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41株目 魔術競技会 自分たちの番です


それぞれのクラスの発表があるたびに歓声が上がっている。


次は、最後のクラス。


私たちの発表の番だ。


ドキドキする。


これは、緊張のどきどきと楽しみのどきどき両方だ。


セシル様と何度も練り直したものだし、練習も頑張った。


たくさんの人に見て、楽しんでほしい。


そう言う思いで舞台に上がった。


セシル王子がオスト国で伝わる神話を語り始める。


「あるところに、動物たちが暮らす国がありました。」


私が、まず赤い花を一面に一気に咲かせる。


その後、セシル王子が風魔法で花びらを舞い上がらせるとぐるぐると渦を巻きながら一つの形を作っていく。


赤い象のような形になる。


「うわ~。一気に花が咲いたと思ったら、すごいな~。花びらが舞い上がっていく。」


「きれい。花がこんなに一斉に咲くなんて!」


「同じ色の花びらがこんなに・・・うわっ象か?おもしろい。」


みんなが口々に感想を述べてくれる。


私は、次は黄色の花。


セシル王子が風で花びらを舞い上がらせ、黄色いライオン。


その次に、青色の花で青いキリン。


次々に動物を作り上げていった。



「動物たちの暮らす国にどこから迷い込んだのか一人の女性が現れました。」


私が咲かせて残った茎の部分をセシル王子の魔法で絡ませて一人の女性を作り上げる。


「面白い。残りの茎の部分も変化するのね。」


「ん?なんか誰かに似ていないか?」


この女性なんか私に似ているような気がする。


練習の時に、セシル王子に聞いても


「私の神話での女性のイメージがこの形だからね。これでいくよ。」


そう言って変わることはなかった。 


「動物たちは最初、この女性を警戒していましたが、女性のやさしさと思いやりに次第に仲良く生活できるようになっていきました。」


作り出した動物や女性がかかわりあいながら動いている。



「ある日。この女性の美しさに嫉妬した隣国の魔女がこの女性を眠らせてしまいました。」


紫の花を咲かせ、その花が舞い散ることで魔女が襲い掛かるように見せる。


それを受けて女性が倒れてしまう。


嘆き悲しむ動物たち。


観客もはっと息をのみ、固唾をのんで見守っている。


動物たちは、隣国に向かいその国の王子に助けてくれるようにお願いをする。


水色の花を咲かせ、王子様を形作る。


「王子様、お願い。この女性を助けて・・・」


「あれ?この人って?」


観客も話の中にだいぶのめり込んでいる。


「王子は、この女性を見て驚きに目を丸くしました。


この女性は王子が心から慕っていた女性だったからです。


魔女は、王子に心を寄せていて、この女性を動物の国に追いやっていたのでした。


王子は、涙を流しながらこの女性に優しくキスをしたのです。」


その途端。


動物たちがサア~ッと花びらになって舞い上がり、空には大きな虹がかかった。


虹の前には王子と愛する女性だけの世界。


そして、最後に色とりどりの花びらがたくさん空から舞い降りてきた。


わあ~~~~~~


観客たちからの大きな歓声が。



「素敵だった!」


「きれいだったね。王子様とあの女の人も会えてよかったね。」


「花も風もすごく見ごたえがあったな。」


みんなが、口々に私たちの舞台を楽しんでくれたようだ。



そうして、私たちの舞台は幕を閉じた。





参加者全員が舞台に立つ。


学園長先生からそれぞれによかったところの講評をいただいた。


そして、最優秀クラスの発表。


私たちも頑張ったけど、他のクラスの発表も素晴らしかった。


(どうなるのかな~。)


私もドキドキしてその瞬間を待つ。



「最優秀クラスはーーーー


・・・・・・・植物クラス。」


その瞬間、観客席からの歓声と大きな拍手が聞こえてきた。


「嬉しい。セシル様。本当にありがとうございました。」


私は、セシル様お礼を伝えた。


セシル様もとてもうれしそうに、手を差し出した。


「私もうれしいよ。喜びの握手をしよう。」


私たちは、しっかりと握手を交わし、喜びをかみしめた。


「リアたちの発表すごくよかった。きれいだったもの。」


ベルも私に抱き着いて褒めてくれた。


「完敗ね。素晴らしかったわ。」


メアリー様も近くに来て、声をかけてくれた。


(たくさん練習してきてよかった。)


そう思った魔術競技会だった。



客席に行ったら、家族のみんなにもすごく褒められた。


「リア姉さま、すごい。さすが僕の姉さまだ。」


かわいいクラウスは私に抱き着いて離れない。


「植物の魔法。いい魔法だな。」


レオ兄さまは、優しく私の頭をぽんぽんとしてくれた。


「リアは、私たちの自慢の娘だ。」


お父様もお母様の私を優しく抱きしめてくれた。



その後、後ろからエドアルト王子が。


「ヴェルデリア嬢、おめでとう。


本当に君は素晴らしいね。


ただ、あの女性が君に似すぎていたのが気になるな~。


しかも、あの王子が・・・・・」


なんか最後が聞こえなかったけど。


「ありがとうございます。


エドアルト王子様にもたくさんご助言いただいたからです。」


私は素直にお礼を伝えた。




後で、エドアルト王子が


「全部セシル殿下の仕業だな。


あの確信犯!


絶対に渡さないから。」



あの王子様、実はセシル王子様にそっくりだなんて認めてなるものか!



そんなことを言っているとは。


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