表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
58/60

58株目 目覚めてから、嬉しい伝言



「しかし、ヴェルデリア嬢の作ったポーションは本当にすごいね。」


次の日


お医者様に診ていただいたところ、50日も目覚めなかったのが嘘のように体調がよくなっているようだった。


(そりゃあ、エクストラポーションだものね。まさか、自分が飲むことになろうとは思わなかったけれどもね。)


「それでは、今日から普通に生活・・・・」


私が、お医者様に聞こうとしたら


「ダメです!!決まっているでしょう!


死んだような状態だった人が・・・


本当に私は今でも元気に目覚めたのが信じられないよ。


少なくても1か月後にもう一度、診察して決める。


それでも、早すぎるんだよ。


1か月は、とにかく静かに過ごすこと!


分かったね。」


お医者様には、くぎを刺されてしまった。


ポーションを飲んだからか、前回よりは早い回復になりそうでよかった。



診察が終わると、カイル様が訪ねてきた。


カイル様は、私の手を取りひざまずいた。


「まずは、目覚めてくれて本当に安心しました。


それと、約束だった討伐は無事成し遂げました。


全て、リア嬢の作ってくださったポーションのおかげです。


本当にありがとうございました。」


カイル様は、神妙な顔をして私の手の甲を自分の額に押し当てた。


「カイル様こそ、討伐おめでとうございます。


私の力ではなく、カイル様の実力あってこそです。


無事に帰ってきてくださって、ありがとうございました。」


私もカイル様の手を両手で握り、お礼を伝えた。


誰よりも、私の意を汲んでくれて討伐に向かってくれた。


「今日、私が伝えに来たのは、大事な伝言を預かったからです。」


カイル様はそんなことを言う。


「誰からの伝言ですか?」


全く思い浮かばない。


「ハオル様です。」


カイル様は静かな声で私の目を見て話す。


「!!ハオルちゃん!?


どこにいるの?いつ?なんて言ったの?」


私は、きょろきょろと辺りを見回した。


「残念ながら、ハオル様は消えてしまわれました。


でもーーー


それでも、リア嬢のそばにずっといると伝えてほしいと頼まれたのです。」


カイル様のその言葉に私は、また、目の前に膜が張ったように涙がたまってきた。


「ハオル様の力でリア嬢の命は守るけれども寿命は50日目覚めなかったので、5年縮むそうです。


普通の植物魔法はこれからも使えますが、新種の植物はもう作れません。


つまり、今後寿命を削るようなことはできなくなるということです。


ハオル様は、リア嬢が今後無理をすることも、悩むこともなくなることを喜ばれていました。


しかも、これからも”価値のある魔法”を使い続けられると。」


(ハオルちゃんは、私の魔法が”無価値”だと言われたことを気にしていたものね。


今ならわかる。


植物魔法は、無価値なんかじゃない!


最高に”価値のある魔法”だよね。)


「最後に言ってました。


リア嬢と一緒に居られてとても楽しかったと。


ハオル様も、リア嬢に”価値を見出してもらった”と。


そんなリア嬢のことが大好きだったと言っていました。


ーーー目には見えなくても


ーーー声は届けられなくても


ずっとそばで見守っていると


そう伝えてほしいと、ポーションを作る前日に私に伝えに来ました。


リア嬢に先に言ってしまうと悲しまれるから黙っていたそうです。」


私は、カイル様の言葉を聞いて、


ハオルちゃんの深い深い愛情を感じた。


(本当に近くにいてくれるんだね。


それならもう泣かない!


植物魔法を使い続ける限り、ハオルちゃんが一緒にいてくれるから。)


「カイル様。嬉しい伝言をきちんと伝えてくださり、ありがとうございます。


私はこれからもハオルちゃんと植物魔法を使い続けます。」


私は、カイル様に笑顔を向けることができた。


「その上で、一つお願いがあるのです。」


カイル様は、決意を込めた表情を見せた。


「何でしょうか?」


私も、真剣に聞く。


「私は、ハオル様と約束しました。


これからもずっとリア嬢を守っていくことを。


ですからお願いです。


これからも私を護衛としてそばにおいてください!」


その言葉に、私は驚いて言葉を失ってしまう。


「ーーーーそれは・・・・・」


「このことは、もう自分の中では決めたことです。


王様とグランツ公爵にも伝えてあります。


リア嬢に生かしてもらえたこの命。


あなたのために尽くしたいのです。」


カイル様のゆるぎない信念を感じる言葉。


「お話は、お聞きしました。


私は、今まであなたにたくさん守ってきていただきました。


でも、あなたの命はあなたのものです。


ご自分を大事になさってくださいね。


それでも、ご縁があれば…その時は。」


カイル様も自分の人生を大事にしていただきたい。


「分かりました。


私の人生、私の好きなように使いたいと思います。


長居しては申し訳ないので、今日はこのあたりで。」


そう言って、カイル殿は部屋を後にされた。



カイル様は、本当に一生懸命な方なのですね。


だから、ハオルちゃんもカイル様には伝言を頼んだりしたのかな。


伝えてくださり、ありがとうございます。


私は、もう一度カイル様に感謝した。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ