行く。
3人組は噴水の縁に座って話してるようだ。
ソラは噴水を挟んで背後から近寄り、
噴水の縁を回り込んで横から3人組に近寄っていく。
しかし話に夢中なのか、
3人組はソラに気が付かない。
サキオ「ほんとにこれでソラさんを操れるでやんすかねぇ」
サキオは手にテイマーの宝玉の杖を握っている。
サキオの左右に座っているキノとオトは、
サキオが手にしている杖を覗き込んでいる。
キノ「確証はないけどねぇ、でもあの方がわざわざこれを使えって渡して来たんだから、信じるほかないねぇ」
ソラ「あの方ってだれ?」
キノ「組織の偉い人さね、いろいろ世話んなってるから、ここらで手柄を上げないとねぇ」
ソラ「へぇ、それで龍人を操ろうって作戦な訳ね」
キノ「ん?!」
オト「あ!」
サキオ「あ〜ソラさんでやんす!」
ソラはキノの横に座り、
3人と並んでテイマーの宝玉の杖を覗き込んでいた。
びっくりしたキノとオトは立ち上がり、
数歩ほど、ソラと距離を取る。
キノ「い、いつのまに?!」
オト「姉さん、なんで気が付かねぇんですか?!」
キノ「うるさい!」
サキオ「いつから居たでやんすか?」
ソラ「それで私を操れるって辺りから」
サキオ「あ、じゃぁもうバレてるでやんすね、へへへへ」
ソラ「うん、バレバレだよ、あははは」
オト「なにほのぼの会話してるでやんす!あ、あれ、口調が移った」
ソラ「あっははは!」
キノ「笑い事じゃないよ!サキオ!」
サキオがテイマーの宝玉の杖をソラに向けようとしたその時、
にゃん吉「にゃん!」
にゃん吉が杖を咥えてサキオから奪い取った。
サキオ「あ!」
キノ、オト「「えっ?!」」
にゃん吉は高くジャンプして、
上から地面に宝玉を叩きつける。
にゃん吉「ふんっ」
バキッ バリンッと音を立てて宝玉は割れてしまった。
ソラ「あーあ、割れちゃった。」
キノ、オト、サキオ「「「……!」」」
3人は沈黙してしまった。
キノ「ど、どうしようかね……」
と、その時だった。
バキッ
バキバキッ
バカッ
妙な連続音がして地面が揺れる。
ソラ「えっ?!なに?!」
にゃん吉「なんじゃ?」
キノ「地震かい?」
オト「ち、違いますよ!姉さんあれを!」
オトが指差す方、
ソラ達から少し離れた噴水の縁の辺りが、
石畳をバキバキと破壊しながら地面が盛り上がって来ている。
みるみるうちに盛り上がりはどんどんと大きくなり、
噴水を破壊しながら、中から大きな岩の塊のような物が姿を現す。
異変に広場の人達が騒ぎ始めた。
ソラ「な、なに?!」
キノ「ま、まさか!?」
ゴゴゴゴッと地響きが起こる。
地響きは細かい振動となって、
広場を揺るがし、人々に恐怖に与えた。
「きゃー!」
「うわーん」
地面から盛り上がった塊は、
二階建ての建物程にまで大きくなり、
そこで止まった。
塊には大きな穴が空いていて、
まるで巨人が大口を開けて獲物を待っている様にも見える。
ソラ「あれは!!」
にゃん吉「ダンジョンじゃ!」
キノ「う、うそ、そんな」
オト「あ、姉さん、あれは、姉さんが落としたダンジョンコアの複製の複製じゃねぇですかい?!」
にゃん吉「なんじゃと?!お前達なんちゅう事を!!」
サキオ「うわっ猫が喋ったでやんす!」
『オオオオオオオーーー…………』
ダンジョンの奥から、腹の底に響く不気味な音が響いてくる。
にゃん吉「地獄の雄叫びじゃ、まずいぞ……」
ソラをはじめとする、広場の多くの人々は、
どうしたら良いのか分からずに、
ただ出現したダンジョンを黙って見てるしかなかった。
サキオ「静まったでやんすね」
オト「いや違う、これからだ!!」
『オオオオオオオーーー!!』
ダンジョンの奥から響いていた不気味な音が、今度は大音響となって響き渡る。
キノ「これは、音じゃないよ、声だ!」
にゃん吉「まずい!!一旦離れるんじゃ!!」
言うや否や、
近くにいた4人と1匹はダンジョンから距離を取る。
そして次の瞬間。
多くの人々が集まる広場で、
多くの人々が居る前で、
新しく生まれたダンジョンから一気に魔物が飛び出しできた。
オオオオオオオーーー!!
魔物は雄叫びをあげ、
ダンジョンから次々と出てくる。
「うわー!」
「きゃー!」
ソラ「だめ!爺ちゃん!」
にゃん吉「ソラ!今龍人化したら大勢に見られるぞ!」
ソラ「そんな事……!!」
サキオ「魔物が、ただの魔物じゃねぇでやんすよ」
サイクロプスやオーク、
ミノタウロス、
強力な魔物が次々と現れ、
人々を襲い出した。
キノ「こ、こんなつもりじゃ、あ、あんた!助けておくれよ!」
キノがソラに助けを求める。
しかし、ソラは別の物を見ていた。
ミノタウロスがまさに女の子を襲おうとしている。
斧を振り上げ、
今にも振り下ろすその瞬間。
『豪剣稲妻!』
ミノタウロスの首が飛んだ。
一瞬だった。
迷ってなんかいられなかった。
目の前の子供を助けたい。
ただそれだけだった。
一瞬女の子と目が合ったが、
怯えた顔でソラを見ていた。
それでも龍人化したソラは、
その後も次々に魔物を狩る。
人々はソラに気が付き始めた。
「おい!あれは何だ?!」
「りゅ、龍人なの?!」
「うわー!化け物だぁあ!」
魔物と逃げ惑う人々、
キノ、オト、サキオはやっと魔物をテイムして、
湧いてくる魔物と戦い始めた。
にゃん吉も既に戦っている。
広場は大混乱だ。
次々に湧いてくる強力な魔物。
いくら龍人化したソラとはいえ、
守り切れない。
ソラ「どうしよう、魔物が多すぎる」
ソラが絶望しかけたその時。
聞き覚えのある声がした。
「ソラ殿!」
ソラ「えっ?!」
マリアーノ「我ら騎士団も参った!行くぞ!」
騎士ABC「「「おおー!!」」」
マリーさんが来てくれた!
ソラは単純に嬉しかったが、
しかし不安も増えた。
マリアーノ達ではとても敵う魔物ではない。
この状況でマリアーノも守りながら戦うなんて到底無理だった。
マリアーノ「身体超強化マジック≪フォルティス≫!」
マリアーノは魔法を使い、
自らの身体と部下達を強化した。
そう、マリアーノは師匠に、
この数日間魔法の特訓を受けていたのだ。
特訓がひと段落し、
ソラに連絡を取ろうとギルドに向かう途中、
この騒ぎが起こったのだ。
マリアーノ「おおおりゃぁぁあああ!!」
「ぐばあ!」
マリアーノはオークを一撃で倒した。
マリアーノ「や、やったぞ、これならいける」
確かな手ごたえを感じ、マリアーノは魔法によってかなり強くなったと確信した。
他の騎士達も思いの外強くなっている。
マリアーノ「ソラ殿!もうソラ殿の足手纏いにはなりませんぞ!気にせず存分に暴れて下さい!」
ソラ「マリーさん凄い!分かりました!」
マリアーノは不安要素だったのが、
頼もしい戦力になっていた。
ソラの不安はなくなっていった。
しかし、相変わらずダンジョンから次々と魔物が湧いてくる。
どうしたら良いの?
ソラ「爺ちゃん!」
にゃん吉「駄目じゃ!そもそもダンジョンを何とかしないと永遠に続くぞ!」
魔物と戦いながらも、
ソラには一つの選択肢が浮かぶ。
いや、それしか無い。
ソラ「マリーさん!」
マリアーノ「はい!」
ソラ「ここは任せます!爺ちゃんいくよ!」
マリアーノ「えっ!?まさか!危険過ぎます!ソラ殿!!」
ソラはにゃん吉と合流し、
魔物を次々と産み出すダンジョンへと突っ込んで行った。
目的はダンジョンコアの破壊。
コアさえ破壊すればダンジョンは消滅する。
キノ「!」
サキオ「あーー!!ソラさん!」
オト「サキオ!よそ見すんな!!」
……………………………………
ダンジョンの中は通路だ。
魔物が多くひしめき合っているが、
一度に対峙するのは多くて二体。
一人で戦うには楽ではあったが、
なかなか先に進めない。
こうしてる間にも、
外では大変な事になってる。
一体、何体の魔物が外に出たのか?
次々に邪魔をしてくる魔物に、
ソラは焦りを感じていた。
でも、ソラが突入する事で、
魔物が外に出るのを抑えられれば、
それに越した事はなかった。
筈だった。
夢中で突き進むソラ。
サポートに徹するにゃん吉。
前を向いて突き進むソラに、
にゃん吉が叫んだ。
にゃん吉「ソラ!後ろじゃ!」
ソラ「えっ?!」
ソラの背後、ミノタウロスが斧を振り上げていた。
「雷光石火、一閃!」
咄嗟に技を仕掛け危機を回避する。
ソラ「どうして後ろから?」
ダンジョンに突入してから、魔物は全て討伐した筈。
なのにどうして後ろから?!
にゃん吉「通路の途中からも魔物が湧いているのじゃ、急がないとまだまだ外に溢れ出とるかも知れんぞ」
ソラの胸が苦しくなる。
全て討伐しても外への援護になっていなかった。
ダンジョンがまるで嘲笑うかのように、
次々に魔物が襲ってくる。
焦りと苛立ちがピークに達しようとしていた。
≪ドクン≫
ソラ「あたしは!龍人ソフィアだぁあ!」
にゃん吉「ソラ……」
ソラは怒った。
ダンジョンコアの複製を作った獅子の瞳に、
ダンジョンを発生させたキノに、
そしてなかなか進めないでいる不甲斐ない自分に。
しかし、そのどれもが、怒りの矛先を向ける事はできないものだった。
結果、ソラは魔物に八つ当たりする。
ソラ「邪魔、するなぁああ!!!」
………………………………
どれほど時間がたったか分からない。
どれほど魔物を倒したか見当も付かない。
でも、ソラは到達した。
ダンジョンボスのいるボス部屋へ。
途中で気付いた事だが、
このダンジョンは、ダンジョンタウンの中級ダンジョンと同じだった。
それもその筈だ。
獅子の瞳は中級ダンジョンのコアを複製したのだから。
それを思うと、ソラは余計に腹が立った。
ソラ「はぁはぁ、ボスだね、行くよ」
にゃん吉「はぁはぁ、ふぅ、うむ、着いて行くぞ、開けろ」
ソラは扉を開けずに、
刀でぶった斬った。
そして飛び込み有無を言わさずにボスを探して斬りつけた。
「ガァア!!」
ソラ「豪剣爆雷!!」
渾身の技がダンジョンボスのサイクロプスに炸裂する。
ソラ「これで終わり?!」
にゃん吉「こっちじゃ!」
にゃん吉はダンジョンコアの複製を作る時に、獅子の瞳に同行している。
同じ中級ダンジョンなら、ダンジョンコアが有る場所も同じ筈だ。
にゃん吉の案内で、ソラはダンジョンコアを見つけた。
ソラ「どりゃぁぁあああ!!」
キンッ
淡く光るダンジョンコアを、
ソラは一刀両断。
にゃん吉「ソラ!急いで脱出するのじゃ!崩れるぞ!」
ダンジョンコアを破壊されたダンジョンは、
すぐに崩壊を始める。
急いで脱出しなければ生き埋めになる。
床はグラグラと振動を始め、
通路のあちこちに亀裂が入り始めた。
ソラ「はぁはぁ、転移!奥の部屋……あ!」
転移部屋に入ったソラは驚愕する。
転移部屋にある魔法陣が、床と共に割れ、
その機能は失われていた。
にゃん吉「しもた!もう駄目か?!」
ソラ「まだだよ!」
そう言うと、ソラはにゃん吉の首を鷲掴みにして、
元来た通路を疾走する。
生き残りのモンスターが、
崩壊するダンジョンの中でもソラを襲ってくる。
ソラ「雷光石火!一閃!!」
正に電光石火で敵を倒し駆け抜けるソラ。
その背後は次々に崩れダンジョンが塞がっていく。
激しい振動がソラの走りを妨害している。
ソラ「うぅううわぁぁあああーーー間に合えぇえええ!!」
……………………………………
その頃地上では、
マリアーノを始めとする騎士団、
キノ、オト、サキオの3人組と、
マリアーノ達以外の騎士団や衛兵隊に、腕利きの冒険者達が駆けつけ魔物達の討伐をしていた。
徐々にではあるが、ダンジョンの入り口を中心として、包囲網が出来つつある。
広場から外に魔物を出さないように、誰が言うともなく、円形の陣形になって行った。
しかし湧いて出て来た魔物は強力な魔物ばかり。
いくらマリアーノ達が強化されたとは言え、沢山の魔物に苦戦していた。
すると、魔物がダンジョンから外に現れなくなって来た。
マリアーノ「魔物の排出が止まった?!ソラ殿……やったのか?!」
魔物の排出が止まり、
わずかだが地面が揺れている。
騎士A「マリアーノ様!ダンジョンの消滅が始まったかと思われます!」
騎士B「ソラ殿は!?」
マリアーノ「まだ出て来ていない、本当にコアを破壊したのなら、そろそろ転移で出て来てもおかしくないのだが」
地面の振動が断続的に続く中。
噴水を中心に、広場ではあちこちで陥没が起こり始める。
マリアーノ「くっ、今は一刻も早く残りの魔物を討伐するのだ!」
振動と陥没の中、とうとう魔物は大勢の協力により討伐された。
ゴゴゴゴゴゴ……
しかしまだソラは出て来ない。
マリアーノ「まさか、ソラ殿……」
騎士団、兵士達、冒険者、そして一般人が見守る中、ついにダンジョンの入り口の崩壊が始まった。
徐々に崩れゆくダンジョン、そしてある頃を境に、一気に崩れようとしていた。
そして遂には入り口が塞がるだろう瞬間、
中から何かが飛び出して来た。
マリアーノ「あれは?!」
飛び出して来たものは、空中で器用に身を翻し、地面に着地した。
そしてダンジョンは完全に崩壊し、
振動も収まった。
マリアーノ「にゃん吉殿!!」
にゃん吉「ソラ!!」
マリアーノはにゃん吉に駆け寄る。
マリアーノ「にゃん吉殿!ソラ殿は?!」
にゃん吉「まだあの中じゃ!あと少しの所まで来て、間に合わないと見ると、あやつはわしを投げ飛ばして助けてくれたのじゃ」
マリアーノ「そんな、ソラ殿、ソラ殿ーー!!!」
マリアーノは崩壊したダンジョンの瓦礫へと走り出す。
にゃん吉も後を追った。
と、その時である。
急に辺りが暗くなりだした。
にゃん吉「なに?!」
にゃん吉は上空を見上げる。
ちょうど崩壊したダンジョンの真上を中心にして、晴れていた筈の空に突如として暗雲が発生していた。
その暗雲は濃く大きく、中で電気がスパークしているのが見てとれた。
マリアーノ「こ、これは一体?!」
にゃん吉「いかん!!マリー!離れるんじゃ!!」
マリアーノの身体は瞬時に反応していた。
後ろへ飛び込んでにゃん吉の上に覆い被さる。
そして次の瞬間。
巨大な雷がダンジョンの瓦礫に落ちる。
轟音が響き、魔力を帯びた雷は瓦礫を抉り、クレーター状に瓦礫を吹き飛ばした。
バラバラと降り注ぐ細かい瓦礫をやり過ごし、
マリアーノは雷が作り出したクレーターを見た。
マリアーノ「一体何が……」
『神剣火山雷!!』
マリアーノ「えっ?!」
今度はクレーターの中心が、まるで火山の噴火のように爆発し、中から影が飛び出す。
影はクレーターの縁に着地して、
よろよろと尻餅をついて座り込んでしまった。
マリアーノは影に駆け寄る。
マリアーノ「ソラ殿!」
ソラ「いってててて、あ、マリーさん」
マリアーノ「だ、大丈夫ですか?よくぞご無事で」
にゃん吉「無茶をしよる……」
手を差し出すマリアーノ、
しかしソラは手を伸ばす事なく答えた。
ソラ「今私に触らない方が良いかもです。なんか、一か八かで打った雷が、私に帯電してるみたいで。」
マリアーノ「そうなのですか?雷に撃たれたのですか?」
騎士A達もソラの周りに集まってくる。
が、
顔色がすぐれない。
他の周りの人々を見て、警戒してるような顔色だ。
マリアーノ「どうした?」
ソラ「あ」
ソラは龍人化したままだ。
そんなソラを見た人々は、
近寄る事もせずに、遠巻きに様子を伺っている。
まるで危険な物でも見るような顔だった。
にゃん吉「ソラ、戻れないのか?」
ソラ「うん、なんかダメみたい、たぶん雷のせいかな」
ソラは悲しげな顔で答えた。
と、そこへ、一人の女の子が駆け寄ってくる。
「こら!君危ないぞ!行っちゃダメだ!」
静止の声が聞こえるが、
女の子は構わずにソラの前に来た。
あ、この子はさっきの、
目が合った子だ。
女の子「お姉ちゃん、助けてくれて、ありがと。魔物怖かったけど、お姉ちゃん凄くかっこよかった」
ソラ「あ、ありがとう、あの、あたしのこと怖くないの?」
女の子「なんで?お姉ちゃん助けてくれたし、凄く綺麗だよ!」
ソラ「……ありがとう」
なにか救われた気がしたソラだった……
【読者の皆さま】
いつも読んでいただきありがとうございます。
小心者の私に、
↓ の★★★★★を押して勇気を下さい。
よろしくお願いします!
白村
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