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16話

「ルベライトがいないだと?」


ルベライトの不在に気づいたのはアレキ・サンド

ライトだった。

タンザナイトの様子を見ていて、ルベライトを連

れてくれば多少元気になるのではないかと探して

いたのだ。

そこで、授業後から姿が見えなくなったと聞かさ

れたと言うわけだった。


「それは一体どう言う事だ?」

「ですから、授業中に魔獣の討伐実習で森でに入

 ったそうなのですが、今も彷徨っている可能性

 があると…」

「なぜ、教師はそのままにしているのだ?」

「それが迷子になっているとは気づかなかったら

 しく……」

「すぐに騎士団に声をかけろ」

「おまちください。アカデミーの実習に使う森

 です。騎士団を派遣するまでもないかと」

「すぐに探しに行く。ついてこい」


慌てて立ち上がるタンザナイトをすぐさま止める

と、自分が行くといいはり、タンザナイトには

アカデミーにいてもらう事で合意したのだった。


それからは慌ただしくなった。

森の中を捜索することになったからだ。


2年生で少数パーティを組んでの救助訓練とされ

たのだった。


今いないのは平民の生徒シトリンと子爵家の次男

ルベライトの二人だった。




「無事でいてくれ、リン……」


もう一人必死な人間がいた。

それは伯爵家の長男、インペリアルト・パーズだ。


一度、ルベライトがシトリンを襲った事は忘れよ

うもない事実だった。

もしかしたら仲良いふりして……。


そう考えると気が気じゃなかった。

森の周辺を探した後で、奥へと向かった。



そんな先にインペリアルトの目にルベライトの

姿が飛び込んできたのだった。


フラフラとよろめきながら誰かを背負いながら

歩いてきていた。

よく見ると背中には傷ついたシトリンが背負わ

れていたのだった。


「貴様ぁ〜〜〜よくもまたリンを……」


頭に血が昇ったインペリアルトは即座に走り出

していた。


「あ、お前は……」

「リンをよくもこんな……」

「違う、俺じゃ……うっ……」


シトリンを奪い返すとインペリアルトはルベラ

イトを殴りつけていた。

体力の限界が来ていたルベライトは殴られた

衝撃で地面に転がると気を失うように意識を

手放していたのだった。


シトリンが見つかったという報告があったのは

その数分後だった。

捜索はルベライトだけになった。


そして、たまたま捜索に参加していたインディゴ

ライト・ノースによってルベライトも見つかった

のだった。



     ♦︎♦︎♦︎



「ルベライトは今どこにいるんだ?」


タンザナイトの言葉にはなぜか棘がある気がする。

確かに、見つかったという報告は受けた。

が、どこに運ばれたかが問題だったのだ。


「えーっと、それはですね……」

「言えないのか?それとも私を安心させる為に嘘でも

 言ったのか?」


これはまずいことになったと内心アレキは動揺を隠せ

ないままだった。


見つけたのは捜索に出ていたインディゴライトだった。

そのまま介護室へと運んだのかと思ったが、なぜか彼

はアメトリン殿下の指示に従い王宮へと運んだという

のだった。

タンザナイト殿下はアメトリン殿下を良思っていない。

いや、むしろ敵視している気がする。


そんなところにルベライトがいるなど言えるはずもな

かった。


「無事見つかったという事でよかったではありません

 か?ほら、後日見舞いにでも行ってきますので、そ

 の時に傷の具合でも聞いてきます」

「傷の具合だと?怪我をしていると言う事か?」

「あ……いえ、それは……」


しまった!余計なことを言ってしまったと後悔する。

アレキには嘘を付くのが苦手だった。実直で真面目

が取り柄の騎士なのだ。

だが、この場合、ありのままを話していいとはどうし

ても思えずただ、黙るしかないのだよ感じたのだった。









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