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18株目 ポーションの効き目



「カイル様。今日はお医者様にも診ていただいたのですよね。


どんな状態か教えていただいてもよろしいでしょうか?」



お父様、お母様と一緒にカイル様の部屋を訪ねた。


一瞬痛そうに顔をしかめたが、起き上がろうとしてくれた。


お父様がカイル様の背中に手を当てて、ゆっくり起き上がってもらった。


「光の魔法のおかげでだいぶ傷はふさがったけど、


まだ痛みがあって腕を動かしづらいんだ。」


カイル様は、悔しそうに唇をかむ。



そこで、私はカップに入れた緑色のポーションをカイル様に見せた。


「これは、私が薬草で作ったお薬です。


お医者様のお薬は飲まれているかと思いますが、


物は試しで飲んでみていただけないでしょうか?


もし、飲みたくないのでしたら諦めます。」


私は、一縷の望みを込めてカイル様を見つめた。


カイル様は、ちょっと驚いたように目を丸くしたが、すぐに元の表情に戻った。


「私は、護衛としてリア嬢に仕えていました。


それは、リア嬢を信用していなければできないことです。


リア嬢が私のために準備してくれたものでしたら、飲んでみましょう。」


そう、カイル様はうなずいてくれた。


「はちみつは入れましたが、ちょっと苦かったらごめんなさい。」


私はそう言って、カップをカイル様に手渡した。


カイル様は痛くない方の手で慎重にカップを持った。


中のポーションをじっと覗いた。


一息つく。


そして意を決したようにカップに口を付けた。


ゆっくりとポーションを口の中に流し込んでいく。


みんなは固唾を飲んでその様子を見つめた。


カイル様は、口を閉じごくりとそれを飲み込んだ。


誰も話さない。



しばらくして、カイル様が驚いたように目を瞬いた。


私たちも、カイル様の表情に驚いてしまう。


「どうしたんですか?大丈夫ですか?」


カイル様の様子をうかがう。


「痛みがすぅーっと消えたんだよ。ほとんど痛くないんだ。」


カイル様も信じられないというように右肩を手でさする。


カイル様は、慎重に自分の右腕を上げてみる。


「動く。動くようになった。信じられない。すごい!」


私もその効果に驚いてしまった。


『リアちゃんが育てた薬草を使ったからね。うまくいったみたいでよかったね。』


ハオルちゃんが私の周りをまわりながらうれしそうに言う。


そう言った途端。


カイル様は、辺りをきょろきょろと見まわした。


(えっ。カイル様ハオルちゃんの存在に気づいた?)


それでも、何もないことが分かるとカイル様は私の手を両手で優しく握った。


「リア嬢。ありがとうございます。


リア嬢の作ってくれた薬のおかげです。


痛みが消えただけでなく・・・・・


腕が・・・


うっーーーー


腕が動くんです。


本当にありがとうございます。


ーーーこれで、また護衛に戻れそうです。」


カイル様は、だんだんと涙が出てきたようで、のどを詰まらせながら伝えてくれる。


私も、そんなカイル様の姿がうれしくて、涙が出てきてしまう。


「よかったです・・・・


私のせいでケガしてしまったので、何かできてよかったです。


でも、お医者様に見てもらうまではまだまだ安静にしていてください。」


私もまだ信じることができなかったので、お父様にお医者様を呼んでもらった。


お父様もお母様も信じられないのか、言葉少なに部屋を出ていった。



そうして、お医者様に見ていただいたところ・・・


驚くことに、カイル様のけがはだいぶよくなっているようだった。


「医学的にも、説明できない。」


お医者様もこの変化には、すごく驚かれていた。



ただし、まだ完璧に治ったわけでもない。


けがしたことは事実だし無理をしてはいけない。


数日はまだ安静に過ごすように言われた。


カイル様は、すぐにでも動きたかったようだが、大事をとってもらった。



しかし、問題はどうして治ったのかお医者様には言ってもいいかどうか。


お医者様だって知りたいだろう?


なぜ、急に痛みが消えて、腕が動くようになったのか。



でもここで、お医者様に詳しく話してしまえば・・・・


そこから広がってしまえば、私のポーションについて広く知られてしまう。



私はまず、お父様、お母様と相談した。


そして、王子様と方針を決めるまでは誰にも言わないことにした。


お医者様にも、今回のことは誰にも何も話さないことをお願いした。


王宮お抱えの信頼のできるお医者様であったために今回は助かった。




そうして、後日王子様に来ていただくことになった。


果たして、私のポーションはどんな扱いになるのだろうか?




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