表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
49/65

49株目 計画と準備、そしてみんなからの反対



誰もが、不安そうな顔をして部屋を後にした。


私も、自室に戻ってゆっくりとハオルちゃんと相談しなくちゃ。


そう思って、自室でハオルちゃんを呼ぶ。


『全く、リアちゃんったら・・・・


いくら言ってもやるっていうんだもの。


私は、まだ反対だよ!』


ハオルちゃんは、私が言うことを聞かないからかすねていた。


「ごめんね。ハオルちゃん。


正直言ったら私だって怖いよ。


死んじゃうかもしれないんでしょう?」


私も、今になって事の重大さが分かってきた。


『分かっているならなんでそんなことやろうとするの?


私ーーーやだよ・・・・・・!』


ハオルちゃんもまた、涙を流しながら私を見てくる。


「だって、それしか方法がないから・・・・・


国を救える方法がそれしか、


それしかないから・・・・」


私が、口を結び、固く拳を握る。


『ーーーー嫌だけど。本当は嫌だけど。


本当にやるんだね?』


ハオルちゃんが私に確認してくる。


「・・・・・うん。・・・・・やる!」


『ーーーーなら。私も覚悟する!!!


絶対リアちゃんを死なせない!!


寿命は減っちゃうけど、命だけはどうにかする!』


ハオルちゃんも覚悟を決めたようだ。


そうして、私たちは一緒に計画を立て始める。



『まずは、私が前よりも強い作用のある薬草の種を準備する。


そうしたら、リアちゃんがその薬草を育てるんだよ。』


その手順は、前回と同じだ。


「でも、それじゃ。


私、そこで倒れちゃってポーション作れないんじゃない?」


私は前回、新種の薬草を育てた時のことを思い出した。


『どうにかなるよ。


だって、リアちゃん。


あの頃より魔力量かなり増えたでしょう?


つらいかもしれないけど、ポーションの効果を高めるためにはリアちゃんがポーションを作った方がいいんだよ。


そのためには、植物を育てた後すぐにポーション作りができるように近くに準備しておかないとね。』


確かに、学園でも魔力訓練をしているうちに魔力量がかなり増えていることはわかっている。


「なるほどね。育てた後、すぐにポーションにするんだ。


ハオルちゃんは、私にそれができるって思うんだね。」


私は、ハオルちゃんにしっかり確認する。


『どうにかっていう程度だけどね。不可能じゃない。


覚悟はいいね。


ただ、薬草をとったり、洗ったりするのは誰かに頼んでおいた方がいい。


とにかく時間が勝負だよ。


薬草を煮出したところに魔法をかけるのはリアちゃんしかできないからね。』


つまりは、最悪倒れても、横になったまま願えばいいのか。


「それともう一つ。


今回私の作った薬草は、闇魔法の術者の人に命を吸い取ってもらって、消滅させたいの。


もう二度とこんなことが起きないように・・・・


未来に、問題の種を残したくないの!」


私は、お父様から話を聞いていた時から考えていたことを話す。


もうこんなことは二度と起こってほしくない。



『・・・・そうだね。


これが”最後”だものね。


ーーーーそうしよう!』


そうして、私はハオルちゃんと詳しい手順の確認をしていった。




次の日。


トントン。


「リア!入るよ。」


お父様、お母様、お兄様、レオン様が私の部屋に悲痛な面持ちで訪ねてきた。


「リアちゃん。お願い。考え直して!」


お母様は、なぜか涙を流して必死に私を抱き寄せた。


「私も反対だ!!許せるはずがない!」


お父様は、目を真っ赤にしながらも怒った口調で私を責める。


「まず、何のことを言っているのか、説明してください。」


大体のことは予想できるが、分からないのはなぜそのことを知っているかだ?


「私です。いてもたってもいられずに、私がご家族の皆様にお話してしまいました。


勝手なことをしてしまい、申し訳ございません。」


目を真っ赤にして顔色の悪いレオン様が深々と頭を下げる。


「私たちに相談もなしに、なんてことを決めるんだよ!!」


お兄様は、顔を真っ赤にして怒っている。


「ーーーーーーレオン様から聞いてしまったのですね。」


私は、視線を下げてなんて説明しようかと考えた。


レオン様はハオルちゃんの声が聞こえるから、昨日の話全部聞かれちゃったんだ。


話しているのが夜だったから、そのまま何もできずに、


今日になって家族に訴えたんだ。


「私は黙って見ているだけなんてできません!


だって、命も危ないかもしれないのでしょう?


私は、あなたに救われました。


これからは、あなたを一生守るって決めたのです。


お願いです。


私の前から消えないでください!!」


レオン様は、両手のこぶしを強く握り、訴えてくる。


「まずは、みんな私の心配をしてくれてありがとう!」


私は努めて笑顔を作り、お礼を言った。


「当たり前だ!!家族だぞ!!!心配するに決まっている。」


お父様もお母様もお兄様も怒ったような顔をしている。


「それでもです。


私も本当は怖いです・・・」


私は、また下を向いてしまった。


「それなら、どうして・・・・」


お父様は、悔しそうに唇をかむ。


「大好きだからです。


ーーーー家族も


ーーーー周りの友達も


そして、この国の人も・・・・・・」


私は、顔を上げ、みんなと一人ずつ視線を合わせた。


「だからって、リアだけが犠牲になるなんて・・・・・・うっ・・・・・」


お母様がのどを詰まらせながら泣いている。


「ーーーー私しかできないからです。


植物魔法を使える私しか救えないから・・・・」


とうとう、我慢できなくなって、私の瞳からも涙がこぼれてしまう。



その言葉に、誰も何も言えなくなってしまった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ