11話
ルベライトが決意を固めた頃、タンザナイトは早速
ルベライトに言われた通りにお茶会を開く事にした
のだった。
招待状を出すのはシトリンと幼馴染みで同じ学年の
インペリアルト・パーズ当てだ。
「はぁ〜、ルベライトはあれからなぜ連絡してこな
いんだ?お茶会を開けばシトリンが喜ぶと言った
ではないか?」
「恐れ入りますが、それは親交を深めるにはいい場
であると思います」
「それはいいが、どうして気候がここにいるんだ?」
「申し遅れました。陛下より任命されましたタンザ
ナイト殿下付きの側近になりましたアレキ・サン
ドライトと申します。爵位は子爵、属性は土属性
です」
そう言って膝をついたのは前々から打診があった
サンドライト子爵家の長男だった。
確かに、陛下からは二人の皇子にと騎士科の優秀な
人材をあてがわれていた。
だが、決して側にいることを許した覚えはない。
なぜならそのような事をしてしまったら……。
「もう、いい。下がれ」
「いえ、殿下をお一人には出来かねます」
「ならルベライトを呼べばいいだろう?ルベライト
はどこにいるんだ?」
「しかし、ルベライト殿は…」
何か知っていそうな言葉を飲み込むと部屋の外に出た。
「外で待機しております。何かおりましたらお呼び
下さい」
アレキ・サンドライトは黙って出て行ったのだった。
その姿を見送りながらタンザナイトはまだ来ないのか
と心の中で悪態をついたのだった。
ー数日前ー
アレキ・サンドライト子爵家へ意外な人物が会いに
来ていた。
「お久しぶりでございます。アレキ先輩」
「またか……本当に忌々しい奴だな…それで今度は
何が気に入らなくて尋ねてきたのだ?」
アレキの態度は子爵として褒められたものではない。
だが、前にも数回ルベライトが訪ねてきた事があった。
その時は、タンザナイトの側に来るな!などの暴言を
吐き捨てた挙句、屋敷の周りの塀に悪口などの張り紙
をしたりなど荒唐無稽な嫌がらせをしてきたのだ。
どうしても、自分の位置を取られたくないとでも
思ったのだろう。
陛下から直々にタンザナイトの側近を命じられたアレ
キにとっては、邪魔な存在でもあった。
第一皇子のアメトリン殿下にはすでにインディゴライ
ト・ノースがすでに側についていた。
同じ学年とあってか、毎回首席と次席を競っていただ
けに、突き放された気分だった。
「今日は何を言いにきた?ルベライト・ファールマン」
「今日は……お願いにまいりました。タンザナイト殿
下の事を、御守り下さい。俺では何もできない。力
も権力も……殿下を押し上げるだけの人望さえも…」
「今更……」
「今更かと思いますが、この度タンザナイト殿下から
手を引く事になりました。ですから、どうか殿下を
お願いいたします」
ここまで深々と頭を下げた事が一回でもあっただろ
うか?
ルベライトはいつも人と比べてムキになる人物だっ
たはずだ。
だから、タンザナイトの事を思って身を引くなどあ
り得ない事だと信じてはいなかった。
♦︎♦︎♦︎
だが、あの日以来。タンザナイトの側に姿を見せな
くなったのだ。
いつもなら、昼や帰りにアカデミーに通っても居な
いというのは待ち伏せしていたりと会う口実を無理
にでも作っていた男だったはずだ。
「全く、本当に何がしたいのかわからんやつだ」
アレキは深々とため息をついたのだった。
そこへ、青髪の青年シトリンと真っ赤な燃えるような
赤髪の青年インペリアルトが到着したのだった。




