8話
夜が長く感じたのは久々だった。
兄のコーラルが来ると、ルベライトは宙吊りにされ、
身体中を鞭打たれた。
もう、どこが痛いとか考えられないほどに皮膚は裂
けていた。
父から何か言われたのか、今日も兄のコーラルは機嫌
が悪かった。
バシィという音が響く度にルベライトの身体は揺れ、
慣れた痛みが走る。
「うぐっ……っ………」
「おい、何我慢してんだよっ!泣けよ!泣いて縋り
つけよ!」
「……しない………俺は、このくらいで屈しない」
「はっ、このくらいでか?なら、もっときつい仕置
きにしないとな……そういえば殿下のお気に入り
って事は……もういらねーよな?コレはさ」
「なっ……やめろっ……離せっ……この糞野郎…」
「ふっ、お前でも焦るんだな?だったら……」
痛みに強かったルベライトでも、唯一の弱点には
弱い。
唯一の男の部分を握られると焦ったのだった。
時折りそこに鞭が当たるち悶絶するほど痛いのだ。
ここだけは絶対に守らねばと思う場所だった。
それを見越したのか持つ手に力が籠ると、全身に
緊張が走った。
「ふっ……ははっはっはっはーーー」
コーラルは我慢強いルベライトに嫌気がさしていた
のだろう。
やっと面白いものを見つけたと言わんばかりにそこ
を握り締めた。
「ぃあぁぁぁぁーーーー!!離せ、離せっ!」
「そうか?そんなに嬉しいか?なら、朝まで楽しめる
ようにしようじゃないか!」
「…………!?」
コーラルは鎖のストッパーを外すと、勢いよく床に落
ちた。
身体に力が入らないルベライトの頭を鷲掴みにすると
壁に押し当てた。
コーラルは土魔法が得意なのだ。
鎖を壁にめり込ませると股を開かせたまま固定してし
まった。
股の中央で萎びた状態でぶら下がっているモノを床に
押し当てるとそこに固定する器具を作り出した。
そこに重しを置くと、ギリギリと潰されるかのよう
に重みがかかる。
「ひぃっ……いやぁ、やめっ……」
「そんなに焦るなって、コレじゃ軽いだろ?もっと
重いモノを乗せた方が楽しいだろ?いっそゆっくり
と潰れる様を見てみるのもいいな?もう、男でいる
必要はないだろう?」
兄の言葉に一気に頭が冷える。
睾丸もろとも重さで軋むと、逃れようと動くと余計
に錘が食い込んでいく。
「助けて……助けて下さい……こんな……無理っ…」
「助けて欲しいか?だったら、もっと泣き叫べよ、
助けて下さいってなぁ〜」
「助けて下さい、助けて下さい、助けて…あぁぁ!」
錘の上にコーラルの足が置かれる。
下半身が以上に熱い。
もう、痛みどころではなかった。
床にじんわりと生暖かい液体が漏れているのが分かる。
「おい、汚ねぇ〜な。今日はここまでで勘弁してやるよ」
そういうと、コーラルは側にある机の上に鞭を置くと
帰っていく。
ルベライトを苦しめる錘はそのままに、ジリジリと潰
れていくのが分かる。
「くっ………助けて……誰か……たすけて……」
意識が途絶える間際にグシャと何かが潰れた音が
した気がしたのだった。




