26株目 学園に通います
私も14歳になった。
病弱だった私は、遅れてきた成長期のおかげかぐっと身長が伸びた。
「もう立派な淑女ね。制服もとても似合っているわ。」
お母様にも、褒められた。
「自慢の娘だものな。どこの誰よりも美しいぞ。」
お父様は、どんどん過保護になっている気がする。
この国では、魔法を使える人は魔術学園に通わなければならない。
私は、前世では病気がちであまり学校に通えなかったので、ちょっと楽しみでもある。
初めての友達はできるだろうか?
ドキドキしながら、初めての学園の門をくぐる。
私には、学園でも護衛がつくことが認められている。
今日は、レオン様がついてくれている。
「懐かしいですね。分からないことはいろいろ聞いてくださいね。」
そう言ってレオン様は、入学式の講堂まで案内してくれた。
「あの方は?
変わった魔法を持っていらっしゃると護衛まで付きますの?」
「あの女性がヴェルデリア様か?花を咲かせるとか何とかの・・・・」
レオン様は背がすごく高いうえに、顔だちが整っていらっしゃるからかとにかく目立つ。
ひそひそとされる噂話は正直気持ちのいいものではない。
ほとんどが私に対して、好意的ではないから・・・・
後から、王子の婚約者候補とかにもなってしまったからね。
あくまで候補なだけなのになあ・・・・・
私も本当はちゃんと恋がしたいな。
そんなことを考えていたら
ーーーー私を見つめる鋭い視線を感じた。
何気なくそちらに目を向けると・・・
”もう一人の婚約者候補”
いや”正式な婚約者候補”のメアリー様だ。
近くには取り巻きなのか、同じように鋭い視線のライラ様とイライザ様。
はあ~
最初から嫌われているなんて・・・
私何かした?
婚約者候補に並んじゃったからかな?
どうぞ、どうぞ。
私は婚約者候補を辞退したくてたまりません。
私は、心の奥でそんなことを考えながら、足を止めた。
そっとメアリー様に会釈をしてまた、歩き出した。
私は、レオン様と離れて、一人静かに席に着いた。
レオン様は入り口までだからだ。
なんか、友達なんてできる気配もない。
入学式が終わった。
今日は、教室でこれからのことを説明されて終わりとなる。
私は、教室に行って驚いてしまった。
教室はなんと、魔法の属性ごとに分かれていたのである。
つまりーーー
火のクラス
水のクラス
土のクラス
光のクラス
闇のクラス
そして、私の植物のクラスである。
つまり、私のクラスは・・・
もちろん私一人だった。
しかも、先生が見当たらない。
どうしようかと思っているとーーーー
慌てて入ってきたのはなんと
宮廷魔導士のオルフェウス先生だった。
「やあ。うれしいよ。私が君の先生をできるとは・・・・」
オルフェウス先生は、自分から希望して私の担任になったらしい。
「またいろいろと実け・・・
いや、授業をしていこう。
よろしく頼む。」
(今、実験って言おうとしたでしょう?
私のための授業をお願いしたい。)
まあ、慣れていると言えば慣れているけど・・・・・
前途多難な学園生活になりそう。
~~~~~ ◇ ~~~~~
場所は変わって王宮ではーーーーー
「これからお世話になります。」
そう言ってあいさつしたのは、隣国の王子。
セシル王子だった。
「どうして急に留学なんてことになったのかな?」
エドアルト王子が何も知らないふりで聞く。
「最近、特に発展してきている隣国のよいところを勉強してくるようにと言われたんだよ。」
セシル王子は水色の瞳を輝かせて答えた。
「魔術学園を希望しているけれど、どのクラスにしたらいいか・・・・」
学園長も頭を悩ませている。
「新しい魔法について知りたいので、ぜひ、植物の魔法のクラスにしてもらいたい。」
セシル王子は、興味深そうな目を向けた。
(やはり目的はそちらか・・・・・)
「生徒が一人しかいないけども、それでもいいのかい?」
学園長が心配そうに聞くと。
「その方がじっくり学べるからそれで構いません。」
そうして、明日から植物の魔法のクラスにーーーー
セシル王子が転入することになった。
果たして・・・・




