45株目 エドアルトside
なんか調子が出ない。
どうしてだろう?
私は、今まで王子として自分の思うようにことが進むように、しっかりと準備したり計画を立てたりして執り行ってきた。
実際に今まで、全てのことをうまくやってきた。
なのに今回は・・・・
婚約者候補が決まった。
父上の判断で各家とのバランスを見ながら決められた。
メアリー嬢。
側近のユリウスに調べさせたらすぐに分かった。
メアリー嬢には幼馴染の想い人、近衛騎士のレオンハルトがいた。
レオンハルトもメアリー嬢を慕っている。
私は、この二人の仲を裂きたくはない。
時間稼ぎかもしれないが、なるべく接点をもたないようにして過ごすことにした。
そうしているうちに、病弱だったヴェルが植物魔法の属性を持つことが分かった。
初めての魔法ということで注目も集まった。
私はこのチャンスを逃さないことに決めた。
ヴェルを監視するという名目で近づき、その有用性を世間に認めさせていく。
王もヴェルを婚約者候補に入れるしかないように手を回す。
そうして、やっと手に入れた婚約者候補。
後は、メアリー嬢の方で穏便に婚約者候補から辞退してもらい、レオンハルトと一緒にしてやりたいと準備を進めているのに。
なぜ、ヴェルはすぐに私のところに落ちてこないのか。
ヴェルは人気がありすぎる。
とられる心配をしなくてはならないとは。
私が付けたヴェルの護衛騎士のカイル。
いつの間にかヴェル至上主義に陥っていないか?
私のことまで遠ざけようとしている。
それに、私が付けた魔法の教師、宮廷魔導士のオルフェウス。
いくら魔法に興味があるからって、そんなに張り付くのはどうだろう?
一番の強敵は、セシル王子。
同じクラスで学ぶうち、卒業パーティーでのパートナーとして誘ってしまった。
その上で、自国に連れて帰りたいだと!!
つまり、好きになったから結婚したいということではないか。
は~~。
気づけば、みんながリア嬢と呼んでいる始末。
今までにない焦りを感じる。
ゆっくり攻めていこうと思っていたのに。
ドレスやアクセサリーを送って私のものだと示したくなった。
みんなが呼ぶ”リア”ではなく、私だけが”ヴェル”と呼ぶことにした。
やっと満足するかと思ったのに。
セシル王子も自国に帰ってやっと安心できると思ったのに。
なぜか、胸がもやもやする?
計画通り行っているはずなのにーーーー
この不安な気持ちは何なんだろう?
セシル王子にも言われてしまった。
ヴェルを犠牲にしている・・・?
いや、もう君を犠牲にはしない!
君が安心して過ごせる国にする。
だから君は、私とともに・・・・
ーーーーお願いだ。




