30株目 魔術学園ボランティア体験授業
入学して数か月が経過した。
各クラスごとに魔法について、先生にいろいろと学んでいる。
それぞれのクラスの授業については、よく分からないが・・・・
それぞれの魔法のクラスごとに、自分たちの魔法に誇りをもって取り組んでいることが分かる。
「やはり、水の魔法はすごいよな!
生きていくためには絶対に必要だものな!!!」
「何言ってるんだよ。
火の魔法こそ、なくてはならない魔法だぞ。」
「光の魔法こそ。
貴重な・・・・」
どの属性も自分たちの魔法に誇りを持っている。
そんな魔術学園の名物授業。
魔術学園”ボランティア体験授業”があると発表された。
その授業の内容は、それぞれ違う属性の人たちが一つのグループを作る。
そのグループごとに協力して一つのボランティアに取り組む。
協力しないと大したボランティアにつながらない。
属性ごとの垣根を取り払って行われるボランティアだ。
班は、先生方が決めるため私たちはその判断に従う。
魔法5属性のうち光と闇の魔法属性の生徒が少ないため、
一班3~4人の編成となる。
私の班はーーー
火魔法のマリーベル様と土魔法のライベルト様、水魔法のイアン様、そして私の4人だった。
「君は、植物魔法だったか?なんかパッとしない魔法だな。
足だけは引っ張らないでくれよ。」
プライドが高そうでそんなことを言う眼鏡をかけたライベルト様。
「あ~この班か~。やる気が出ないな~。」
最初からやる気の感じないイアン様。
「何言ってるの!!!
リアは本当にすごい人なんだから。失礼よ!」
あれからベルとはすごく仲良くなって・・・
「リア」
「ベル」
と呼ぶ仲だ。
「じゃ、授業で見せてくれよ。
そのすごい力とやらを。」
なんか、この先不安を感じる班だ。
それでも、ベルと一緒になれたのは、不幸中の幸いだ。
実習地へ行く前に、どのような魔法を組み合わせるのかの話し合いもーーーーー
大した話もできずに当日を迎えてしまう。
どうなることやら・・・・
~~~~~ ◇ ~~~~~
私たちの実習地はーーーーー
何の因果か?
ブリュンヒルデ公爵家の領地だった。
「パパっと終わらせようぜ。」
水魔法のイアン様は簡単に言うが、どうしたらいいか何の提案もない。
「まあ、僕が土魔法で畑でも耕そうか?
それだけでもだいぶ役に立つだろう?君たちと違って・・・・」
ライベルト様は自分の有用性だけで解決させようとしている。
「全く!!
これは、ボランティア実習よ。
協力しないと成り立たないのよ。」
ベルは朝から二人に対して腹を立てている。
「まずは、この土地で困っていることを聞きませんか?」
私は、まずみんなに提案した。
「面倒だな。」
イアン様は早速難色を示した。
それでもかまわず、私は辺りを見回す。
「すみません。」
私は、近くの畑で仕事をしている男の人に声をかけた。
「何だい、お嬢さん。
あ~。魔術学園の生徒さんか。
何か用かい?」
気軽に答えてくれる。
そこで、私がこの土地で困っていることがないか尋ねた。
「う~ん。
それはまた。
まあ、しいて言えば、ここは年中寒いところだから作物があんまり育たないからな~
苗も弱くてよく病気になってしまうんだよ。
まあ細々とやってるよ。」
そう男の人は教えてくれた。
(ハオルちゃん。どうしたらもうちょっと作物が育つようにできる?)
私が、ハオルちゃんに聞くと
『それなら、寒い土地でも作れる作物に変えればいいんじゃない?』
(えっ。それってつまり品種改良ってこと?私にできるの?)
私が聞くと、
『リアちゃんならできるよ。植物の精霊と契約しているんだよ。
任せてよ。』
そこで、私は班のみんなにある提案をした。
最初、男性二人は半信半疑で聞いていたがーーーー
やがて、目が真剣になっていく。
「う~~~ん。
まあ分かった。
できるかどうかは別にして・・・・
とにかくやってみるか!」
「そうだな。
一人でやるよりはよさそうだ。
しかたないから、協力してやるよ。」
そして、ベルは
「リア、天才。
私ももちろん協力する。
腕がなるわ。楽しみね。」
そうして、私たちのボランティアが始まった。
(ようやく、話がまとまった。
とにかく、やってみるしかない。
みんなが幸せになるように・・・・)




