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14株目 薬草を育てる


「・・・・・該当する魔法属性は存在しない。」


「つまりーーーー分類不能。価値判断、不可。」


「現時点においてーーー実用性は認められない。」




あの魔力適性検査から3年が経った。


今までになかった緑の光が出た私。


どんな魔法なのかもわからず、魔力はあっても”無価値”だと言われた。


そんな私の魔法も植物の魔法と名づけられた。


私の魔法を解明するため。


私の魔法訓練と称して、王子主導のもと数々の魔法実験を行ってきた。


魔法の先生は、相変わらず外見に頓着せず髪の毛がぼさぼさのオルフェウス先生。


私の魔法について、いろいろ分かってきた。



植物の成長、促進に関する魔法。


他の人の魔法と違うのは、無詠唱で一気に種から育てることができること。


でも、実のなる植物を大量に育ててしまうと倒れて数日眠ってしまうこと。


無理はできないことが分かった。


それと、私の強い感情によって植物が勝手に花を咲かせたり、しおれたりしてしまうので


あまり感情を揺らさない訓練をしてきた。


おかげで、今ではあまり勝手に花を咲かせたりはしなくなった。


(それに、私には、ハオルちゃんがいつもついているからね。)


私が、無理をしないように声をかけたり、感情を強く揺らさないように声をかけたりしてくれる。


「ハオルちゃん、いつもありがとう。」


私が感謝の気持ちを表すと、ハオルちゃんも頭の冠から花芽を伸ばして嬉しそうに答えてくれる。


『当たり前だよ。精霊契約でもう一心同体だよ。ずっと一緒なんだよ。』


かわいいことを言ってくれる。



それから、大きく変わったこと。


もともと病弱だったヴェルデリア、つまり私。


転生したことによって、丈夫になってほとんど寝込まなくなった。


これには、お父様もお母様も喜んでいる。


私も、前世から病弱だったため、健康になってうれしくて、ちょっと無理をしすぎてしまうこともある。


『本当に無理しちゃダメなんだからね。』


ハオルちゃんは、いつも私の体調に気を使ってくれる。


「いつもありがとう。気を付けるね。」


私も心配かけないようにしなくちゃ。



今日は、エドアルト王子も来ての魔法の授業の日。


「今日はヴェルデリア嬢にお願いがあってきたんだ。」


エドアルト王子が真剣な顔で私を見た。


「我が国で採れる薬草なんだけど、場所を選ぶのかなかなか増えないんだ。


しかも今年は薬草の出来が悪い。


このままでは、薬草が不足してしまう。


そこで、君の魔法で薬草を増やして欲しいんだよ。」



この世界でのけがや病気の治療は薬草頼みだ。


その薬草が足りなければ、困ることになると分かる。


「分かりました。私の魔法がみんなの役に立つなら喜んで協力します。」


実をならす果実や野菜でもないし、まとめてかなりできるはず。


『薬草ならたくさん成長させられるよ。


リアちゃんの存在の大切さも知らせることができて、いいね。』


ハオルちゃんは、無価値だと言われたことをまだ怒っている。



「それじゃあ、まずは抗炎症・鎮痛作用があるカモミールから。」


私は、いつものように手を組み心の中で願う。


(困っている人のためにたくさん増えてね。)


緑の光が体から出て、畑に吸い込まれていく。


すると、地面から芽が出たと思ったらすくすくと育っていく。


「いつ見てもすごいね。これなら薬草の量も心配ないよ。」


王子も嬉しそうに畑を眺めている。



「じゃ、次は免疫強化に使えるエキナセアだ。」


もうオルフェウス先生は次の薬草にいきたくて仕方がないらしい。


「これも種から育てるんだけど、成長に少し時間がかかるんだ。」


王子は、困ったように私を見る。


『このくらいなら、まだ大丈夫だよ。でも、無理はしないでね。』


ハオルちゃんからもOKが出た。


「ではいきます。」



そうして、エキナセアも問題なく成長させることができた。



「本当に君の植物魔法はすごいな。


とても心強いよ。」


王子がそんなことを言ってくる。


『でもリアちゃんにだけ頼るのはよくないよ。それだけははっきり言ってね。』


ハオルちゃんが心配して私に伝えてくれる。


「失礼ながら。あくまで私ができる範囲での協力です。


最初から私一人でというのは難しいです。」


私からもきちんと伝えたいところだ。


「ごめん。あまりにもすごいからつい言ってしまったんだ。


もちろん君だけを頼りにはしないよ。


あくまでも足りない時に協力してもらいたいんだ。


お願いできるかな?」


王子に頭を下げさせてしまった。


私もあわてて、


「できることは協力いたします。


せっかくの植物魔法ですから。


何より国民のためですからね。」


私も笑顔でこれからも協力することを約束した。




まだできそうだったけど、お父様とお母様からももう終わりと言われてしまい


今日はここまでとなった。



また、後日違う薬草の畑もお手伝いすることを約束して・・・・




ちょっとしたお手伝いのはずが、この後議論されることになるなんて・・・・・





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