55株目 エドアルト王子side
あれだけ君をこれ以上傷つけないと決めたのに・・・・・
ヴェル
最初は私に都合の良い婚約者候補。
それだけだったのに・・・・
いつの間にか君の行動に心を動かされるようになっていた。
予想外の行動に私の予想が追い付かない。
私の計画が意味をなさない。
本当に君は目が離せない。
私の婚約者候補のはずなのに・・・
婚約者ではないのが、なぜこんなにももどかしい。
先生としてかかわっている宮廷魔導士のオルフェウス。
護衛として付かせたカイル。
オスト国から留学してきたセシル王子。
学園の中でリア嬢と呼んで慕っている男性たち。
どうして気になるのだろう?
ヴェルは私の婚約者だと言いたくなるのだろう?
時には、私の思考まで分からなくなる。
そんな君は、いつも他人のこと、国のことを考えている。
自分はどうなるかわからないというのに・・・
本当に心配だ。
全部、ダメだと止めさせてしまいたい。
前回、病気を止めようと相談した時も君が倒れてしまうなんて。
思いもしなかった。
本当に心配したんだよ。
ーーーだから
もう二度と危険な目に遭わせないと決めたのに・・・・
また、同じような目に遭わせてしまった。
どうしても止めさせたかったのに。
個人的には、どうしても。
でも、結局国のために君は自分の犠牲を選んでしまった。
どうしてそう簡単に自分を犠牲にできるのか?
君が、倒れてまで植物魔法でポーションを作ろうとしていた時、
心から止めさせたかった。
心配で心がつぶれそうだった。
王子であるのに、自分の希望が通らない時があるなんて・・・・
結局君をーーー
君の寿命を減らすことになってしまったなんて。
それより、本当に目覚めてくれるのだろうな?
それすら不安だ。
君の手をいくら握ろうとも
君は動かない。
答えてくれない。
私が変わってあげられたら・・・・
こんなの王子失格だな。
あ~セシル王子との約束も果たせない。
やはり、ヴェルデリア嬢に王妃を任せるのは酷だろうか?
私はもう君をこれ以上犠牲にさせたくはない。
君のこれからの人生を君の好きに使ってもらいたい。
私に君を幸せにできる資格はあるのだろうか?
自信がない。
君に選ばせよう・・・・
君の人生を。
それが君の幸せなら。
私は、君を諦められる。
君のことを本当に想っているから・・・・
ーーーーーそうか
君のことを心から想っているんだ。
君の幸せを
だから、早く目覚めて
私に微笑みかけて
そして、
「エド」と呼んでほしい。
お願いだ。目覚めてくれ!!
ヴェル・・・・・




