倒れる
「仲村さん…少し休んだらどうですか?」
おー、彩音!キミまで心配してくれるのか?
「い、いや、まだまだ。大丈夫だから。酒井さんは気にせず仕事してください」
よし、オレカッコいい!
あれ?目眩がする…
ーーーーーーーーーーーー
気がついたら医務室のベッドで寝ていた。
どうやらオレは、疲労でぶっ倒れてしまったらしい。
あぁ、何て情けない姿を彩音に見せてしまったのだろうか?
恥ずかしいなぁ…
「仲村くん?」
医務室に沙織が入ってきた。
「大丈夫?ここ最近の仲村くん顔色が悪いけど、何かあったの?」
心配そうに沙織がオレの顔色を見ている。オレはベッドから起き上がり、何でもないアピールをしていたが、まだフラフラする。
「えー、何でかなぁ。自分もよくわからないけど、何か最近疲れるなぁとは思ってたんですよね、アハハハハハ」
「仲村くん、ジムでトレーニングやり過ぎなんじゃない?」
あっ、そう言えば最近はジムに顔出して無いなぁ。
「いえ、そんな事はないですよ」
「仲村くんさぁ、家帰ってちゃんとご飯食べてる?」
いつから夕飯食ってないんだろ。
もうかれこれ1週間は食ってないような。
「そう言われてみると、帰ったら眠気が襲ってソッコー寝るから。あ、しばらく食べてなかったかも」
「それじゃ倒れてもおかしくないわよ!何で食べないの?」
いや、何でって…そりゃすぐに眠くなるから。眠気には勝てん!
「はぁ、わかりました。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
オレは沙織にペコリと頭を下げた。
「…よし、今日はアタシが仲村くんの夕飯作ってあげるから」
「えぇーっ!いや、そんな大丈夫ですってば」
「大丈夫じゃない!どうせ帰ってもまたすぐ寝るんでしょ?それならアタシが夕飯作ってあげるから、それ食べて栄養つけるの!わかった?」
「あぁ、はい!」
はいと返事したけど、沙織はオレの家に来るってのか?
はぁ、しかし情けない。
せっかく彩音に良きパイセンなとこを見せたかっただけなのに。
オレがぶっ倒れたのを見て彩音はどう思ったのだろうか?
こんな仕事で倒れるなんて、随分虚弱なパイセンね!なんて思われてるのだろうか?
それだけはイヤー!
あぁ、何もかもが空回りだぁ~っ!




