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17株目 ポーションを作ります



『リアちゃんが望むなら、できることがある。』


ハオルちゃんにそう言われた。






私の護衛としてついてくれていたカイル様。


そこに現れた3人の男たち。


図書館に行った帰り道、人ごみに紛れて襲ってきたのだ。


騎士団の方に後で聞いたところ、”他国の密偵”の可能性があるとのこと。


今は詳しく調査中だそうだ。



実際にそんな目に遭うと恐ろしくなる。


でも今はそんなことは言っていられない。


私の護衛をしていて、けがをしてしまったカイル様。


すぐさま、光の魔法をかけてもらった。


数日安静にしていて、ある程度傷はふさがった。


しかし、まだ痛みがかなりあるようだ。


その上、深いところの傷が原因で後遺症が残る可能性があることが分かった。


カイル様の護衛としての未来が危ぶまれることになってしまった。


「リア嬢。危険な目に遭わせてしまい申し訳ない。」


カイル様ったら、自分のけがを差し置いてそんなことを言ってくる。


「私は、カイル様が守ってくださったから、なんともありませんでした。


それより、カイル様です。


私の護衛をしていたばかりに、こんなことになってしまって・・・・・


うかつに図書館になんて出てしまって申し訳ありませんでした。」


本当に私があの時声を出してしまったせいで・・・・


「いや。それこそ仕事ですから気にしないでください。


ただ、護衛を続けられそうになくて申し訳ありません。」


カイル様のせいではないのに・・・


私のせいでこんなことになってしまって。



ーーーーこのままではいけない。


そこで、私はハオルちゃんに聞きながらどうにかカイル様のけがを治せる方法を見つけることにした。




まず、準備するもの。


小さめのお鍋、先日私が育てた薬草、水。


薬草は、この世界の医療にとってなくてはならないもの。


希少なうえに、非常に高価。


だから、無駄にしないように大切に取り扱う。


『薬草はきれいに洗ってね。』


『鍋には、少量の水を入れて・・・』


一つ、一つハオルちゃんに手順を聞きながら、慎重に作業を進める。


時折、お父様やお母様まで心配で覗きに来る。


「ナイフを使うだなんて、危ないんじゃないのか?料理長でも呼ぼうか?」


お父様は、私がナイフを使うたびに、ハラハラして落ち着かない。


「リアちゃん。火を使うの?やけどしないでね?見ていて怖いわ。」


お母様なんて、手で顔を覆っている。


「慎重に作業したいので、お部屋で待っていていただけますか。」


私が、そう言ってもなかなか動けないでいる。


その上、


「それにしても、どうしてそんなことをしているんだい?」


「カイルの治療に役立つかもって言っていたけど・・・・」


(う~ん。なんて言おう?)


「先日図書館で薬草と魔力の関係の記録を見たんです。


何かできないか試してみようかと思って・・・」



この世界にも薬草を使った薬はある。


ただの、薬草を煮出した薬。


でも、私が作ろうとしているのは簡単に言えばポーション。


薬草を煮出したところに私の植物魔法を使うのである。


植物魔法が私だけだから、今までポーションはなかったのかもしれない。



『でもね。リアちゃん。大事なことだからよく覚えておいてね。


ポーションを作るのにも、ある程度体に負担がかかるんだよ。


だから、無理して作っちゃだめだからね。』


ハオルちゃんは、私に念を押すように話しかけた。


「分かった。約束する。無理はしないから。」


私もそう言って約束した。





私は、ハオルちゃんに教えてもらった通りに薬草を煮出した。


そして、両手を組み、願う。


(カイル様の傷や後遺症が治るポーションを作りたいの。お願い!!)


その途端、体から緑の光が出て、鍋の中に吸い込まれていく。


「リアちゃん。今の・・・・」


お母様の驚きの声が聞こえた。


そうして、光が収まったとき。


『完成したかな。治療用のポーション。』


ハオルちゃんの声に、目を開けた。


冷まして薬草を取り出し、器に流し入れた。


飲みやすいように、はちみつを混ぜる。



『それから、リアちゃんが育てた薬草だから効果が上がるんだよ。


普通の薬草より、効果があると思うよ。』





果たして、カイル様の傷にちゃんと効くのか?



ーーーお願いします!



そう思いながら、カイル様の所にポーションを運んでいった。

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